AWSのバージニア北部リージョン(us-east-1)の料金が一番低いという通説が本当なのか検証してみました。
はじめに
AWS を利用していると料金のことを気にするタイミングがあります。
最初の設計、利用を初めてから、請求がきたとき、ふと気がついたとき、料金アラートがきたとき、などなど。
世の中の通説やエンジニアとの会話で出てきたものとして、料金だけで見たらバージニア北部リージョンが最低料金だから、特に制約がなければ、バージニア北部リージョン含む3リージョン(オレゴン、オハイオ)を選択しておけばよいと。
ただ、果たしてそれは本当なのか、疑問に思ったのでAWSのバージニア北部リージョン(us-east-1)の料金が一番低いとは限らない説を検証してみました。
結論
AWSのバージニア北リージョン(us-east-1)の料金が一番低くならないサービスがいくつかありました。
ただ、その場合でも料金が一番低いリージョンとの差は非常に少なく、一部の料金カテゴリにおいてのみ別のリージョンが最低価格となっていました。結論としてバージニア北リージョンはほぼ一番低料金といってよいと思います。(検証したサービス内での結論)
検証方法
AWS の料金表はリージョン間の比較にはあまり特化してない印象です。
ですが、さすが AWS、API を提供しています。
こちらのAWS Price List API を利用して、同料金カテゴリに対して各リージョンの価格を比較しました。
以下のサービスを対象に調査しました。
- AlexaTopSites
- ApiGateway
- Athena
- Budgets
- Chime
- CloudMap
- CloudTrail
- CodeArtifact
- CodeBuild
- CodePipeline
- Cognito
- comprehendmedical
- Connect
- DeepRacer
- DevOpsGuru
- ElementalMediaTailor
- FSx
- Honeycode
- Inspector
- Kinesis
- KinesisAnalytics
- KinesisFirehose
- KinesisVideo
- Lambda
- Lex
- Lightsail
- Macie
- Neptune
- NetworkFirewall
- NimbleStudio
- Pinpoint
- RoboMaker
- Shield
- StepFunctions
- StorageGateway
- Sumerian
- SupportBusiness
- SupportEnterprise
- VPC
- WAM
- WorkSpaces
- DAX
- ECR
- ECS
- EFS
- EKS
- Amazon EventBridge
- SES
- CloudFront
- CloudFormation
- CloudSearch
- CloudWatch
- DynamoDB
- ElastiCache
- ELB
- MQ
- Glacier
- S3
- SQS
- XRay
結果
以下のサービスにて、バジ北が一番安くないパターンがあることを確認しました。(2021/10/5時点)
- CodeBuild
- FSx
- Neptune
- NimbleStudio
- StepFunctions
- VPC
- WorkSpaces
- CloudWatch
- DynamoDB
- ElastiCache
- ELB
- S3
例えば、ELB の場合、NLB の NLCU 時間あたりの料金にて、欧州(ストックホルム) が 0.0057 USD に対して、米国東部(バージニア北部) は 0.006 USD でした。(ストックホルム善戦してます。
詳しい値での比較について
Diff AWS Pricingにてサービスごとの各カテゴリのリージョンでの料金比較を公開しています。