前説
前に作ったNumAtreusは職場で使ってましたが、感染症流行で家でお仕事をすることになり自宅にお持ち帰りしていました。ここ最近は感染症が落ち着いてきて職場で仕事をすることが増えたので、NumAtreusを持ち運びするのはちょっと面倒だなと思う様になりました。
お仕事用だったらほぼ同じ様に使えるものを作ったらいいじゃない?という理屈で新しくAtreusを作ることにしました。
下準備
- ケース:
ここ最近ハンドワイヤーでキーボードを作っているので、発注しやすい3DプリントのAtreusケースを検索しました。スイッチが2つ多い44キーですが、https://www.thingiverse.com でいい感じのケースが見つかったので、これを使うことにしました。データ加工をして印刷しています。
- キースイッチ、ダイオード、RP2040-Zero;TALP KEYBOARDさんから購入
KTT Kang White キースイッチ
https://talpkeyboard.net/items/644349675d5206039fd7cbdb
RP2040-Zero
https://talpkeyboard.net/items/640ea9f3072c3c538731c515
1N4148 ダイオード
https://talpkeyboard.net/items/59eadbffc8f22c15de001638
- キーキャップとか配線、ネジ関連など手持ち分を使用
ケースデータの修正
ケースは三分割されていて上下貫通させたネジで止めているのと、USBケーブルの引き出しを変更しました。
使ったことがない3Dデータ作成ソフトをがんばって使って、中・下のケースデータをマージして、上のケースデータのねじ止め部分を埋めました。
USBケーブルの位置は左に穴を開けたらいいのですが、現物合わせで穴あけたらヨシとすることにしました。
ケースデータの印刷
今回はJLCPCBで出力しました。
発注方法はサリチル酸さんのBlog(2022−10−07)を参照ください。
ケースの修正
印刷されたケースを見ると下は問題ないのですが、上の反りが激しくてどうしようかなぁと悩んでしまいました。フィギュア系の情報を見ていると煮込むとかあったのですが、これを煮たらぐにゃぐにゃになりそうです...
ある程度緩い温度で熱を徐々に加えたら良さそうと思いまして、ドライヤーでゆっくり温度を加えてみました。意外と的中してゆっくり温度を加えていって、ほぼ反りをなくすことができました。
上のケースにM2スペーサーを挿入するのですが、熱加えるとやばそうなので貫通しない程度に穴を深くしてM2スペーサーを挿入してエポキシ接着剤で固定しました。
下のケースはUSBの穴を現物合わせで掘ってます。細めのドリルとヤスリでOK。
マトリクス配線
ブラウザベースでキーマップが作成できるKermiteを使用するので、https://kermite.org のKermite導入ガイド(新規キーボード編 5ページ)に書かれているマトリクス例にあわせた配線を行いました。
今回はROW4・COLUMN12となっています。使ったマイコンはRP2040-Zeroでピンが多いから普通のマトリクスで問題ありません。
USBポートの結線
手持ちのType-Cコネクタピッチ変換基板 https://ssci.to/6842 とダイソーのUSB-Cケーブルを使ってUSBポートの結線を行なっています。
ファームウェアとキーマップの書き込み
Kermiteのサイト(https://kermite.org) のKermite導入ガイドを確認して、ファームウェアを作成・書き込みを行いました。初めて使いましたが、直感的に使えてとてもいいものです。困った時にはガイドを見て進めたらと大丈夫と思います。
細かなことはユーザガイドページ (https://docs.kermite.org) を参照ですね。
完成
手持ちの白いキーキャップをつけて真っ白なキーボードとができたんですか、一晩寝たらイタズラされていました😅
はじめて使ったKTT Kang Whiteキースイッチは重さも滑らかさも私好みでした。価格も優しいのはありがたいです😊
雑感
Kermiteがとても使いやすいです。またKermiteで生成したファームウェアはストレージとして認識しないのもポイント高いです。PRKやKMKはストレージとして認識しますので、使う場所を選んでしまいます。
(私はTapDanceを./,で設定しているので、地味にたすかってます👍