Mac で Vim を統一して使う方法（ターミナル & VSCode）
はじめに
Mac で ターミナル Vim と VSCode の Vim 拡張（VSCodeVim） をできるだけ統一して使いたい場合、設定の違いを理解して適用するのが大事です。
特に、jj / ｊｊ でノーマルモードに戻る設定や、Vim の便利な設定・コマンドを ターミナル Vim と VSCode の両方で統一する方法を解説します。
また、jj / ｊｊ を押したときに IME を自動でオフ（英字入力に切り替え） する方法や、Vim のクリップボード設定 (yy でコピー) が機能しない場合の対処法も紹介します。
1. Vim のおすすめ設定（.vimrc）
Vim を快適に使うための .vimrc の設定を紹介します。
" 文字エンコーディング
set fenc=utf-8
" 表示関連
set number " 行番号を表示
set cursorline " カーソル行を強調
set visualbell " ビープ音を視覚的に変更
set background=dark " ダークテーマ対応
set laststatus=2 " ステータスラインを常に表示
syntax on " シンタックスハイライト有効
set ruler " カーソル位置を表示
" 検索関連
set ignorecase " 大文字小文字を区別しない検索
set smartcase " 大文字を含む場合は区別
set incsearch " インクリメンタル検索（リアルタイム）
set hlsearch " 検索結果をハイライト表示
" タブ・インデント
set expandtab " タブをスペースに変換
set tabstop=2 " タブ幅を2スペースに
set shiftwidth=2 " インデント幅を2スペースに
set autoindent " 自動インデントを有効化
" クリップボード設定
set clipboard=unnamedplus " システムクリップボードと連携（`yy` でコピー）
" キーマッピング（すべてのモードで 'jj' / 'ｊｊ' でノーマルモードへ戻る）
inoremap <silent> jj <ESC>:silent !im-select com.apple.keylayout.ABC<CR>
inoremap <silent> ｊｊ <ESC>:silent !im-select com.apple.keylayout.ABC<CR>
cnoremap jj <C-c>
cnoremap ｊｊ <C-c>
vnoremap jj <ESC>
vnoremap ｊｊ <ESC>
xnoremap jj <ESC>
xnoremap ｊｊ <ESC>
onoremap jj <ESC>
onoremap ｊｊ <ESC>
snoremap jj <ESC>
snoremap ｊｊ <ESC>
2. .vimrc を VSCode にも適用する（設定の統一）
Vim の設定を VSCode でも適用するには、settings.json に以下の設定を追加します。
{
"vim.vimrc.enable": true,
"vim.vimrc.path": "~/.vimrc"
}
この設定を適用することで、Vim の設定を VSCodeVim でもそのまま利用 できるようになります。
4. Vim で yy がクリップボードにコピーされないときの対処法
Vim で set clipboard=unnamedplus を設定しているのに yy でクリップボードにコピーできない場合、Vim が +clipboard に対応しているか確認してください。
✅ Vim の +clipboard 対応を確認
vim --version | grep clipboard
出力例（対応している場合）
+clipboard +xterm_clipboard
出力例（対応していない場合）
-clipboard -xterm_clipboard
✅ Mac で +clipboard に対応した Vim をインストール
brew install vim
この後、Vim を再起動すると yy でクリップボードにコピーできるようになります。
5. よく使う Vim コマンド
移動・検索関連
-
gd/gD: 変数や関数の定義へジャンプ -
Ctrl-o/Ctrl-i：ジャンプ履歴を戻る・進む -
gf：カーソル下のファイルを開く -
[{/]}：関数やブロックの開始・終了へジャンプ -
f<char>/F<char>：指定した文字へ移動（順方向 / 逆方向） -
;/,：直前のf/Fの移動を繰り返す -
>>/<<: インデントの追加
編集関連
-
ciw：カーソル位置の単語を削除して挿入 -
di[：[を含むブロックの中身を削除 -
r<char>：カーソル下の1文字を<char>に置換 -
.：直前の編集操作を繰り返す（挿入後でもEscでノーマルモードに戻れば使用可） -
Shift-A：行末に移動して挿入モード -
gU：選んだ文字を大文字にする
6. まとめ
-
Vim の設定を
.vimrcに統一 し、VSCode でもそのまま適用可能 -
jj/ｊｊでノーマルモードに戻る + IME をオフ にする設定を追加 yyでクリップボードにコピーするには+clipboard対応の Vim が必要
この .vimrc を導入すれば、Mac で Vim を統一して快適に使えるはず！