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Regional Scrum Gathering Tokyo 2021 Day 1 「Great ScrumMaster」

Last updated at Posted at 2021-01-06

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Regional Scrum Gathering Tokyo 2021 Day 1 「Great ScrumMaster」

2021/01/06に開催された「Regional Scrum Gathering Tokyo 2021」での発表です。
https://confengine.com/regional-scrum-gathering-tokyo-2021/proposal/14739/great-scrummaster

チーム参加してきました

aslead Agile のチーム「オキザリス」にて参加してきました。
チーム7人全員で参加して、その場で実況しつつ、記事も作っています。
誤記等があるかもしれませんが、ご了承ください。
7人全員でモブ記事作成をしています。

パプアニューギニアの言語と、多様性

言語の数は850を超えており、似ている部分もあれば、違う文化を持っている人もいます。

Margaret Meadが部族の中での協力・共創・個人主義について研究していき、好奇心を持って理解しようと考えました。
その結果、個人主義は文化の自殺だということが分かりました。

ソフトウェアの言語も似ており、たくさんの言語があります。
「好奇心と遊び心と、理解しようとする気持ち」を
アジャイルコーチやスクラムマスターとして、まずは理解するところから始めましょう。

ScrumMaster Journey

ある日、私は「スクラムマスターになってほしい」と言われました。
ですが、私はスクラムマスターにはなりたくありませんでしたが、お客様からの要望もあり3か月だけやることなりました。

「スクラムをやります。素晴らしいでしょう?」
そのことをチームメンバーに伝えると、チームメンバーは無表情で「スクラムは嫌だ」と言いました。

それに対して私は「お客様が求めるから、やらなきゃいけない」言うことしかできませんでした。

そして「やってるふりだけして、お客様が気付かなければ良い」という結論にたどり着きましたが、
それには想像以上の労力を必要としたため、本格的にスクラムを開始しました。
その際に、我々は最高のチームで、改善と変化は必要ないと思っていました。

12か月たった時、自分たちがスクラムによって、変わって行っていることに気付きました。
その時始めて、スクラムにはパワーがあるのだと気付きました。

「アジャイルにならなければならない」
「スクラムをしなければならない」

きっと、そういうところから始める人は多いはずです。

ですが我々のチームは、アジャイルとスクラムが大好きになりました。
我々もまだ、アジャイルの道のりの途中で、まだまだ十分ではなく、働き方の変化に終わりはありません。

スクラムマスターの目標

"ScrumMaster is more than just a team assistant"
目標は、何もしないことです。
「何もしない」とはつまり、自己組織化されている状態で、他の人がやれるように手を貸します。

1. 教えていく、メンタリング、体験の共有

最初はわからないし、間違ったことをしてしまうかもしれません。
スクラムガイドを読んで、わからなかったら何百回でも教えてあげることが大切です。
そして、最終的にストーリーを理解し探索してもらえるようになります。

2. 手助けをする

みんながハッピーになるよう、目に見える形で支援します。
フィードバックが返ってくるのに時間がかかった場合、「今日は何をやっていたのか」と不信に思われてしまうこともあります。
そうなるとハッピーになれません。
「サーバントリーダー」になることが大事なんです。
自分のこととして、責任をもって処理していけるようになることが大事です。

3. ファシリテート(Facilitate)

スクラムのミーティングの中でメリット・デメリットを話し合い、ふりかえりを行います。
そして、チーム内・お客様・同僚・他のチームなど、様々な人と話します。

4. コーチング(Coaching)

鏡を見ているようなイメージです。
自分自身やチームを別の角度から映し出すものです。
コーチングの目標は、人々の意識を高めることです。
教えるためには、まず教える側が専門家にならなければいけません。

ともとはコーチングを知りませんでしたが、チームを組織と作っていくうえで知りました。
コーチングはカンファレンスで学ぶより、実際にやってみる中で学ぶことの違いを体感できました。

「絶対できない」「でもやってみたい」「どうしたらいいかわからない」という状態の時に、
コースで勉強するより様々な体験を自分自身がすることでできるようになります。

そこから学びを得て、チームにも、「コーチングやってみていい?」と声をかけて実践しました。

5. 観察すること(Observe)

チームの動きがどうなってるかをよく観察します。
スクラムマスターはチームの観察をするので、他の仕事と兼任してできるものではない役割になります。

メタスキル(Metaskills)

1. 好奇心(Curiosity)

とにかく好奇心をもつことです。

2. 尊重する(Respect)

異なる視点を尊重します。
1方向から見て正しいことは他方から見ると正しくないかもしれません。
ですが、それらを尊重しなければいけません。

3. 忍耐(Patience)

色んなレトロスペクティブを通して、様々なカイゼンを考えて試して、結局忍耐が大事だということに気付きました。
自分がPUSHするばっかりじゃなく、相手の声を聴くことが大事です。
自分自身も、チームに対して忍耐を持つ必要があり、難しいことです。

4. 遊び心(Playfulness)

ゲーミフィケーションも大事です。

楽しめてる?
イライラしてない?

「チームの動きが遅い」「アジャイルできない」など色々あると思いますが、スクラムマスターであるなら楽しむべきです。
スクラムマスターがゲーム感覚を持って、正解のない世界で進んでいかなきゃいけません
インスピレーションを他の人から受けることはあっても、ベストプラクティスはありません。

Learning

シンプルさ

アジャイルのプラクティスを勉強しましたが、深い理解には至っていないものもあります。
我々は、まだ旅路の途中でアジャイルについて新しいことを毎年知ります。

トレーニングの練習をすることもあります。
他の人からフィードバックを受けることもあります。

トレーナーに共通する考え方は、「全部を伝えないといけない」と思ってしまうことです。

学びには、質とシンプルさが必要だ。
同じメッセージをいかにシンプルに伝えられるのかが大切です。

ストーリーテリング

ストーリーを伝える方法で、価値を伝えるには正しい順序で伝える必要があります。
聞き手が自分のことのように思える伝え方をします。

ファシリテーターやコーチング

講座を受けたことがある人は10%程度しかできません。
しっかり勉強しないで、できますか?

ビジネスコンピテンシー

POをどのようにサポートしますか?
どのように質問をしますか?
ビジネスバリューをどのように測定しますか?

アジャイルは変化します。
ものの見方、仕事の見方を変えていく必要があります。

Change Management

危機感を作っていきます。
なぜ変化する必要があるのかを理解させます。

文化人類学者の例を思い出しましょう。
パプアニューギニアの人は、お金や時計を使っておらず、自然に寄り添った生活をしています。
しかし、物々交換はしています。

ほんとに変化が必要なのかを考えよう。

変化をどうすればよいのか?
アジャイルが一番良い方法か否かを信じているのかどうかが重要です。
まずは自分を理解すること、そうするとフォロワーが出てきます。
悲観的に見るか楽観的に見るか、ということも1つのポイントになります。

「これはできたから、次はこれ」と積み重ねていくことが大事です。

Change Managementがやはり重要。

Three TIPS

#1. Be Servant Leader

  • 共感を持つこと
  • 癒しになる人になり、個人的な衝突をしないこと
  • 概念化して、人の成長に関与すること
  • セルフアウェアネス
  • 自分自身でコミュニティを構築していくこと

1つのことでエキスパートであれば、他の人に教えることができます。
怠ける人はいません。そのようにふるまう人はいますが、怠けているのは、その環境を映し出しているのです。
自分のアイデアにまつわる、熱意のあるものに関するコミュニティを作ります。
マネージャーからあれやれこれやれ、と言われるものとは違います。

ScrumMaster is a leadership

自分たちのチームに説明や、観察することを上手くやることができれば、6か月ほどで自己組織化できるようになります。

#2 look at organization from the system level

エコシステム化します。
スクラムマスターとしてコーチし、新しいものを導入します。
3年ぐらい経てば、日々の細かい仕事をする必要はなくなるはずです。

Entire System

全体のシステムを見ます。
システムの視点から見つめる必要があります。
高い展望台に立って、全体を見ます。
なにがバリューなのか、この組織のカルチャーはどんなものなのか、
システムの観点から全体を見て、必要なスキルを身に着けます。

#3 Don't push, don't be behind. Be only one step ahead.

なんとかなった、と考えましょう。しかし、よりよいやり方はもっとあるはずです。

Don't push, help

プッシュしないこと

Be one step ahead 

一歩だけチームの先を行く立ち位置に立ちます。
あまり大きなステップは踏まないようにします。
SMは影響力を発揮します。普通のリーダーとは違います。

Q&A

Q: SMは外部から呼ぶより内部のメンバーから選んだほうがよいだろうか。

A: 外からでも経験があれば可能だが、通常は内部からです。
チームメンバーに意思確認をしてみます。
通常はスキルを基準に選びません。
チームメンバーと良い関係を築けている人がいいです。

心理学の畑からSMになった人がいます。
「人について知っているからSMになりやすい」と言っていました。
SMを魅力的にしてこのような人を惹きつけられるようになっていかないといけません。

Q: レベルによって見る視点を変えるほうが良いとあったが、切り替える際の良いサインは?

A: スイッチのタイミングは自己組織化がポイントだと思います。
「SMが必要なのかどうか」を考えてみましょう。
レベル3は終わりがありません。
現在進行系で変化していきます。
同時にレベル1,2の視点で見ていく必要もあります。
自分で問題などをコントロールできていますか?

Q: 今現在時差があるリモートで活動している。もっと観察が必要と思うが、自己組織化できているとも思う。彼らのミーティングに参加したいと伝えたほうが良いだろうか?

A: バーチャルは難しいです。
一緒にいないとインタラクションも難しいです。
せめてビジュアルはほしいです。
時差があると常に誰かが活動していることにもなります。これは非常に大変です。
1つのチャネルを使って一緒にPOもSMも参加してMTGに参加するのがベストプラクティスです。

感想

  • スクラムマスターって、めちゃくちゃ色んなスキルを求められるんだなというのと、やっぱり色んな役割をこなしながらSMを兼任するってかなり無茶なんだなと改めて感じました.....
  • あと「見かけだけスクラムしてるふりしようとしたけど逆に難しかった」「最初はSMいやだった」みたいな話があるのは意外でしたし、Zuziさんからそういうこと聞けたのは貴重でした
  • スクラムマスターとして成長するためには、やはり時間がかかるなと思いました。いくつかステップを踏んで説明していただいたのでわかりやすかったです。
  • 文化人類学者のたとえはなるほどと思いました。どれが正しいわけでもなく、1つ1つの考え方をまずは尊重したうえで状況を分析する、という基本姿勢の大切さにあらためて気づきました。
  • オンラインで、スクラム開発を行う際に、時差があると難しそうだと思いました。今後そのような場合に直面した時にどう対応するか、チームで決めて、チームにとっての最善を探していきたいです。
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