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シンガポール再入国と隔離生活と隔離者チェックアプリの話

Last updated at Posted at 2020-09-10

今回は先月(2020年8月)シンガポールに再入国した際の隔離生活をご紹介します。

日本からシンガポールに到着後、飛行機から出たところで、空港職員先導のもと入国審査場の前の広いスペースまで連行され、Ministry of Health(日本の厚労省)の職員から今後の隔離生活について説明を受けました。

説明の内容は、主に下記3点:

  • これから14日間シンガポール政府が指定する宿泊施設から一歩も出てはダメ
  • スマートフォンに専用のアプリをインストールして1日に3回熱や症状を報告する義務がある
  • 隔離生活後半にPCR検査を受ける義務がある

14日間の隔離生活については、再入国前に把握していた情報ですが当初自宅での隔離だったのが、急遽ポリシーが変更になり政府の指定する宿泊施設での生活を送ることになり少し不安でした。

政府職員からの説明を受けた後、入国審査を通過すると、上着に丸いシールを貼られます。色によって宿泊施設が異なるようです。
その後、スーツケースを回収して税関を通過すると、政府職員により空港内のベンチに間隔をあけて座らされ、30分ほど待機することになりました。

政府職員から、声をかけられ3名ずつ小型のバンに乗せられます。
車の中では、これから戦場に向かう戦士のような(未経験ですが)一体感があり、それぞれのバックグラウンドについて3人で会話したのですが1名はシンガポール人、もう一人はメキシコ人でした。このシンガポール人は今年はじめに仕事でパラオに行った直後に、ロックダウンで飛行機が全てキャンセルになり、シンガポールに帰国できなくなったそうでシンガポール政府に連絡して何とか日本経由で帰国するフライトを手配してもらって帰国することができたとのこと。当初、パラオに2週間程度の滞在予定だったようです。かなり過酷です。。

そうこうしている間に、宿泊施設に到着しました。政府が契約するホテルです。
Fairmont Hotel Singaporeというかなりゴージャスなホテルでしたが室内には誰も入室することが許可されないため、基本的にベットメイキング等のホテルのサービスはありません。

ホテルのロビー到着後、パスポートと就労ビザを提示して、ホテルのカードキーを受け取り、いざ部屋に入ると、一気に疲れが押し寄せて、シャワーを浴びて気絶するように寝ました。

食事は1日3回、前日の13時までに、Web経由で希望を選択します。
政府が委託している外部ケータリング業者からのお弁当の入った袋が朝、昼、晩、ドアノブにかけられています。基本的に中華系かインド系でベジタリアンかノンベジタリアンかも選択できるのですが、これがどれを選んでもイマイチの一言。。ただ、ある程度想定していたので、スーツケースの中にカップラーメンを大量に忍ばせておいたのですが、想像をはるかに超えてイマイチでしたw

隔離生活で辛かったことは:

  • 食事がイマイチ
  • ハンガーがかかる部屋中のありとあらゆる箇所に洗濯物がぶらさがる
  • 部屋から1歩も出れないため隔離生活後半は気が狂いそうになる
  • 室内のミニバーは何故か撤去されている(ビール飲めません) ※補足:現地の元同僚に頼んで一度差し入れしてもらいました。

隔離生活時の写真です:

写真:ある日の朝食

image001.png

これは酷かったです。。右下は食べてませんが、ツートンカラーのゴムではなくベーコンです。

写真:朝、昼、晩、こんな感じにドアノブに食事がかかってます。

image002.png

担当者が食事をドアノブにかけた後、ピンポンダッシュしてくれます。
※なかにはピンポンダッシュしてくれない担当者もいます。

写真:かなりお世話になった NissinのCup Noodle

image003.png

ありがとうNissin^^

写真:隔離生活中は常時起動が義務付けられているアプリ

image005.png

出所までの残日数のカウントダウン付き。定期的にGPSの位置情報を政府機関に送信しているようで、かなりバッテリーを消費します。

補足: シンガポールの隔離者チェックアプリについて
  • 隔離者チェックアプリ Homer (https://homer.gov.sg/)
  • 2020.1月から使われているそうです。
  • 日本のCOCOAは一般の人が陽性者と接触した可能性が分かることがメインですが、シンガポールのHomerは自宅や施設で隔離生活をしている人の症状チェックと位置追跡をするためのものです。 IMG_2035.PNG IMG_2037.PNG
写真:出所当日の朝、ドアノブにかかっていた卒業証書

image006.png

写真:出所時にホテルスタッフに笑顔で手渡される次回から利用できるホテルの割引券

image007.png

いやいや、もう来ません。

逆に良かった?点は:

  • 宿泊客(隔離客)が少ないので、ネットが無駄に快適
  • 部屋からの景色はなかなか(外に出れませんが)

隔離生活中は、1日に何度か政府職員から電話があり、部屋から一歩も出ていないか、コロナ感染の症状が出ていないか等の確認があります。
隔離生活10日目に、ショートメッセージが届き、2日後にPCR検査を受けるよう指示があります。お、まさかホテルから出れるのか?と期待したのですが
ホテル内にある多目的ホールでの検査でした。。ただし、長い間部屋から出れなかったため、ホテルの廊下を歩いた時は少し感動したのを覚えていますw

検査翌日にPCR検査の結果がショートメッセージで届きました。

ーーーーー
Dear Sir / Mdm, your swab test result is negative. Thank you,
ーーーーー

ショートメッセージの内容は1行。。。 短っつ!?

その後、14日目のお昼に無事出所することができて、刑務所生活の気持ちがほんの少し理解できたような気がします。

*本記事は クオリティアの中の一人で、シンガポールに駐在している当社駐在社員に書いていただきました。

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