C/C++/C# における Loop Keywords

C/C++/C# における Loop 文のキーワード解説

プログラミングにおいて、ループ処理は非常に重要な要素です。C、C++、C# では、ループ内で使われる特定のキーワードがあり、処理の流れを制御するのに役立ちます。本記事では、return、break、continue の3つのキーワードについて詳しく解説します。

1. return：関数を終了する

return は、関数の実行を即座に終了し、呼び出し元に制御を戻すためのキーワードです。ループの中で return が呼ばれると、ループの処理だけでなく、関数全体の実行も終了します。

使用例

#include <iostream>

void exampleFunction() {
    for (int i = 0; i < 5; i++) {
        if (i == 3) {
            std::cout << "Returning at i = " << i << std::endl;
            return; // 関数の実行を終了
        }
        std::cout << "i = " << i << std::endl;
    }
    std::cout << "This line will not be executed if i == 3" << std::endl;
}

int main() {
    exampleFunction();
    std::cout << "Back in main function" << std::endl;
    return 0;
}

実行結果

i = 0
i = 1
i = 2
Returning at i = 3
Back in main function

return が呼ばれた時点で exampleFunction の実行が終了し、それ以降の処理は行われません。

2. break：ループを抜ける

break は、現在のループ（for、while、do-while など）の実行を途中で終了し、ループの外に制御を移します。

使用例

#include <iostream>

int main() {
    for (int i = 0; i < 5; i++) {
        if (i == 3) {
            std::cout << "Breaking at i = " << i << std::endl;
            break; // ループを抜ける
        }
        std::cout << "i = " << i << std::endl;
    }
    std::cout << "Loop finished" << std::endl;
    return 0;
}

実行結果

i = 0
i = 1
i = 2
Breaking at i = 3
Loop finished

i == 3 になった時点で break が呼ばれ、ループを終了して Loop finished が出力されます。

3. continue：次のループの繰り返しに進む

continue は、現在のループの処理をスキップし、次の繰り返しに進むためのキーワードです。ループ自体を終了するわけではありません。

使用例

#include <iostream>

int main() {
    for (int i = 0; i < 5; i++) {
        if (i == 3) {
            std::cout << "Skipping i = " << i << std::endl;
            continue; // 残りの処理をスキップして次のループへ
        }
        std::cout << "i = " << i << std::endl;
    }
    std::cout << "Loop finished" << std::endl;
    return 0;
}

実行結果

i = 0
i = 1
i = 2
Skipping i = 3
i = 4
Loop finished

i == 3 のとき continue が実行され、それ以降の処理（std::cout << "i = " << i << std::endl;）はスキップされます。ただし、ループは継続し、i = 4 の処理は実行されます。

まとめ

キーワード	役割
return	関数を途中で終了する
break	ループを途中で終了する
continue	ループの現在の処理をスキップし、次の反復へ進む

これらのキーワードを適切に使い分けることで、プログラムの制御を柔軟に行うことができます。特に、無限ループの制御やエラーハンドリングにおいて break や return は非常に便利です。