はじめに
Ubuntuで動作するWaylandセッションにリモートデスクトッププロトコル(RDP)を使ってリモート接続してChromeを動作させる。
Ubuntuの場合にはgnome-remote-desktop
を利用すればWaylandセッションにもRDPで接続できるということだが、残念ながら私の環境では黒画面になってしまいうまく動作しなかった。代替案となるもとしてweston
のrdp-backend
を利用する方法を試みた。
まとめ
リモートデスクトッププロトコル(RDP)を使って、MacOSからホストPCのWaylandセッションにリモート接続できた。
weston-rdp
を利用した場合、ユーザ名とパスワードなどの認証手段が存在しない。
DockerとホストPC間での利用や、開発中に信頼できるネットワーク上での限られた時間の利用にとどめたほうが良いだろう。
環境
- Ubuntu 24.04
- MacOS 14.2.1
MacOSで動作するMicrosoft Remote Desktop
からUbuntuで動作するwayland-rdp
に接続する
Wayland対応のRDPサーバー
Waylandを直接サポートするRDPサーバーはまだ少ない。weston
というWaylandのリファレンスコンポジタに含まれるRDPバックエンドを利用することで、Wayland環境下でもRDPを使用できる。
westonのインストール
sudo apt-get update
sudo apt-get install weston
鍵ファイルを作成する
openssl genrsa -out rdp.key 2048
westonでrdpサーバーを実行する
weston --backend=rdp-backend.so --rdp4-key=rdp.key
RDPでリモート接続する
MacのMicrosoft Remote Desktopアプリで接続する
認証が働かないので適当なユーザ名とパスワードでログイン可能
ターミナルを起動
左上のボタンをクリックしてターミナルを開く
Chromeブラウザを起動
ChromeブラウザをWaylandを指定して起動する
google-chrome --ozone-platform-hint=wayland
Youtubeの再生を確認
音声は未サポート
ChromeのGPUのサポート
GPUは制限付きでサポートしている。
GPUが認識されていることを確認
$ lspci -v | grep -i --color 'vga\|3d\|2d'
00:02.0 VGA compatible controller: Intel Corporation Raptor Lake-S GT1 [UHD Grap
hics 770] (rev 04) (prog-if 00 [VGA controller])
参考情報