はじめに
別の記事で技術合宿について書いた際に、
結構昔に聞いた講演の話を思い出したので、振り返りついでに記事にしました。
Agile Japan 2012
私が転職し、現在の会社に入った2011年というタイミングは、
福岡をスタートアップシティにしていく!という機運が高まった時期でもありました。
明星和楽といった大型イベントや、各種テック系イベントがあり、
興味があるものはとりあえず参加していました。
その中でも、現在も仕事のベースとしているものが、
Agile Japan 2012福岡のサテライトで講演を聞いた、
Jonathan Rasmusson の「アジャイル・サムライ」になります。
アジャイル・サムライ
ざっくりまとめると、
- 従来のマネジメントの特徴
- ソフトウエア製造での従来のマネジメントの限界
- MITの実験(インセンティブテスト)
- インセンティブテストとアジャイル
についてお話されていました(とメモが残っている)。
インセンティブテスト
特に印象に残り、現在も意識し続けているのが、
仕事で成果を上げるために必要な、以下の3要素です。
- 自立
- 熟達
- 目的
自立
エンジニアは自立を好む、といわれるように、
仕事の進め方は百者百様なわけでして、
ちゃんとゴールにたどり着けるなら、その方法、過程は問う必要がないと考えています。
上記MITのインセンティブテストでは、
クリエイティブな作業は、報酬より自立性を保証した方が生産性が高かった、という結果です。
これは非常に共感できる内容でしたので、
現在も仕事をお願いする際には、ゴールの明確化と自立性の尊重を最優先に、依頼と管理をしています。
もちろん、ゴールにたどり着いても品質に問題があるようであれば、
その解決の為に一緒に考えて、改善を行っていくことになります。
熟達
これは仕事というか、趣味の話にもなっちゃいそうな気がしますが、
「なぜ、人は週末に楽器を弾くのか」っていう話ですね。
何かを行う以上、昨日よりは今日、今日よりは明日、よりよい結果を出すために、
特に理由はないけれど、練習してしまう、ということだと思います。
Linux、wikipedia、Apacheはどれも熟達のためのチャレンジが結果として世界的に広まったもの。
っていうところが、スゲーなって思うと同時に、なるほどなーと思えるわけです。
目的
多くの組織、企業が、利益ではない、優れた目的を持ってきている、という話でした。
逆に言うと、利益は目的によって支えられている、とのこと。
優れた目的ってなんだろう、と思いますが、
例として挙がったのが、
skypeの創業者「我々の目的は破壊だ。しかしそれは世界をよりよくするためのものだ」
スティーブ・ジョブズ「僕の奏でる鐘の音を世界中に響かせたいんだ」
って感じで、目的というよりは、使命や生き様にも思えますが、
イノベーション企業に限らず、どんな仕事をしたいかって意味では考えないといけないですね。
まとめ
ここまで書いてきて、ダニエルピンクもモチベーション3.0も登場しないじゃん
って思いましたが、モチベーション3.0とアジャイル・サムライは近しい内容ですし、
アジャイル・サムライの最後にも登場する(らしい)ので、ご容赦ください。
講演でいろいろ良い言葉が聞けましたが、
エンジニアは自立を好むのに、なんでそうならないの?という問いに対する答えが、
仕事の本質は変わってきているのに、組織が変わらないから。というのが響きました。
働きやすい組織を作るために、自分も努力していかないとですし、
会社にも積極的に提案し、より働きやすい、エンジニアファーストな環境を、
継続して作っていきたいです。