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Nikita Popov、PHP開発から離れる & PHP財団設立のお知らせ

Last updated at Posted at 2021-11-29

Nikita、会社辞めるってよ

The first is that I'm changing jobs at the end of the month, and won't be working on PHP in a professional capacity anymore.
I'll still be around, but will have much less time to invest in PHP development.

今月末で転職するため、今後仕事としてPHPに関わることはなくなります。
今後も活動は続けますが、PHPに関わる時間はずっと少なるでしょう。

Nikita Popovは、ここ数年のPHPエコシステムを主導してきた人物です。

それまでもボランティアで年間1000以上のContributeをしていたのですが、2019年にJetBrainsに入社してからは毎年4000以上のContributeという圧倒的な仕事量で、PHPの進化・現代化に大きく貢献してきました。
PHP7以降はRFCの半分以上に関わってきたという恐ろしいバイタリティです。

一方でガチガチstrictぺちぱーの急先鋒であり、昔ながらのアバウトゆるふわPHPerとは相容れないところも多々ありました
しかしながら、有無を言わせぬその仕事っぷりから徐々に賛同者を増やし、ついには動的プロパティ禁止なんてものを成立させるところまでやってきました。

そんなPHP開発の中心人物がいなくなってしまうと今後のPHPの進化が止まってしまうのではないかと懸念されるのですが、そうならないように手を打っていたみたいです。

PHP財団設立のお知らせ

The second one is that the long-discussed idea of a PHP Foundation is finally becoming a reality!

The initial purpose of the PHP Foundation is to support the development of PHP by contracting developers to work on php-src either part-time or full-time.
If that sounds interesting to you, be sure to apply!

長い間議論されてきた、PHP財団のアイデアがついに現実となりました!
PHP財団の最初の目的は、PHP開発者をサポートすることです。
パートタイムもしくはフルタイムの契約でPHP開発に関わってもらいます。
興味がわいたら、ぜひ応募してみてください!

詳しくはThe New Life of PHP – The PHP Foundationという記事にありますが、これまでのボランティアベースの開発ではなく、仕事としてPHP開発に携わるような仕組みを作り上げたとのことです。
もちろんNikitaだけの力ではなく、多くの企業や開発者たちの協力あってのものです。

とはいえつい先日Babelが火の車って記事を訳したばっかりなので、こっちも大丈夫なのか?と少々心配になってしまうわけですが、こちらは最初から多くの企業がバックについているので、早急にどうにかなるということはなさそうです。
特に、やたらPHPに力を入れているJetbrainsがいるのは心強いですね。
そもそもNikitaを自社の仕事そっちのけでフルタイムPHP開発に従事させていたのがJetbrainsですからね。
PhpStormがあるからという理由もあるでしょうが、この会社のPHPへの入れ込みっぷりはどういうわけなんだろうか。

PHP開発の現状

2021年時点において、PHP開発の主要人物はわずか二人です。
すなわち、Nikita PopovDmitry Stogovです。

Nikitaは累積Contribution2位で、PHP本体のほとんどあらゆる場所に顔を出しています。
Dmitryは累積Contribution1位であり、そしてJITを理解している唯一の人物なのだそうです。

もちろん彼ら以外にもSara GolemonChristoph M. Beckerといった長年PHPに関わっている人物がおり、CommitやContributeし続けている人もたくさんいますが、しかしお金が発生しているわけでもないので、別にいつ辞めてしまってもおかしくありません。
そんな現状をどうにかしようとする試みのひとつが、今回のPHP財団です。
PHPの開発を仕事としてやってもらいコア開発者を増やすことで、PHPの質と人員の量を保ち、そして結果として裾野も広がることに繋げていきます。

この試みが軌道に乗るようであれば、今後もPHPの進化は続いていくにちがいありません。

Open collective

PHP財団は、 Open collective で個人・組織からの寄付を受け付けています。

せっかくなので微力ながら支援してみようと思ったのですが、なんか拒否されてできませんでした。
なんで?
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