最近話題の「Cursor」、でも何がそんなにすごいの?
AIによるコーディング支援が一般化する中で、「Cursor」というエディタがエンジニア界隈で急速に注目を集めています。ChatGPTなどのLLMを活用し、まるで“ペアプロ”しているかのような開発体験が可能です。
とはいえ、「名前は聞いたことあるけど、正直なところ何が違うの?」と感じている人も多いはず。この記事では、はじめてCursorを使う人に向けて、その特徴や活用法、注意点を紹介します。
Cursorとは?VSCodeから派生したAIネイティブなエディタ
CursorはVisual Studio Codeをベースに開発されたAI統合エディタです。基本操作やUIはVSCodeとほぼ同じで、VSCodeユーザーであれば違和感なく移行できます。
主な特徴:
- ChatGPT(GPT-4)と連携し、自然言語でのコーディング支援が可能
- コードベース全体の把握と文脈理解に強く、既存コードのリファクタにも対応
- 単一ファイルにとどまらず、プロジェクト全体を対象に提案できる
公式サイト(https://www.cursor.sh)ではインストーラーが提供されており、Mac / Windows / Linuxに対応しています。
よくある課題・戸惑いポイント
QiitaなどでCursor関連の記事を読むと、以下のような初学者のつまずきが散見されます:
- GPT-4 API Keyが必要なことに気づかず、動作しない
- プロジェクトルートの認識ミスにより、コード補完がうまく機能しない
- 自然言語プロンプトの書き方が分からず、曖昧な指示で精度が落ちる
Cursorはあくまで「優秀なアシスタント」であり、設計や意図を明確に伝える必要があります。
基本的な使い方とよく使う操作
初回起動後、GPT-4のAPI Keyを入力するとAIアシスタントが有効化されます。
基本的な操作例:
Ctrl + K(Cmd + K) → 「Ask Cursor」:現在選択中のコードに対して質問
Ctrl + L(Cmd + L) → 「Edit with Cursor」:選択範囲に対してリファクタや命令を入力
プロンプト例:
「この関数を非同期化して」「この処理にエラーハンドリングを追加して」
また、コードの説明やユニットテストの自動生成も以下のように指示可能です:
「この関数のユニットテストを書いて」「このSQLの意味を説明して」
ベストプラクティスと活用のコツ
Cursorを最大限に活用するためのポイント:
- 対象コードをしっかり選択する:意図しない箇所まで編集されるのを防げる
- 命令は具体的かつ明確に:英語・日本語のどちらでも可能だが、文脈が重要
- git diffで変更確認:自動変更のレビューは必須
実務で活用する場合、既存コードの理解補助、ドキュメント生成、コードレビュー補助など多くの場面で役立ちます。
まとめと今後の展望
Cursorは単なる「AIを載せたエディタ」ではなく、プロジェクト全体を理解して支援するAIパートナーとしての完成度が非常に高いツールです。
AIに頼りすぎず、コードの意図や構造を自分で把握することが前提ではありますが、うまく使えば業務効率や学習スピードを大きく高める武器となります。
今後はCursorに限らず、JetBrains AIやCopilot Workspaceなど、AIネイティブIDEが主流になる時代が来るかもしれません。