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Google社員「GitHubは民度低い犯罪者の巣窟だから無視するわ」

Last updated at Posted at 2024-04-29

以下はレンダリングエンジンBlink開発者のGoogleグループblink-devにおいて、Google社員Rick Byersが投稿した会話です。

Intent to Prototype: Web environment integrity API

API提案者のひとりであり、Chromeコミュニティリーダの一人として、このトピックについての意見を述べたいと思います。

このフォーラムでの建設的で思慮深い議論に感謝します。
知ってのとおり、この機能は他所の多くのフォーラムにおいて過度に単純化され、口汚く批判されており、そのノイズに埋もれて有意義なシグナルを得ることができなくなっています。
私は本機能に取り組んでいるチームに対し、Chromiumの行動規範が維持されていない民度の低いフォーラムからのフィードバックは無視するように指示しました。
Webのオープン性を熱心に主張している彼らが、物理的脅迫を伴う手段に頼ってくるのは、私にとってはなかなか皮肉なことです。
もちろんこれは、彼らの本機能への関与を制限し、彼らの声を完全に無視しなければならないことを意味します。
これはもちろん、彼らが主張しているオープンさへのアンチテーゼです。
脅迫や個人情報ばらまきといった攻撃が、Chromeへの安全機能の搭載をより強固に追及することになるでしょう。
このような行為を行うこと自体が、違法行為や非倫理的なビジネスに手を染めている犯罪者がこの機能を恐れているという証拠であり、そして我々は犯罪者や脅迫者に屈することはありません。

しかしこのコミュニティは、意見を異なる者についても敬意をもち、味方と敵といった考えや行動を持つことなく議論を交わすことができるコミュニティであり続けていることに感謝します。
なお、このフォーラムは誰にでも公開されていますが、新規参加者の投稿は管理されていることを指摘しておきます。
我々モデレータは、思想に関係なく、Chromiumの行動規範と一致する投稿のみを承認します。

このコミュニティとモデレーションの実践は、WEI APIの提案が目指しているオープンさと安全性の両立のバランスが目指すところを表しています。
しかし、現時点での提案によって生じるトレードオフが、Chromeの価値を維持するための最低基準に達していないことは明らかでしょう。
それ自体は問題ありません。
開かれた場で設計を行い、公開討論を行う理由は、様々な観点を持つ開発者の間で合理的な妥協点を探るためだからです。
Chromeでオリジントライアルを開始するには、私のようなAPI所有者の承認が必要です。
しかしこのAPIは、現時点では多くの懸念が考えられるため、私一人だけで承認できるものではありません。

しかし同時に、Chromeには不正なトラフィック問題を解決するために早急な対応が必要です。
そしてそのためには、(我々が行っているのと同様)ある程度の実験が不可欠です。
本機能に取り組んでいるチームは再編成され、そして精神的ダメージから立ち直り、本機能の設計を再考するのに時間がかかると思います。
彼らが十分に回復し、ふたたび公の場に参加することになったときには、さらに良いものをお見せすることができると確信しています。
それまでは、敬意をもった批判を続けてください。
ウェブのオープン性を保ったまま、不正なトラフィック問題について対処する有意義な提案やデータをお持ちであれば、ボーナスポイントさしあげます:-)

それではよい週末を。

なにこれ?

Web Environment Integrity APIというAPIを巡る発言です。

Web Environment Integrity APIとは何かをざっくり言うと、Webサイトに現在アクセスしてきているアプリ/ブラウザが信用できるものかを、認証機関を通じてWebサイトが取得できるというものです。

これを使えばたとえば何ができるかと言うと、

・BOTによるアクセスを拒否する
・広告詐欺を拒否する
・チーターを拒否する
・特定のアプリからのアクセスであるかを確認する
・広告をクリックしたユーザが本当に人間であるかを確認する
・広告ブロッカーアドオンを使っている場合はアクセス拒否する
・広告ブロックするブラウザはアクセス拒否する
・この機能を搭載していないブラウザはアクセス拒否する
・機能を搭載していても気に入らないブラウザはアクセス拒否する

つまり広告を強制する機能です。

そんなわけで当然ながら全世界からNoを突き付けられたわけですが、その反応に対する回答がこの冒頭の投稿です。

もちろんこの発言そのものによって、それまで他と比べるとまだ比較的に冷静を保っていた(単に書き込めないだけとも言う)このグループにも批判が殺到することになり、そして外部にもさらなる炎上を招き、最終的にWeb Environment Integrity APIは無事撤退に追い込まれましたとさ。
めでたしめでたし。

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