Gitのコミットの取り消し

環境

Ubuntu20.4

はじめに

コミットの取り消しの実演を行います。個人で開発している分には、コミットを取り消したい場面に遭遇することは滅多にありません。「しまった、やってしまった。急いで取り消さなくては！」という事態に遭遇したとき、恐らく、気持ちの面では、相当程度焦っていると思われるため、こういった作業は、サクッと行えるようにしておいた方がいいだろうと思います。

やったこと

gitのログを確認すると、現在このようになっています。

$git log --oneline
e6f6bc1 (HEAD) aaaccc
0619520 aa
8786091 ad
1ff8c28 aaa
5d9625c add
b3aa690 add file
8b66d30 ggg
3a68b15 ddd

直前のコミットを１つ取り消します。

$git reset --hard HEAD^

確かに、直前のコミット（aaaccc）が取り消されて、次の履歴であるaaがHEADに繰り上がりました。

$git log --oneline
0619520 (HEAD) aa
8786091 ad
1ff8c28 aaa
5d9625c add
b3aa690 add file
8b66d30 ggg
3a68b15 ddd

もう一度、同じコマンドを実行すると、次は、現在HEADになっているaaが取り消されて、その次の履歴であるadがHEADに繰り上がりました。

$ git reset --hard HEAD^
$ git log --oneline
8786091 (HEAD) ad
1ff8c28 aaa
5d9625c add
b3aa690 add file
8b66d30 ggg
3a68b15 ddd

オプションでHEAD^を指定すると、直前のコミット１つが取り消されますが、HEAD^の代わりに、IDを指定して取り消すこともできます。

現在、HEADになっているIDを指定して取り消しを行いました。当然、何も起こりません。

$git reset --hard 8786091
$ git log --oneline
8786091 (HEAD) ad
1ff8c28 aaa
5d9625c add
b3aa690 add file
8b66d30 ggg
3a68b15 ddd

HEADの次の履歴のIDを指定して取り消しを行います。すると、現在HEADになっているadが取り消されて、次の履歴であるaaaがHEADに繰り上がりました。

$git reset --hard 1ff8c28
$ git log --oneline
1ff8c28 (HEAD) aaa
5d9625c add
b3aa690 add file
8b66d30 ggg
3a68b15 ddd

IDを指定すると、複数のコミットをまとめてごそっと取り消すこともできます。次の例では、２つのコミットを一気に取り消しています。

$git reset --hard b3aa690
$ git log --oneline
b3aa690 (HEAD) add file
8b66d30 ggg
3a68b15 ddd