はじめに
私事ではありますが、今春、第一子となる男の子が誕生しました。
それはそれは可愛く、短いながらも育休も取得し、育児や家事にも積極的に参加してきました。
が!、 世の中には産後クライシスという言葉があるように、出産を期に夫婦間の仲が急激に冷え込んでしまう現象があるようです。
我が家も例に漏れず、子育てに関する方針の違いや小さいことから喧嘩になってしまうことが増えてしまっていました。(産後クライシスというほどのものでも無いですが、、)
この状況を打破すべく、1年前に取ったスクラムマスターの資格から得た知識や考え方を生かせないかと考え、いろいろとやってみました。
本記事ではその試行錯誤を紹介しようと思います。
何をやったか?
スプリントプランニング、プランニングポーカー、デイリースクラム、ペアプログラミング、スプリントレビュー等々、スクラム開発におけるフレームワークは多岐にわたって存在しています。これらをすべてやるのは時間的にも難しく、長続きしないだろうと考え以下の3つに絞ってやってみました。
- プロダクトバックログ
- デイリースクラム
- レトロスペクティブ
実際にやったこととその効果を紹介していきます。
プロダクトバックログ
子供が生まれてから、予防接種はいつ行くか、離乳食の準備はいつから始めるか、等々の夫婦で協力して解決すべき事項が激増しました。
これに加えて個人的な用事(散髪とか仕事に関すること等)も、子供の存在があるので勝手に時間を決めて一人でやるわけにはいかなくなり、どうしても協力して行っていく必要が出てきたのですが、実際には、これらのような夫婦間におけるやる必要があることの認識の統一ができておらず、共通の問題意識が持てていないという問題が発生してしまっていました。
この問題を解決すべく、プロダクトバックログの管理、つまりは生活するうえで必要となるタスクの可視化と共有をどうにかしてうまくできないかやってみました。
実際にやったこと
上述したようなタスクを管理するために、Trelloというタスク管理ツールを導入しました。
このツールではリストとその中に紐づけるカードを作成することができます。カードは容易に移動することができ、このツールを夫婦共同で管理するようにしました。
下図はその中の一つ、買い物リストのボードになっています。(余談ですが、IFTTTを活用し、alexaに買い物リストの追加をお願いするだけで自動的にこのリストに追加されるように設定しています)
この手法の導入により、家族内におけるタスクが可視化され、役割分担がスムーズに進むようになり協力してタスクに取り組むことができるようになりました。
デイリースクラム
プロダクトバックログに記載したタスクのうち、今日何をやるかを決めるためにデイリースクラムを実施するようにしました。
極力朝食を同じ時間に取るようにし、その間にそれぞれが実施するタスクをTrelloを見ながら決定します。
また、スプリントプランニングのようなプロダクトバックログを出す時間が存在しないため、このデイリースクラムの時間で思いつくものをどんどん追加するようにしています。
レトロスペクティブ
現在、私はほとんどを自宅からテレワークで勤務している状態で妻とは四六時中一緒にいる状態となっています。
そんな中で口に出すほどではないけど、どうしても感じでしまう小さい不満というものはお互いにたまるもので、それが積もり積もって表に態度として出てしまう…ということが何度かありました。
このような状態を解消すべく、定期的に話し合いの場を設ける意味を込めて振り返りの場を導入しました。
実際にやったこと
1週間に1回、子供が寝た後にMiroを使っての振り返りの場を設けるようにしました。
KPTの形で実施し、下図のようによかったこと、悪かったことをどんどん書いていきます。
お互いにそれらを共有した後に、トライしたいこと、翌週に実際にやることを決めていきます。
これによりお互いにどんなことに不満を感じて生活しているのかを共有する場ができ、不要な争いが明らかに減少しました。
また、話し合って改善する機会を意図的に設けることで、お互いに夫婦というチームを成長させていこうという認識ができたので、非常に良い取り組みだったと感じています。
終わりに
夫婦間にスクラムにおける3つの考え方を当てはめて実際にやってみました。
この中でも特にレトロスペクティブは有用であったと思っています。
話し合うということを当たり前にすることが夫婦というチームの成長のカギなのではないかと思います。
皆さんも是非試してみてはいかがでしょうか?