はじめに
弊社では 2021年1月頃から Qiita を利用した社外情報発信活動が試験的にスタートし、今年のアドベントカレンダーが終わって年が明けると、5 年目に突入します。
私が会社の Qiita を利用した社外情報発信活動に参加してから、会社の Qiita Organization に Google Analytics の導入をお願いして、アクセス数の推移が分かるようになったのが、2022年10月からとなりますが、今年の 11 月に、Google Analytics を導入してからの日本国内からの累計アクセス数が 10 万件を超えたことが分かりました。
今回のアドベントカレンダーでは、Looker Studio を利用して、どのようにアクセス数の推移を可視化しているのかを紹介してみたいと思います。
Looker Stuido で作成したレポート
全期間のアクセス状況1
Google Analytics の導入前はデータがありませんが、活動がスタートした 2021 年 1 月を集計の開始日、当日を集計の終了日に設定して、投稿記事ごとのアクセス数、投稿ユーザ数ごとのアクセス数、月ごとのアクセス数の推移、全期間の累計アクセス数を表示しています。
当然のことなんですが、投稿者と投稿記事数が増えるほど、記事の投稿頻度が多いほど、アクセス数は増加しているのが分かりますね。
このレポートを作成するにあたって、以下の 2 点についてカスタマイズを行っています。
-
投稿者名の取得
- だれが投稿した記事なのか?を知りたい。という要望があったので、URL のパスに含まれるユーザ名を取得するため、データソースに以下のようなカスタム計算フィールドを追加しています。
REGEXP_EXTRACT(ページパス + クエリ文字列, '/([^/]+)/')
- だれが投稿した記事なのか?を知りたい。という要望があったので、URL のパスに含まれるユーザ名を取得するため、データソースに以下のようなカスタム計算フィールドを追加しています。
-
表示内容のフィルタリング
- 投稿記事ではない、パスが
/organizations
のアクセスが表示されるのを除外。 - 日本国内(国が
Japan
)のアクセスのみを含める。これは、国外からのアクセスが 1% 未満であるのと、国外からのアクセスで記事のタイトルがその国の言語で表示されて、見にくかったので暫定処置として除外しています。
- 投稿記事ではない、パスが
Qiita Advent Calendar 2024 投稿記事のアクセス状況
今年のアドベントカレンダーに向けて、アドベントカレンダーだけのアクセス状況は見れないの?という問い合わせがあったので、作成してみました。
Google Analytics に蓄積されている情報の中に、何か識別する情報があるだろう。と思っていたのですが、それらしきデータが見つからず、最終的に Qiita 公式に問い合わせてみたところ、以下のような回答がありました(一部抜粋)。
恐れ入りますが、お問い合わせいただいた「Qiita Advent Calendarへの紐付きを識別する情報」については現在ご用意できておりません。
今回いただいたご意見は、検討課題として社内へ共有いたしました。
Google Analytics上で記事のUUIDでの絞り込みは可能なため、お手数ではございますが、アドベントカレンダーに紐付けられた記事のUUIDで絞り込みを行っていただき、ご確認いただけますと幸いです。
ということで、最初はレポートのフィルタに、パスの一致条件を OR で毎日記事が公開されるたびに追加していたのですが、フィルタの OR 条件の上限が 12 件だということが 13 日目の朝に発覚。
どうすればいいのか?と色々考えた結果、データソースに以下のようなカスタム計算フィールドを作成して、毎日記事が公開されるたびに集計対象の記事のパスを追加しています。
IF(
ENDS_WITH(ページの完全な URL, "/bbd48ffc7cdc10071a8b") OR
ENDS_WITH(ページの完全な URL, "/c7a806911aea6dfb1e24") OR
ENDS_WITH(ページの完全な URL, "/292d43606ad4c658c2ae") OR
ENDS_WITH(ページの完全な URL, "/55d85fc2adcdfe4ba864") OR
(途中省略)
ENDS_WITH(ページの完全な URL, "/f024a105cb6520a11243"), 1, 0)
(来年は、Google Analytics のフィールドから簡単に取れるようになってるといいなぁ〜)
可視化することの意義
ここで可視化しているのはアクセス数だけですが、アクセス数の多寡に一喜一憂するのではなく、そのデータから見えてくることを深堀りして、自分自身の活動に役立ててほしい。
例えば、以下のようなことが挙げられますが、
- 情報発信を行うメディアの向う側にいる今どきのエンジニアが、どのような技術やテーマに興味を持っているのか?世の中のトレンドを把握していくための手段の1つとしての活用
- よく読まれている記事は、単にテーマだけが優れているのか?同じ会社の仲間の投稿した記事との違いなども含めて、良いアウトプットを行う力を養う
これだけに限らず、情報発信スキルの向上、自己成長とキャリア形成、など、さまざまな側面において、何かを考えるきっかけになるはずです。
最後に
今年度から会社の CTO オフィスの所属となりましたので、NECソリューションイノベータの社員 12589名(2024年3月31日時点)の中から、たくさんのエンジニアが Qiita を始めとしたさまざまなメディアでの社外情報発信活動に参加できるよう、そのための会社制度やルールを整備していく活動にも取り組んでいきたいと考えています。
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"Google Analytics のデータにはすでに弊社を退職された方の投稿記事の情報も含まれています" ↩