はじめに
AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト(SAA-C3)に合格したので体験記を書きました。
点数は793点でした。自分の感覚では720点ギリギリあるないか位かなといった手ごたえでしたが、意外と取れていてびっくりしました。恐らく問題ごとに配点が異なるのだろうと思います。たまたま配点の大きい問題を解答すれば、解答数が少なくても合格点に達するようになっているのだろうと想定されます。
本番の感想
いくつかの教材を使って頑張って勉強してきたが、本番はやはり、難しかったという印象です。問題を解くたびに「やばい、やばい、むずいぞ、むずいぞ」と思い、焦りが出てきました。すると、中には、教材でやったことがある問題なんかも出てきて、時よりほっとした気分になりながら、浮き沈みしてました。
全問解いた感想です。
- 自信あり(自信度100%) :3割
- 合っているはず(自信度80%):3割
- なんとなくこれ(自信度30%):3割
- 全然分からん(自信度0%) :1割
試験直前に公式サイトにある模擬問題を解いて実力試しをしたところ、余裕で満点でした。公式サイトの模擬問題はUdemyやCloud Licenseで勉強してきた問題よりも全然簡単な問題ばかりで構成されており、プラクティショナーをちょっと難しくしたレベルでした。「なんだ、公式サイトの問題はこのレベルなのか。全然、余裕じゃないか。」と思って本番試験に臨んだところ、びっくり仰天、まんまと騙されました。試験の本番で、公式サイトの模擬問題レベルの問題がまったく出てこないのです。最初の4問あたりを解いたところで、焦ってしまいました。
公式サイトの模擬問題よりも、UdemyやCloud Licenseの教材の問題の方が、はるかに本番試験に近い問題でした。問題文が長いものや、一読して分からんと思った問題は、一時保留にして、後からまとめて解くようにしました。本番では緊張しているため、問題文を一読しただけでは、なかなか理解できない問題でも、落ち着いて再度読み返すと「なんだ、知っている問題じゃん」と、分かってくることもあります。本番では慎重さと冷静さも求められます。
それと、ちょっとしたキーワードを読み落とさないことも重要です。可用性といったキーワードが出てくれば、MemcachedではなくRedisを選択するだとか、運用オーバーヘッドといったキーワードが出てくれば、選択肢からEC2は外すだとかです。問題文には設問には直接関係のない情報も含まれています。しかし、斜め読みをしていると、肝心な情報を読み飛ばしてしまうことがあります。自分は心の中で音読するつもりで慎重に読んでいました。
全問解き終わったときは残り時間10分でした。10分で見直しを行って時間終了となりました。社会人になってからは、試験を受ける経験がほとんどないためか、130分も試験を受けると結構疲れました。
利用した教材
Ping-t
最初はPing-tから入りました。なんせ無料なのが良かったのですが、1周だけして止めました。色々と体験談を読んで、Ping-tはお薦めできない。本番の試験から乖離しているといったコメントが多かったためです。自分も個人的には良かったようには思えません。まったく勉強にならなかったわけではありませんが、少し遠回りした感があります。
業務未経験であれば試験対策だけに特化するのではなく、先ずは、オールラウンドに様々な知識を付けておくことが重要かと思うので、そういう意味ではPing-tをやって、まったく無意味だったとは思いません。ただし、試験対策で何周もすると、明らかに遠回りになりそうな気はします。
Ping-tの合格体験記を読むと、Ping-tだけで合格できましたといった人もいるようなので、そういう人もいるのでしょう。人それぞれのようですので、いいか悪いのかは一概には言えません。個人個人で判断して下さい。
地頭の良さだけでなく、そういった見極めや要領も大事な要素になってきます。
【SAA-C03版】AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト試験:短期突破講座(300問の演習問題)
他の人の体験記を読んだところ、どうもこの教材は定番のようだったので、自分も多分に漏れずやりました。割と勉強になりました。お薦めです。是非、やるべきです。
体験記を読んでいると、Udemyだけで合格しましたといった人もいるようですが、恐らく業務経験者の方かと思われます。業務未経験であれば、これだけでは少し心許ないと思います。
【SAA-C03版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)
上記のUdemyをやった後にこちらもやりました。マイナーな問題だけを集めて構成されているようです。出題率は低そうな問題ばかりのようですが、こういったレアなことを知っておくことが、後々重要になってきます。絶対的にお薦めとは言い切れませんが、やっておいて損することはないでしょう。
CloudLicense
三か月しか使えないためモチベーションに繋がります。三か月間は極力私用を排して、気合を入れて頑張りました。個人的にはUdemyよりもお薦めです。Udemyよりも本番試験に近い問題構成になっている印象です。
Udemyだけでは合格レベルはやや厳しいかもといった印象なので、業務未経験の人はこちらも併せてやっておいた方がいいでしょう。Udemyだけやっても本番で6割は取れるようになっているはずです。だがあと一歩、確実に合格圏内に入るためには、こちらもやっておくべきです。Udemyをやった後であれば、この教材の問題は既に7割は解答できるようになっています。2周すれば8割以上できるようになります。ここまですれば、既に合格圏内に入っているはずです。
CloudLicenseだけで合格しましたという人もいるようです。たぶん、CloudLicenseだけでもいいかなという気もしないではないですが、業務未経験者であれば、Udemyと両方やっておいた方が合格率は確実に上がるはずです。
書籍 AWS認定資格 ソリューションアーキテクトアソシエイトの教科書: 合格へ導く虎の巻
書籍類はまったくやりませんでしたが、これは無料だったのでKindleに入れました。試験直前に問題だけをやりました。前半の解説は読みませんでした。問題のレベルは本番よりもやや易しい問題で構成されている印象です。無料の割には良質な問題です。恐らく、くろかわさんの教材の客寄せパンダの意味合いで出版しているものと思われます。
プラクティショナーは必要?
自分はAWSの業務は未経験で、プラクティショナーは取得済みです。業務経験者であれば、プラクティショナーを飛ばして、いきなり、アソシエイトから入る人も多いようです。確かに、プラクティショナーはどちらかと言えば営業向けです。「AWSってなんのこと?」と聞かれたら、ざっくりと答えることができますといったレベルの試験です。エンジニア的なことは問われません。業務未経験者であれば、プラクティショナーから入った方が絶対に無難です。
自分はプラクティショナーを取得してからの挑戦でしたが、それでも、勉強を開始し出した頃は「プラクティショナーよりも全然レベル高いじゃん」と感じました。いきなりアソシエイトから入ったとしても、勉強しているうちに、途中経過として、プラクティショナーのレベルを通過することになります。それなら、先ずは、プラクティショナー目指してからアソシエイトに入った方が、途中で挫折するリスクは低くなるかと思います。
black beltは必要?
多くの人の体験談を読むと、black beltで学習したという人もわりと多いようです。資格合格だけに一点集中したい、極力近道を通って合格をしたい場合は、見なくても大丈夫です。自分は一切見ずに合格しました。試験に合格しても、エンジニアは一生勉強です。今は見なくても、合格した後に見る機会は出てくるでしょう。
基礎知識はどの程度必要?
自分はSIerで働いているので、ITの基礎知識は既に持っています。IT業界未経験であれば、アソシエイトを目指す前に、ITの基礎知識は身につけておかないときついかと思います。TCP/IPの基礎知識、ITパスポートレベルの知識は持っていないと、アソシエイトの問題を読んでも、そもそもの用語の意味が分からんといったことになりかねないです。
勉強の仕方
1周目は問題を読んでも当然分からないので、即解答の解説を読んで勉強しました。覚えておかないといけないことは、Excelに書き込みをして覚えていくようにしました。Excelファイルは隙間時間に眺めたり、ノートに殴り書きしたりして覚えるようにしました。
問題を読んでも解答を読んでも、何のことだかまったく分からんといったことも、時々出てきます。そのような場合は、スルーさせるか、問題と解答をセットで、意味不明のまま、そのまま丸覚えをすることもありました。「それ、意味ねーだろう」という声が聞こえてきそうですが、まあ、いいじゃないですか。今は分からなくても、後々分かってくるってこともあるものです。SAAまでは問題と解答を丸暗記でも、なんとか、そこそこは対応できます。SAPになるとどうもそういうわけにはいかないらいいですが・・・。
いつ受けるか、それが問題だ
勉強を始める前に、最初に試験を申し込んだ方がいいといった、アドバイスをする人もいます。それはそれでいち理あるとは思います。プラクティショナーのときは、たまたま期限付きのバウチャーチケットをもらったため、それを切欠にして勉強を開始しました。最初に、エンドを決めてしまうとそれに向けて頑張るものです。私用を犠牲にしてでも頑張るものです。受験料が高額なだけなおさらです。
今回のアソシエイトはエンドを決めずに勉強を開始しました。私用があるときはそちらを優先し、読みたい本が出てきたときは読書もし、見たい映画があるときは映画も見て、子供が外出したいと言った日には外出もしました。わりと、のんびりしながらも、隙間時間を活用して勉強を進めました。
教材を2~3周もすると、流石にもう受かるだろうと感覚的に分かってくるものです。でも、本番ではどのようなレベルの問題が出るかまったく予想ができないため、不安は拭い切ることはできません。
試験を申し込むときは、多少の思い切りが必要です。ぽっちとする前に、「うーん、後もう1週間さらっと総復習でもしてからにしようかな・・・」などと思い出すと、ズルズルと先延ばしになってしまいます。「さすがに勉強するのもう飽きたわ」と思ったときが受け時なんじゃないかと、自分は思います。