はじめに
気づけばブラウザのタブが何十個も開いていたり、ダウンロードフォルダが未整理のファイルであふれていたり…。こんな状況に心当たりはありませんか?
「あれ、さっきのページどこだっけ? 」「このファイル、どこに保存したっけ? 」と迷子になりやすい方へおススメのデジタル整理術をご紹介します。
年末のデジタル整理でスッキリ新年を迎えましょう!
前提
本記事ではWindows、Chromeブラウザの使用を前提としています。
「タブ溜まりすぎ問題」を解決!
「タブ溜まりすぎ問題」とは?
ブラウザのタブが溜まりすぎることで、以下のような問題に直面していませんか?
- タブがズラーッと並び、タイトルが見えない。
- あとで読もうと思って開いておいたタブが放置され、増殖中。
- 「どのページが目的だったっけ?」と迷子に…。
こうした状況が続くと、次のような悪影響が出る可能性があります
-
PCの動作が遅くなる
タブが増えるほどブラウザが消費するメモリ量も増大。PC全体の動作が重くなり、作業効率がダウンします。 -
情報を見失う
「あのページ、どこに行った?」とタブをひたすら探す時間が積み重なると、ストレスの元に。重要な情報を見落とす可能性もあります。 -
精神的な疲れ
画面上にぎっしり並んだタブは視覚的に圧迫感を与え、集中力を低下させることも。
ここからは、この問題を解決するための実践的な整理術を2つご紹介します!
タブ整理術①:「タブグループ」機能でスッキリ管理
Google Chromeの「タブグループ」機能を活用すれば、関連するタブをまとめて管理し、効率的に作業できます。
タブグループ機能の使い方
- タブを右クリックし、「新しいグループに追加」を選択。
- グループの名前や色を設定。
- 必要なタブをまとめ、クリックで折りたたみ・展開!
メリット
- 整理整頓:カテゴリごとにタブを分類可能。
- 視覚的なスッキリ感:タブがきれいに整理され、作業がはかどります。
- 効率的な切り替え:探す時間を節約!
公式ガイドで詳しい使い方を確認できます:
Chrome Tips
タブ整理術②:「Tab Group Helper」で自動整理
手動でタブグループを整理するのが面倒…と感じる方におすすめの拡張機能が 「Tab Group Helper」。URLやキーワードに基づき、タブを自動的に指定したグループへ振り分けることが可能です。
「Tab Group Helper」の使い方
- Chromeウェブストアからインストール。
- 設定画面でルールを追加(例:
work.example.com
→「仕事」グループ)。 - 振り分けが自動化され、管理が簡単に!
メリット
- 手間削減:一度設定してしまえば、後は自動化されるので快適です。
- リンクから開いたタブも整理:外部リンクから開かれるタブも、ルールに従って自動で整理されます。
- 柔軟なカスタマイズ:自分の作業スタイルに合わせたルールを柔軟に設定できます。条件は「含む」「~から始まる」などUI上で選択することができるので、正規表現に自信がない方でも簡単に設定できます。
- 自動振り分け機能がある:「細かい設定はあとにして、とりあえず使ってみたいという方」、「細かい設定は不要という方」は「Auto group tabs」にチェックをつけることで、URLに基づいて自動でタブグループを作成してくれます。
- タブグループへ手動でのタブ追加もできる:「Strict mode」からチェックを外せば、作成されたタブグループに手動で新しいタブを追加することができるので、わざわざ全ての条件を設定する必要がありません
「タブグループ」機能と併用することで、タブ管理がより快適になります!
「ダウンロードフォルダにファイル増えすぎ問題」を解決!
「ダウンロードフォルダにファイル増えすぎ問題」とは?
こんな状況に心当たりはありませんか?
- 以前、ダウンロードしたはずのファイルが見つからない。
- とりあえず再度ダウンロード。
- その結果、同じファイルを何度もダウンロードしてしまったり、気づけばファイル名が「レポート(1).pdf」「レポート(2).pdf」と連番だらけ…。
こうした状況を放置しておくと、次のような悪影響が出る可能性があります
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情報を見失う
重要な資料やファイルをすぐに見つけられないことで、作業が中断されるストレスが発生します。 -
無駄な重複
同じファイルを何度もダウンロードしてしまい、不要なデータが蓄積。PCのストレージも圧迫します。 -
整理の手間が後回しに
後で整理しようと思いながらも手がつかず、フォルダの混乱がさらに加速…。
こうした問題を防ぐためには、ダウンロード時点で自動的に整理する仕組みを取り入れるのが効果的です。
ファイル整理術:「RegExp Download Organizer」で自動整理
ダウンロード時にファイル名や種類で自動分類できる拡張機能が 「RegExp Download Organizer」 です。
「RegExp Download Organizer」の使い方
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拡張機能をインストール
Chromeウェブストアで「RegExp Download Organizer」を検索してインストールします。 -
整理先フォルダを指定
整理先フォルダがダウンロードフォルダ外にある場合でも、シンボリックリンクを作成1すれば、そのフォルダを拡張機能で指定することができます。 -
振り分けルールを設定
拡張機能の「オプション」から設定画面を開き、設定画面で振り分けルールを追加します。「保存ボタン」や「確定ボタン」はないため、設定すればすぐに使えるようになります。- 例:拡張子が「*.jpg」「*.png」の場合 → 「Images」フォルダへ
- 例:「qiita」をURLに含むページからダウンロードした場合 → 「Qiita」フォルダへ
-
ルールを保存し、テスト
振り分け条件やシンボリックリンクが正しく動作するか、テスト用のファイルをダウンロードして確認します。
ポイント
「Destination path」にはDownloads以降のパスを指定してください。
以下のようにシンボリックリンクを作成した場合は<リンク名>/
を指定します。
mklink /D "C:\Users\<ユーザー名>\Downloads\<リンク名>" "C:\整理先フォルダパス"
注意
正規表現で特殊文字として扱われる /(スラッシュ)
や .(ドット)
は \(バックスラッシュ)
でエスケープしてください。
メリット
- 手間を削減:ダウンロード時点で自動分類されるため、整理の手間が大幅に減少します。
- 一貫した管理:シンボリックリンクにより、物理フォルダの構造を変えずに柔軟な管理が可能です。
- 効率的な検索:整理されたフォルダ構造で、目的のファイルを即座に見つけられます。
「RegExp Download Organizer」を活用すれば、ファイル整理の煩わしさから解放されます。初めて使う方でも簡単に設定でき、すぐに効果を実感できるツールです。
おわりに:新しい年はスッキリしたデジタル環境で!
デジタル整理術を取り入れることで、作業効率が向上し、日々の小さなストレスが軽減されます。一度設定してしまえば、その効果を長期間享受できます。
この記事で紹介した方法を試して、整理されたデジタル環境で新年を迎えましょう
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シンボリックリンクとは?
シンボリックリンクは、ファイルやフォルダの「ショートカット」のようなものです。これを使えば、物理的には別の場所にあるフォルダをダウンロードフォルダ内に仮想的に表示できます。
シンボリックリンク作成手順:
①ダウンロードフォルダの場所を確認します。通常はC:\Users\<ユーザー名>\Downloads
です。
②コマンドプロンプトを管理者権限で起動します。
③以下のコマンドを実行してリンクを作成します。
mklink /D "C:\Users\<ユーザー名>\Downloads\<リンク名>" "C:\整理先フォルダパス"
④実行後、ダウンロードフォルダ内に指定先フォルダへのリンクが作成されます。-
<ユーザー名>
は自分のWindowsユーザー名に置き換えてください。 -
<リンク名>
にはダウンロードフォルダ内で表示されるリンクの名前を入力します。 -
"C:\整理先フォルダパス"
には整理先フォルダのフルパスを入力します。
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