環境
Ubuntu20.4
起動プロセス
現在のLinuxOSの起動プロセス(init)にはsystemdが使われています。旧バージョンのLinuxでは、SystemV(SysV) が使われていました。systemdが採用されるようになったのは、CentOS7/RHEL7からです。Ubuntuでは、15.04からです。自分が使っている環境はUbuntu20.4であるため、SystemVではなく、systemdが動いているはずです。本当に、systemdが動いているのかについては、次のコマンドで確認することができます。つぎのコマンドを実行して、systemdが存在していれば、systemdが動いていることになります。
$ls -l /usr/lib | grep systemd
$ls -l /etc | grep systemd
systemdが存在していなければ、System Vが動いているはずです。System Vが動いてることを確認するには、次のコマンドを実行します。inittabが存在していれば、System Vが動いていることになります。
$ls -l /etc | grep inittab
自分の環境であるUbuntu20.4では、確かにsystemdが存在しており、inittabは存在していませんでした。System Vのときは、サービスを管理するコマンドに、serviceコマンドが使われていました。systemdになってからは、systemctlコマンドが使われるようになっています。しかし、systemdであっても、serviceコマンドは使えるようになっています。サービスの一覧を確認するコマンドを、serviceとsystemctlの両方で実行してみます。共に、問題なく実行されます。
$service --status-all
$systemctl list-units --type service --all
systemdになって、serviceコマンドを、即使えないようにするのではなく、systemctlコマンドのラッパーとして残存させているためです。過去にserviceコマンドを使っていた人であれば、systemctlコマンドに慣れるまでの間、serviceコマンドを使うことができるようにしています。systemdの仕組みがまだよくわかっていないという人も、serviceコマンドの方が使いやすいと思います。
systemdによって、レガシーとなったコマンドはserviceコマンドだけではありません。サービスを有効/無効にするコマンドとして、CentOS/RHEL系のOSでは、chkconfigコマンドが使われていましたが、このコマンドも、systemdによって、systemctlコマンドに統一されています。systemdによって、chkconfigコマンドでやっていたことが、systemctlコマンドでできるようになったということです。
Ubuntuでは、chkconfigコマンドが存在していないため、代わりに、sysv-rc-confコマンドが使われていたと思います。sysv-rc-confコマンドも同じように、systemctlコマンドに置き換わったということです。そして、sysv-rc-confコマンドもまた、systemctlのラッパーとして残存しています。
(参考)
Ubuntuではsysv-rc-confコマンドの他にも、似たようなツールは色々とあるようです。
https://server-setting.info/debian/debian-like-chkconfig.html