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Object Storage Service(OSS)の特徴と利用方法

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Alibaba Cloudのクラウドストレージサービスの一つであるObject Storage Service(OSS)は、大規模なデータの保存やアプリケーションの開発に利用されます。本記事では、OSSの特徴や利用方法、メリット・デメリット、活用事例、他のクラウドストレージサービスとの比較、今後の展望について解説します。

OSSとは?

Object Storage Service(OSS)は、アリババクラウドが提供するクラウドストレージサービスの一つです。OSSは、データをオブジェクトとして保存することができ、大規模なストレージのニーズを持つ企業や個人向けに設計されています。OSSは、99.9999999999%の高い耐久性を持ち、複数のバックアップを行ってデータの損失を防ぎます。また、ストレージ容量が必要に応じて自動的に拡張されるため、スケーラビリティにも優れています。

使用用途としてはバックアップと復元、コンテンツ配信、データレイク、Web サイト、モバイルアプリケーション、データアーカイブ、IoT デバイスなどです。

OSSの利用方法

OSSは基本ストレージサービス内にあります。

初めて開く際には有効化を求められますので、画面に従って進めます。

利用規約に同意して有効化します。

再度、メニューからOSSを開くと画面が切り替わります。

右側の「バケットを作成」を選びます。

必要事項を入力して、進みます。

ストレージクラスは標準が一番性能が高いもので、右に行けばいくほど安くなる代わりに、最小保存期間と最小課金サイズが決められています。あまり使用頻度の高くないデータを格納する場合はIAやアーカイブなどを選んでもいいと思います。

ACLについては、基本的に非公開で大丈夫です。公開すると認証なしで誰でも使える状態になります。クローズドなネットワーク上で誰でも使えるようにするという場合はよいかもしれませんが、リスクがあるので非公開でいいです。

ちなみに公開設定の場合は以下のような注意が出ます。

作成が完了すると次の画面が開きます。

ここまでで準備は完了です。

ここから先は開発環境に合わせて、手順が異なるため、以下のページを参考に進めてください。

はじめに

https://www.alibabacloud.com/help/ja/object-storage-service/latest/sdk-code-samples-overview

OSSのAPIを使用することで、データを容易にアップロード、ダウンロード、管理することができます。OSSを使用したアプリケーションの例としては、動画共有サイトやオンラインストレージサービスが挙げられます。

OSSの動作確認

次に作成したOSSが利用できることを確認します。

使う側の初期設定もありますので、次の手順で進めます。

  1. OSSブラウザのダウンロード
  2. RAMユーザーの作成、権限設定
  3. ブラウザのログイン

後からわかりやすいように、今回はOSS内にtestという名前のディレクトリを作成しておきます。

OSSブラウザのダウンロード

OSSにアクセスするためには、専用のOSSブラウザを使用する必要があります。

ダウンロードは以下から進めてください。

Install and log on to ossbrowser

https://www.alibabacloud.com/help/ja/object-storage-service/latest/install-and-log-on-to-ossbrowser

OSに合わせたファイルをダウンロードし、解凍すると次のようなexeファイルが出てきます。(今回はWindowsの64bit用を使用)

oss-browser.exeを実行すると、アプリケーションが立ち上がります。

デフォルトでは言語が中国語になっているので、左上のプルダウンを操作して日本語にします。

AccessKeyIdとAccessKeySecretがないとログインが出来ないため、ユーザーの作成をします。

RAMユーザーの作成、権限設定

RAMユーザーの作成は下記のページに記載されていましたが、まだ日本語のページはないようです。

Obtain an AccessKey pair

https://www.alibabacloud.com/help/en/basics-for-beginners/latest/obtain-an-accesskey-pair

まず、コンソールからResource Access Managementを開きます。

このような画面になるので、左のメニューからUsersを選択します。

ユーザーの作成をします。

ログイン名、表示名を設定して、OpenAPIによるアクセスにチェックを入れて作成します。

作成完了すると次の画面になります。

ここでIDとパスが表示されるので控えておきます。

次はこの画面に表示されている、ユーザーログイン名をクリックして、権限設定を行います。

このような画面になりますので、権限管理タブを開きます。

少し読み込んでから次の画面が出てきますので、権限付与を選びます。

選ぶと次の画面になります。

対象は特に変更の必要はありません。もし、チームや組織で利用する場合は利用者に合わせて変更してください。

今回はOSSへのフルアクセスを付けたいので、AliyunOSSFullAccessを選択してOKします。少し見づらいかもしれませんが、薄い水色が付けば選択されています。

これで準備完了です。

ブラウザのログイン

ブラウザに戻ります。

エンドポイントはデフォルトのままで大丈夫です。AccessKeyIdとAccessKeySecretは先程控えたものを入力します。プリセットOSSパスは、oss://(バケット名)の形式で入力します。

私が作成したバケット名はtest20230228ですので、oss://test20230228を入力します。プリセットOSSパスを入力するとリージョンを指定するプルダウンが出ますので、OSS作成時に設定したリージョンを選びます。

ログインすると・・・

無事開くことが出来ました!作成したtestディレクトリも見えています。

また、ドラッグ&ドロップでファイルのコピーが出来ます。

わざわざサービスのコンソールを開かなくても、このOSSブラウザからもフォルダやディレクトリを作成できますので、OSSだけの利用であれば、このブラウザで十分です。

OSSのメリット

OSSは、高い耐久性とスケーラビリティを持つことが大きなメリットです。また、セキュリティ面でも優れており、アクセス制御リスト(ACL)や署名付きURL、SSL暗号化などのセキュリティ機能を提供しています。これにより、データの保護を強化することができます。冗長性も高く、99.99%を誇っています。また、料金は使用した容量やトラフィック量、API呼び出し量などに応じて決まりますが、比較的コストパフォマンスがよいです。

また、Amazon S3と互換性があり、すでに他のクラウドサービスを利用している人でも、データ移行しやすいようにサービスが整えられています。

OSSの活用事例

OSSを活用した事例として、アニマル・ロジック社の事例があります。アニマル・ロジック社はオーストラリアの映像制作会社でVFXやCGの制作に強みがある世界でトップクラスのスタジオです。レゴニンジャゴー ザ・ムービー など、日本でも放送されたアニメーションに携わっています。映像制作で出てくるデータは一つ一つが大きいサイズになるため、毎日数百テラバイトのデータになります。

そのため、拡張性と信頼性のあるストレージが必要でした。データはCloud Storage Gateway 経由で OSS に転送されて管理されています。OSSのバージョン管理によって間違った操作をしても元に戻すことができ、IT機器やシステムの費用を50%抑えることができています。

他のクラウドストレージサービスとの比較

OSSは、Amazon Web Services(AWS)の「Amazon S3」と同様のオブジェクトストレージサービスです。両者の違いは、主に料金体系や地域展開、APIの使いやすさなどにあります。また、マイクロソフトの「Azure Blob Storage」やGoogleの「Cloud Storage」なども同様のクラウドストレージサービスとして知られています。

今後の展望

OSSは、ビッグデータやIoTなど、データ量が膨大になる分野での需要が増加することが予想されています。そのため、アリババクラウドは、OSSの機能拡張や地域展開の強化などを進めています。また、他のクラウドストレージサービスとの比較において、OSSがより使いやすく、より低コストになるように取り組んでいるとも言われています。

まとめ

Object Storage Service(OSS)は、大規模なストレージのニーズを持つ企業や個人向けに設計されたクラウドストレージサービスです。高い耐久性やスケーラビリティ、セキュリティ機能が備わっており、ビッグデータやIoT分野での需要が増加する中、今後ますます需要が高まることが予想されます。

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