Simscape > Semiconductors > Logic > CMOS NOT ブロックのパラメータ設定画面です。
これは CMOS インバータ(NOTゲート) をモデル化したブロックで、入力電圧の閾値を基準に出力を反転してくれます。
各パラメータの意味
入力
-
Low レベルの入力電圧
- 入力を「Low」と見なす電圧以下の値。
- 例:0.001 V → ほぼ 0V のとき Low 判定。
-
High レベルの入力電圧
- 入力を「High」と見なす閾値。
- 例:
2*A
(ここでは変数A
に依存) → DFFやADC回路で設定した基準に応じて決まる。
-
平均入力静電容量
- ゲート入力の容量。
- 単位 pF。値を大きくするとスイッチング遅延が増える。
出力
-
出力の電流-電圧の関係
- 出力ドライバの特性。ここでは「線形」で簡略化されている。
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Low レベルの出力電圧
- 出力が Low のときの電圧(通常 0 V)。
-
High レベルの出力電圧
- 出力が High のときの電圧(例:1 V)。
-
出力抵抗
- 出力ドライバの内部抵抗。小さいほど理想的。
- ここでは 25 Ω。
-
伝播遅延
- 入力が変化してから出力が反転するまでの遅れ。
- 例:25 ns。
初期条件
-
出力の初期状態
- シミュレーション開始時に Q 出力を High/Low のどちらにしておくか。
- ここでは「低」。
この設定例の動作イメージ
- 入力が
2*A
V を超えたら → 出力は 0 V - 入力が 0.001 V 以下なら → 出力は 1 V
- 入力切替に 25 ns の遅延あり
- 出力ドライバは 25 Ω の内部抵抗を持つため、負荷で少し電圧降下がある