PIC マイコンの EUSART モジュールを用いて、MIDI 信号を送受信してみます。
MIDI のハードウェア規格
まずは MIDI (Musical Instrument Digital Interface) のハードウェア規格を簡単にまとめておきます。
- 転送速度 31.25 kbps (±1%) の非同期方式シリアル転送。
- データは、スタートビット、データビット(8 ビット)、ストップビットの計 10 ビットの単位で転送される。
- 5 mA のカレントループで、電流が流れている状態が "0" を、流れていない状態が "1" を表す。
- 受信回路ではフォトカプラを使用して送信回路と絶縁する。
- コネクタには 5 ピンの DIN を使用(各ピンのアサインは下表)。
ピン | アサイン |
---|---|
Pin 1 | 未使用 |
Pin 2 | シールド・接地(送信側のみ) |
Pin 3 | 未使用 |
Pin 4 | 信号 |
Pin 5 | 信号 |
MIDI 送受信の回路
今回使用する回路です。
MIDI の規格書 にも、送受信の回路例が示されています。
回路図中の TX / RX はそれぞれ PIC の EUSART TX / RX ピンに接続します。
送信側
受信側
- TLP2630 は、東芝のフォトカプラ TLP552 のデュアルチャネルタイプ(今回はその 1 チャネルのみを使用)。
- ダイオードはフォトカプラ保護用。
- 0.1 μF のコンデンサは TLP2630 のデータシートで指定されているバイパス用のもの。
- 1 kΩ の抵抗はプルアップ抵抗。
次回は、PIC から MIDI 信号を送信するプログラムについて書きたいと思います。