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はじめに

はじめまして。こんにちは。ブレインパッドで日々データと格闘しています楠です。

ブレインパッドで新しくSAP関連のプロダクトマネージャーになり、四苦八苦しているこの頃、データ分析の会社にいるため、SAP関連の製品の中でもアナリティクス系の製品の調査を行っています。

SAPのプロダクトマネージャーになって、最初に思ったことなのですが、 「なんでSAPのアナリティクス製品にしたの?そもそもSAPってアナリティクスの会社だっけ?」と皆さんの中にも思っている方がいらっしゃるのではないでしょうか。。

SAPの情報を検索しても、どの情報もERPに偏っており、アナリティクスなどその他の情報がきれいにまとまっているところがないので、SAPの特長や製品の強みなど、ここに備忘録的にまとめて、皆さんにご紹介できればと思っています。

お時間ある方はぜひ、この先もご覧ください。

SAPとは?

SAP とはドイツに本社を置くヨーロッパ最大級のソフトウェア会社です。

世間では 「SAP = ERP」と呼ばれるほど、ERP で成功している会社 です。(だからSAPについて検索しても世間には ERP の情報ばかり溢れているわけです!)

ERPとしては2015年の頃には 市場シェアの6% を占めており、ERPで有名な Oracleの2倍のシェア を誇っています。このシェアも年々伸びております。(Gartnerの発表では2019年もERP分野でリーダーを取っています。)

といろいろ書きましたが、そもそもERPって何。。。?

ERPとは?

ERPとは 「Enterprise Resource Planning」 の略です。

それぞれの意味は以下の通りです。

  • Enterprise :全社・全体
  • Resource :人・金・モノ
  • Planning  :計画・管理

つまり、ERPは全社のリソースを計画・管理することであり、延いてはこれらの「情報」を管理することでもあります。

なるほど。ERPって全社のリソースを管理するためのものなんですね。と言っても正直イメージが。。。

ERPって具体的には?

イメージが湧くように、メーカー(製造業)の業務に照らし合わせて、ERPの動きを見てみましょう。

メーカー(製造業)の業務は、市場のニーズを把握して、商品を企画・設計して、販売計画と生産計画を立てることから始まります。実際に商品を売り出したのちには、計画をベースにしながら、販売管理、生産管理、在庫管理、会計といった業務を回して、ビジネスが成り立っていきます。

これらの業務を進めるためにERPを用いていくわけです。

しかし、多くのERP製品は、各業務のデータを集計・反映させるのに夜間のバッチ処理で連携させているようなんです。夜間のバッチ処理だと、当日のデータが分からず、次の日の計画を立てたりできなくなってしまいます。

「現在の在庫が分からないから生産計画が立てられない!」「各店舗の在庫が分からないから何個出荷すればいいか分からない!」など、こんな感じで問題がたくさん起きそうです。

つまり、ERPは企業のあらゆる業務データを一元化することで、そうした部門・部署、あるいは業務間の認識のズレを一掃し、経営資源の最適化を促すことを目的にした仕組みと言えます。

それに対して、 SAPのERPは、リアルタイムを重要視しており、全社的なデータのリアルタイムな同期化によって、全社リソースの最適化計画を支援するのが特長 と言えます。

また、ERP製品というのは一般的に自社用にカスタマイズする企業が多数となっています。

なぜならば、ERP製品というのは前述の通り、業務に直結するシステムになるので、各企業、自社の業務に最適なシステムになるようにカスタムすることが多いわけです。

確かに業務に最適な形になるようにカスタムするのは良いことですが、デメリットも存在あります。

カスタムすればするほど費用も時間もかさみます。また、システムがアップデートしたときにカスタムしすぎていると、従来のアップデート方法が取れず、特別なアップデート依頼を出すこととなり、再度費用も時間もかかってしまいます。

しかし、 SAPのERPは、世界で利用されているERP製品なので、各業種の課題困りごとを解決するための機能が盛りだくさん なんです。

これら困りごとを解決するための機能がテンプレートとなって最初から用意されているため、カスタムを最小限に収めることができます。

「SAPのERPは高い」なんて言われることもありますが、カスタムを抑えることで結果トータルコストを抑えられることも多いんです。

結局なんでSAPのアナリティクス製品を扱ってるの?

ここまでご説明した通り、「SAP=ERP」という認識はおおむね正しいと言えます。そのため、SAPのウリはというと、「ERPで培った全社リソースのデータのノウハウが豊富」というところにつきます。

全社リソースに関するノウハウが豊富なため、これらのデータを簡単に活用できるようにテンプレートが用意されていたり、専門ツールが開発されていたりと、手軽に高品質なものが揃っているわけです。

私たちがSAP製品を取り扱うのもこのノウハウによるものが大きいです。ERPのデータを用いた分析は多岐にわたり、分析の前段階に当たるデータ加工ももちろん必要となってきます。

今回取り扱うことが決まった製品は「SAP Data Intelligence」という製品で、データ分析に必要なデータ収集からデータ加工、機械学習モデルの作成、運用管理まで、全てのデータ分析ライフサイクルに対応できる優れた製品です。

やはり顧客の立場になって考えると、「データ分析するにはデータ加工ができるETLツールをまずは導入して、次に機械学習モデルが作れる機械学習ツールを導入して。。。」みたいな形で複数製品の提案はされたくないですよね。

なので、私たちは一つの製品で完結できる「SAP Data Intelligence」を取り扱うことを決めたわけです。

最後に

いかがでしょうか?SAPのイメージ伝わりましたか?もしくはイメージ変わりましたか?

「SAP=ERP」で、テンプレートが豊富、というのが分かりやすいイメージだと思います。全然違うぞ!という方もいると思いますが、一応こういう側面もあるんだなと思って見ていただけると幸いです。

日本では米国に比べIT投資が半分しかされていないと言われています。また、その少ないIT投資も自社のカスタムしすぎた既存システムの維持・運用に割いているところがほとんどです。

他と差をつけるためには「攻めのIT」投資が必要になるので、アナリティクスに取り組みたいという企業も増えていますが、その際はぜひノウハウの詰まったSAP製品にも目を向けてもらえると嬉しいなと思います。

今回はSAPのERP製品の紹介で終わってしまったので、SAPのアナリティクス製品である「SAP Data Intelligence」については、また別記事でご紹介します。

ではでは。

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