#目的
私は趣味で物理学の本を読んでいたのですが線形代数が出て拒絶してしまって、今は線形代数を聞くと体調が悪くなります...何度もそれをトライしてきましたが途中で力尽きてしまいます。それを打開するため、書き起こしながら理解しようとそういう作戦です。
#線形代数のイメージ
沢山あるので箇条書きで書いていきます。
- 線形代数は行列が主体になっている
- 数字、ベクトル、行列の順に何かの次元が増えてる
- 行列の四則演算や一次変換、連立方程式の解き方は分かる
- 行列でいろんなものを一般化する
- でも行列の意味なんて知らない
- 行列とベクトルを合わせるとテンソルになる
- 線形性は分かるけど何がそんな重要なの?
- 道のりが長すぎて難かしい
少ししか分かっていませんが出来る限り書いていきます。
#前提
昔の高校数学までの行列の知識があること。具体的に以下のことです。
- 行列の和、差、積の演算
- 一次変換
- 行列式、逆行列、連立方程式を解けること
#下ごしらえ
道のりが長いので今知ってる単語を理解しなおしてから超簡単に書いていきます。(ネットの線形代数について書いてあるものだいたいが行列式までで終わっているのがちょっと怖いからw)
##行列
###正方行列
n×nの行列、正方形の行列ですね。3×3の正方行列は
\begin{pmatrix}
a & b & c \\
d & e & f \\
g & h & i
\end{pmatrix}
のようになります。
###転置行列
右上と左下を交換することです。紙をくるっと裏返すような感じかな...
交換するときには左上にtを付けたり、右上にTを付けたりします。
A=
\begin{pmatrix}
1 & 2 & 3 \\
4 & 5 & 6 \\
7 & 8 & 9
\end{pmatrix}
B=
\begin{pmatrix}
a & b & c \\
d & e & f
\end{pmatrix}
{}^t \! A =
\begin{pmatrix}
1 & 4 & 7 \\
2 & 5 & 8 \\
3 & 6 & 9
\end{pmatrix}
{}^t \! B=
\begin{pmatrix}
a & d \\
b & e \\
c & f
\end{pmatrix}
###対角行列
これは初めて知りました。正方行列で左上から右下のライン(これを主対角線という)の成分になんでもいいから数字が入っていて、それ以外の成分は0となっている行列です。例えば
\begin{pmatrix}
5 & 0 \\
0 & 3
\end{pmatrix}
・
\begin{pmatrix}
-2 & 0 & 0 \\
0 & 4 & 0 \\
0 & 0 & 8
\end{pmatrix}
・
\begin{pmatrix}
1 & 0 & 0 & 0 \\
0 & -6 & 0 & 0 \\
0 & 0 & 0 & 0 \\
0 & 0 & 0 & -3
\end{pmatrix}
等があります。
###単位行列
スカラー行列とも言ったりするらしいです。対角行列の中で主対角線が全て1の行列です。3×3の単位行列は
\begin{pmatrix}
1 & 0 & 0 \\
0 & 1 & 0 \\
0 & 0 & 1
\end{pmatrix}
そして全てのn×nの正方行列とn×nの単位行列をどっちから掛けてもn×nの正方行列になります。単位行列をE、正方行列をAとすると
EA=AE=A
これは数字でいう1を表しています。
色々な数字の行列を見ていきましょう。
###0の行列
零行列と言います。すべてに0が入っている行列です。2×2の零行列は
\begin{pmatrix}
0 & 0 \\
0 & 0
\end{pmatrix}
零行列をOとすると
OA=AO=O
となります。
###虚数の行列
つかわないけど面白いので載せておきます。
この2×2の行列はこんな感じです
\begin{pmatrix}
0 & -1 \\
1 & 0
\end{pmatrix}
この行列をIとすると
I^2=-E
となります。
また、複素数の行列は
Z = aE + bI =
a
\begin{pmatrix}
1 & 0 \\
0 & 1
\end{pmatrix}
+ b
\begin{pmatrix}
0 & -1 \\
1 & 0
\end{pmatrix}
=
\begin{pmatrix}
a & -b \\
b & a
\end{pmatrix}
となったりします。これらを使ってこねくり回してみると面白いですよ。
他に四元数/クォーターニオンの行列がありますが、それはパウリ行列などと調べてみてください。