まえがき
システム初学者がSQL Serverを用いたデータベースサーバーの開発実務に向け、学習、実施したことをまとめています。極力注意していますが、初学者であるため、間違い、解釈ミス等が含まれていた場合はご了承、ご指摘いただけると幸いです。
本記事では、関連用語の整理、SQL Serverのインストール、基本的な使用方法、サンプルとなるデータベースとテーブルの作成方法についてまとめます。
関連用語の整理
RDB(Relational Data Base:リレーショナルデータベース、関係データベース)
行、列で構成された複数の表(テーブル)に格納されているデータを関連付けて管理するデータース方式。リレーショナルデータベース以外には、階層型データベース、ネットワーク型データベースがある。
SQL(Structued Query Language)
リレーショナルデータベースを操作するための言語。SQL言語を用いて実際にデータベースを操作するコードを記述していく。
SQL Server(Microsoft SQL Server)
SQL ServerはMicrosoft社が提供するRDBMS(Relational Database Management System:リレーショナル型のデータベース管理システム)であり、Windowsサーバーで利用されることが多い。SQL Serverを利用することにより、データベースへのデータの登録、削除および検索、抽出処理等を実行できるようになる。
SQL Serverによるデータベースの作成
SQL ServerはMicrosoft社が提供するRDBMS(Relational Database Management System:リレーショナル型のデータベース管理システム)である。SQL Serverを利用することにより、Windowsサーバー上のデータベースへのデータ登録、削除および検索、抽出処理等を実行できるようになる。
学習用途に利用できる無償版SQL Serverは「Express」と「Developer」がある。Expressはいわゆる機能制約版で、小規模サーバー向けの開発、運用に使用できるエディションである。Developerは全機能を備えているが、開発およびテストのみに使用可能であり、運用には別途費用が必要なエディションである。今回はExpress版で学習を進めることにする。
SQL Serverのダウンロード
以下のMicrosoft公式サイトからダウンロードする。ページの半ばにあるExpessエディションの「今すぐダウンロードする」を押すとダウンロードが始まる。
ダウンロードしてきたSQL Serverのインストールファイルを実行
ライセンス条項を読み、「同意する」
「インストール」を押すと、ダウンロードおよびインストールがはじまる。
インストールが完了すると、以下の画面となる。学習にあたってはSSMS(SQL Server Management Studio)も必要になってくるので、画面右下の「SSMSのインストール」を選択すると、ブラウザが開かれ「SQL Server Management Studio (SSMS) のダウンロード」ページが表示される。 ※ブラウザを開いた後は、SQL Serverのインストーラは閉じてもOK
ページを下にスクロールし、「日本語」を選択すると日本語版がダウンロードされる。
インストールを選択
閉じるを選択。これでSSMSのインストールも完了
SQL Serverの動作状況の確認
" スタートメニュー ⇒ Microsoft SQL Server 2019 ⇒ SQL Server 2019 構成マネージャー "の順にたどりSQL Server 2019 構成マネージャーを起動すると、SQL ServerをインストールしたPC上で動作しているSQL Serverの動作状況を確認することができる。
左側のペインで「SQL Serverのサービス」を選択すると、右側のペインにSQL Serverのサービス一覧(サービス:バックグラウンドで動動作するプログラム)が表示される。このうち、「SQL Server(SQLEXPRESS)」という名称のSQL Serverが実行中であることがわかる。この「SQLEXPRESS」という名のSQL ServerはSQLServer 2019 Expressエディションをインストールした際に自動的に生成、実行されるインスタンス(サービスの単位)であり、このインスタンス上にデータベースを作成していく。1つのインスタンスに複数のデータベースを作成することも可能。
データベースの作成手順
データベースを作成するために、Microsoft SQL Server Management Studioを使用する。Management StudioはSQL Serverにおけるデータベースの作成やテーブルの定義、各種データの登録、データベースのバックアップ設定など、SQL Serverデータベースに関する管理操作を行うことができるツールである。
"スタートメニュー ⇒ Microsoft SQL Server Tools 18 ⇒ Microsoft SQL Server Management Studio"からManagement Studioを起動すると下のような「サーバーへの接続」ウインドウが表示されるので、「接続」。
接続したら、Management Studioの左側ペインにある「オブジェクト エクスプローラー」から「データベース」を右クリックし、メニューの「新しいデータベース」を選択する。
新しいデータベースを作成するためのウインドウが開く。ここではデータベース名欄に「testdb」と入力し、OK。
Management Studioの画面に戻り「データベース」を展開すると、先ほど作成した「testdb」が作られていることが分かる。
テーブルの作成
次に、作成したtestdbデータベースにテーブルを作成する。オブジェクトエクスプローラーのtestdbを展開すると、「テーブル」という項目があるので、右クリック ⇒ 新規作成 ⇒ テーブル を選ぶ。
テーブルが作成されると、下のようにテーブルデザイナが表示される。テーブルデザイナでは、テーブルの列を定義することができる。
ここではサンプルテーブルとして、列を下記のように設定した。(※縦に並んでいるが、設定しているのは「列」である点に注意)
テーブルが出来たら、「主キー」を設定する。ここでは、idを主キーとする。idの左側のセル部分を右クリックし、「主キーの設定」を選ぶ。
主キーとして設定されると、idの左側のセルに、鍵マークのアイコンが表示される。
ここでいったん保存する(Ctrl + S)。テーブル名を設定するよう聞かれるので、ここでは「Table_test」とした。
サンプルデータの登録方法
Management Studioを用いて、作成したテーブルTable_testにサンプルデータを登録する。オブジェクトエクスプローラーからデータベース ⇒ testdb ⇒ テーブル ⇒ dbo.Table_testに進み、dbo.Table_testを右クリックしたら「上位200行の編集」を選ぶ。
テーブル作成時に列として設定した「id」「name」「flag」が表示された。セルにはNULLと記入されており、データが全く登録されていない状態であることが分かる。
Excelと同じ要領でサンプルデータを入力できる。今回は下記のようにid1~3の3行を設定した。ビックリマーク(!)が表示されているが、セルの中身が変更された際に表示されるものであるため、気にせず先に進める。
なお、データを再度NULLにしたい場合は、ショートカットの「Ctrl +0」を入力すること。下記のようにDeleteキーなどで消した場合、「NULL」ではなく「空の文字列」として認識されてしまう点に注意である。
備忘録は以上です。
環境およびアプリケーション
・Microsoft Windows 10 Home 20H2
・Microsoft SQL Server 2019
・Microsoft SQL Server Management Studio 18