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【GCP】Google Cloud Storage を curl コマンドで利用する

Last updated at Posted at 2019-03-20

#はじめに

curl コマンドのみで Google Cloud Storage の API を利用する手順を確立させたのでメモ。

#手順

###前提

  • Google Cloud Platform
  • Curl

###Google Cloud Storage JSON API の有効化

Google Cloud Platform にログインし、任意のプロジェクトで設定を行っていきます。

まず、API ライブラリで Google Cloud Storage JSON API を有効にします。
image.png

###OAuth 同意画面作成

認証情報ページで、クライアントIDに Google Cloud Storage JSON API の利用権限を付与するためのOAuth同意画面を新規作成します。
[アプリケーション名]に任意のアプリ名を指定します。
image.png

[スコープの追加]をクリックし、スコープ一覧からGoogle Cloud Storage JSON APIで検索して、[../auth/devstorage.read_write]にチェックを入れ、[追加]をクリックします。
image.png

スコープ一覧に「../auth/devstorage.read_write」が追加されたら、[保存]をクリックします。
image.png

###クライアントID作成
OAuth同意画面の作成を保存すると、次にクライアントID作成画面が表示されます。

[アプリケーションの種類]から[ウェブアプリケーション]を選択し、任意のクライアントID名を指定して、[承認済みのリダイレクト URI]にhttp://localhostを指定し、[作成]をクリックします。
スクリーンショット 2019-03-19 16.27.40.png

クライアントIDとクライアントシークレットがダイアログ表示されるので控えておきます。

###認証コードの取得

クエリ名 説明
scope https://www.googleapis.com/auth/devstorage.read_write スコープ一覧に記載されている利用したいAPIのスコープURI
redirect_uri http://localhost クライアントID作成時に指定した[承認済みのリダイレクト URI]の値
client_id 先程控えたクライアントID クライアントID
response_type code 固定値
access_type offline 固定値

https://accounts.google.com/o/oauth2/v2/authに上記のクエリを指定してWebブラウザからアクセスします。

URI例

https://accounts.google.com/o/oauth2/v2/auth?redirect_uri=http://localhost&client_id=XXXXXXX.apps.googleusercontent.com&scope=https://www.googleapis.com/auth/devstorage.read_write&response_type=code&access_type=offline

表示されるOAuth同意画面に従い、Google アカウントでのログインおよびAPIスコープへの権限付与の許可を行います。

http://localhost画面にリダイレクトされたら、URL欄に表示されているリダイレクト先URIのcodeクエリの値が認証コードなので控えます。
image.png

リダイレクト先URI例

http://localhost/?code=4/EgEanhtbO...&scope=https://www.googleapis.com/auth/devstorage.read_write

###アクセストークン/リフレッシュトークンの取得

クエリ名 説明
redirect_uri http://localhost クライアントID作成時に指定した[承認済みのリダイレクト URI]の値
client_id 先程控えたクライアントID クライアントID
client_secret 先程控えたクライアントシークレット クライアントシークレット
code 先程控えた認証コード 認証コード
grant_type authorization_code 固定値
access_type offline 固定値

上記のクエリを指定して下記例の通りリクエストを実行します。

実行例

$ REDIRECT_URI=http://localhost
$ CLIENT_ID=...
$ CLIENT_SECRET=...
$ AUTHORIZATION_CODE=...
$ curl --data "redirect_uri=${REDIRECT_URI}" \
     --data "client_id=${CLIENT_ID}" \
     --data "client_secret=${CLIENT_SECRET}" \
     --data "code=${AUTHORIZATION_CODE}" \
     --data "grant_type=authorization_code" \
     --data "access_type=offline" \
     https://www.googleapis.com/oauth2/v4/token

{
  "access_token": "ya29....",
  "expires_in": 3600,
  "refresh_token": "1/Z...",
  "scope": "https://www.googleapis.com/auth/devstorage.read_write",
  "token_type": "Bearer"
}

アクセストークンaccess_tokenとリフレッシュトークンrefresh_tokenが取得できました。

###Google Cloud Storage JSON API の利用(例:ファイルアップロード)

バケットが未作成の場合はGoogle クラウド ストレージにバケットを作成します。
image.png

API Reference: https://cloud.google.com/storage/docs/json_api/v1/
アップロードコマンド: https://cloud.google.com/storage/docs/uploading-objects?hl=ja

必要なパラメータ(アップロード時) 説明
OBJECT アップロードしたいローカルファイルのパス
OAUTH2_TOKEN 先程取得したアクセストークン
OBJECT_CONTENT_TYPE アップロードしたいファイルのMIMEタイプ
BUCKET_NAME アップロード先のバケット名
OBJECT_NAME アップロード後のファイル名

例えば、バケットにファイルをアップロードするには、上記のパラメータを指定して下記例の通りリクエストを実行します。

アップロード実行例

$ ls
file1.txt
$ OBJECT=file1.txt
$ AUTH2_TOKEN=ya29....
$ OBJECT_CONTENT_TYPE=text/plain
$ BUCKET_NAME=test...
$ OBJECT_NAME=file1.txt
$ curl -X POST --data-binary @${OBJECT} \
    -H "Authorization: Bearer ${OAUTH2_TOKEN}" \
    -H "Content-Type: ${OBJECT_CONTENT_TYPE}" \
    "https://www.googleapis.com/upload/storage/v1/b/${BUCKET_NAME}/o?uploadType=media&name=${OBJECT_NAME}"

ファイルがバケット内にアップロードされました。
image.png

###アクセストークンの更新

アクセストークンの有効期限は3600秒です。期限切れの場合はリフレッシュトークンを利用してアクセストークンを更新する必要があります。

クエリ名 説明
client_id 先程控えたクライアントID クライアントID
client_secret 先程控えたクライアントシークレット クライアントシークレット
refresh_token 先程認証コードを利用して取得したリフレッシュトークン リフレッシュトークン
grant_type refresh_token 固定値

新しいアクセストークンを取得する場合は、上記のクエリを指定して下記例の通りリクエストを実行します。

$ CLIENT_ID=...
$ CLIENT_SECRET=...
$ REFRESH_TOKEN=...
$ curl --data "client_id=${CLIENT_ID}"  \
    --data "client_secret=${CLIENT_SECRET}"  \
    --data "refresh_token=${REFRESH_TOKEN}"  \
    --data "grant_type=refresh_token" \
    https://www.googleapis.com/oauth2/v4/token

{
  "access_token": "ya29....",
  "expires_in": 3600,
  "scope": "https://www.googleapis.com/auth/devstorage.read_write",
  "token_type": "Bearer"
}

これで次回期限(3600秒間)まで有効なアクセストークンaccess_tokenを再度取得することができました。
リフレッシュトークンは次回のアクセストークン更新でも継続して利用することが可能です。
実際の利用では、「アクセストークンの更新」→「Google Cloud Storage JSON API の利用」を毎回セットで実施することになるかと思います。

#おわりに

アタッチやボリュームマウントができない Docker コンテナ内で生成したファイルを回収するために、gsutil の導入や json キーの環境変数への埋込みを行わずに Google Cloud Storage にファイルアップロードをしたかったので、これで何とかなりました。

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