こんにちは。
この記事はLivesense Advent Calendar 2017-学- 14日目です。
自分が転職ドラフトというプロダクトの立ち上げにアサインされてからあっという間に2年が経ちました。
少しずつチームも大きくなってきた中で気をつけている事として「メンバー誰もが自分事感を持てるチームであり続ける」というものがあります。何故かと言うと
- 天才が1人いればいいけれど、大抵はそうではないので多くの見識があった方が強力だ(多数決をするわけではない)
- 小さなチームでは明確な役割分担よりも相互協力できる体制が強さになりやすい
- なによりも各々がそれぞれの経験やバックボーンから課題を感じて、どうしたら良いか考えて、実際に作ったものが世の中の役に立つ、というプロセスに関われることが、プロダクト作りの醍醐味だと思っている
まぁ最後が一番大きい理由なのですが、そういうチームは良いものを作れると思っているし、僕はそういうチームで働きたい。だからこれをとても意識しています。
で、意識の仕方は色々ありますが、今日はチャット運用にフォーカスして気をつけていることを書いてみたいと思います。
よくわからないモノの課題感は把握できない
個人的にビジネスチャットあるあるだと思っているのですが、チームのチャット部屋って細分化していて、結構な数があったりしませんか?
あれを止めて、うちのチームは部屋を1つだけにしました。
(ゴメンナサイちょっと盛りました。正確には数個ありますが、開発ログを流しているだけの部屋やお問い合わせの対応の際に個人情報を扱うために鍵が必要だった部屋など、特殊な部屋だけです)
部屋を1つにした理由は『チームメンバー間の情報格差を無くすため』です。
メンバーが『自分事感』を持って色んな分野に意見をだして行きたいのに、部署や役職毎に情報が分割されていると、キャッチアップが大変です。知らない部屋だってあるかもしれない。知らない部屋の話が必ずしも共有されるとは限らないから、わからないことも増えてくる。そうなれば、わからないことに対しての課題感は、わかってる人に比べて当然低くなる。
そうならないために、部屋を1つにして、すべての情報を集約しました。これによりこんな感じのメリットがありました
- ここだけ見ていればほぼすべての情報が手に入る(別手段での共有ももちろんあるけど、できるだけチャットに流しているので)
- 「自分が知らない情報」がほぼ無い(事が約束されている)から、自信を持って発言できる
- 役職の違う人たちの行動が見えるので、早めのキャッチアップや協力がしやすい
- 他部署の人から見た時にも「このチームにはこの部屋で共有すれば良い」ことが分かりやすい
- 少なくとも、部屋の存在を忘れることはない(1つしか無いので)
- 新しく部屋ができることもないので、キャッチアップし損ねて入りそこねることもない
以下のようなデメリットもありますが、だいたい大丈夫した。
情報が多い
身もふたもないけど、人間は案外情報処理能力が高いんですよね。。
数百ポスト/日 くらいあっても、あまり問題なく処理可能でした。
少々見落とすことや、数日の休暇の間に話が進むこともありますが、それは別途コミュニケーションを取ればいいだけかなと。
チャットはログが流れていくというツールの特性上、完璧でミスのない情報共有みたいなものを求めて使わないほうが幸せに使えると思います。
自分に関係ない話が多くて効率が悪い
この問題についての解答は『効率を重視しないでも良いと考えている』です。
この2年間、ものづくりと効率化について色々考えてみた結果「必ずしも効率化が正義ではない」という気持ちが強くなりました。
例えばこんな感じです。
- コミュニケーションは分量が必要な場合もある
- ゆとりがないと作業に忙殺される
- 神は細部に宿る
- 考えるという行いには相応に時間がかかる
- 時間に縛られると取りづらい選択肢がある
ただ課題感が無いわけではないので、ここはもうちょっとうまいやり方があるのかもなーと思っています。
安全な場所と、小さなキッカケ
次に、この部屋のルールはありません。何しても構いません。
ボットの通知なんかも結構分量多く流してます。
- 出社や帰社時間の通知(肯定ペンギンの画像つき)
- ランダムな時間に連れタバコに誘う通知
- KPIはユーザー行動周り(会員登録、審査開始、指名、返答、等(個人情報に配慮してコメントなども記載して通知))
- ネット上のエゴサ結果
などなど、冗談も含めて色々流しています。ユーザーの行動が分かるくらい多く流れているので気がつくことも日々あります。
「ユーザーからこういう要望がでてるのか」とか「ユーザーはこういう動き方するんだね」とか「じゃあこうしようか」とか。
自然と会話が弾み、新たな施策が生まれ、更にチャットは速度を増していきます。
ここで狙っていることは言うまでもなく『何を言っても大丈夫な空気の部屋作り』です。
心理的安全性みたいなものですね。(部屋自体の特性の問題なので心理的安全とはちょっと違うなと思っています)
良い所はこの辺です。
- 会話があるので部屋の空気が読めて入りやすい(会話がないと空気すら読めないので入りづらい)
- 発言の縛りがないから発言しやすい(ルールがあると「自分の発言がルールに抵触しているか否か?」を検討する必要があり、特にルールが面倒くさいほど発言自体が面倒になる)
- そこそこ流れのあるチャットルームだから、多少の失言もすぐに流れる(1票の格差ならぬ1発言の重みが過度に大きくなり過ぎない)
- キッカケが多いから会話を始めやすい(リアルタイムでKPIやエゴサ結果を流すのでちょっとした動きの変化やユーザの要望がキャッチしやすい)
自分の挨拶に誰からもレスがなく、それが全く流れず放置される地獄のようなのチャット部屋には誰も書き込みたくないですよね。
まとめ
まとめると
- 情報格差を無くすことで課題感が共通認識とズレにくくなるので、解決方法を考えるためのベースができ
- コミュニケーションがしやすくキッカケが多い場所を用意することで
- みんなが自発的に意見を出し、活発に議論がなされる自分事感の高いチームになる
というのをチャット運用でも気にしてるよ!というお話でした。
みんなが自分事感を持っているチームは本当に強くて、どんどん前に進みます。
何よりそういうチームでプロダクトを作ることが、僕はとても楽しいです。
というわけでウチのチームのチャット運用で気をつけていることでした。
何かの参考になったら嬉しいです。