Regional Scrum Gathering Tokyo 2021 Day 2 「Integrate your cycle with OODA (Extended Edition of Scrum X Army at ‘RSGT2020’)」
202/01/07に開催されたRegional Scrum Gathering Tokyo 2021での発表です。
https://confengine.com/regional-scrum-gathering-tokyo-2021/proposal/14632/integrate-your-cycle-with-ooda-extended-edition-of-scrum-x-army-at-rsgt2020
チーム参加してきました
aslead Agile のチーム「オキザリス」にて参加してきました。
チーム7人で参加して、その場で実況しつつ、記事も作っています。
本セッションについて
Scrumと軍隊でどう類似点があるのかを軽く見たことがある。
それをもう少し深堀したものが今回のセッション
自己紹介
関西のセレニウムのコミュニティを運営している
4年ほど士官として韓国の軍隊に在籍
PDCA
PDCAの成功事例は多々ある。これを守れば上手くいくだろうと期待する。
計画を立てた時点で満足する。
ただし、PDCAには大きな弱点がある。
変数に弱い。変数により、計画が崩壊することがある。
Season 1 のハイライト
スクラムのバックログは軍隊の組織論に基づいている。
ビビジネスも軍隊も同じ概念に基づいている。
どちらも戦闘力を最大化し、最大化した能力を保つことが目標。
Jeffさんも日本でいう防衛大学出身である。
「なぜ相手の心をOODAループとともに理解しないのか?」
とJeffさんも言っている。
OODAとは?
パイロットとして戦争に参加していたJohn Boyd大佐が作成したもの。
戦争に勝利した要因は、適切な状況で人間が適切な判断を行ったこと。
OODAは基本的にリスクマネジメントの手法
Observe -> Orient -> Decide -> Act
Observe(観察)
世の中の出来事や物事を単純化したうえで、様々な角度から本質を把握する。
1つに集中しすぎると、バランスが崩れてしまうので、あまり1つのことに集中しないこと。
Orient(抽出・加工)
どう抽出するのか
- 信頼できる情報を集める
- 似ている事例を調べる
夏休みの宿題で考えると...
- 宿題なんだっけ?
- みんなはもう終わってる?
- やらないとどうなる?
- 今からでもできることは?
Decide(決断)
やることとあきらめることを決める
Act(実行)
やると決めたことを実行する
PDCAとの違いは柔軟性
PDCAの場合、Planが崩壊すると後ろの工程が崩壊する。
OODAではどこかの工程で問題があれば、すぐにObserveへ戻ることができる
OODA × SCRUM
スクラムもOODAも再帰的なプロセスである。
プランニングは絶対的なものではないという考え方を持つ必要がある。
完璧な計画は難しいので、そこにこだわる必要はない。
変化の可能性を認めて、普段からリスクに備える。
予測できるリスクに対して対応する。
OODAを使ってScrumをどう改善すればよいか
- スプリントを通して発生しうるリスクをリストアップする。
- 原因を把握するために分析を行う。
- 何をどういうやりかたで防ぐかを決める。リスクを評価したうえで、どれにまず対処するか判断する。
- 前向きに何をやればいいか決まった状態で実行する。
OODAも常に正しいとは限らない
判断は人間が行うもの。
OODAループの絶対的な方針としてRoad Mapを持っておくことが重要。
スクラムマスターはリーダではないが、決定する権限を持っている。
また、スクラムマスターはより観察がうまくなるように、勉強し続ける必要がある。
また、チームメンバーと協力し、1つのことに集中しすぎない、自信をもって行動することが重要。
最後に体調管理に全集中!
感想
- OODAループについて知りませんでしたが、このセッションを聞いて理解することができました。
- 他のセッションでもありましたが、SMとして全体を常に観察し、リスクになりそうなことを把握できているという状態が大切だと改めて感じました。