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3級テクニカルライティング試験 学習メモ公開

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はじめに

2022年の冬試験で合格した、3級テクニカルライティング試験[TW]の試験勉強で作成した学習メモを、この期に及んで公開します。折角勉強しても、時間が経つと忘れてしまう知識も出てきます。このように過去に勉強したことを、時間をおいて見直すことで、自身の復習にもなりわりと有効だと思います。

ここで公開するメモは「日本語スタイルガイド(第3版)」の内容を抜粋したものです。自分なりに分かり易く文章を書きかえた部分もあります。メモに書き起こしたものを、通勤途中の電車の中で眺めながら覚えていました。また、暗記ペンでキーとなる用語を塗り、シートをかぶせて暗記したりもしました。選択試験では9割くらい得点ができたため、このメモを参考にしていただくと、割と得点に貢献できるのではと多少の自負はあります。使い方としては、試験直前のチェック用として活用していただければと思います。誤った記述がありましたら、ごめんなさい。

第1章

テクニカルライティングの歴史
  • テクニカルライティングは実用文を書くための技術である。
  • テクニカルライティングが生まれたのは1950年代以降であり、戦後、技術分野が発達したことが背景にある。
  • 1970年代以降、コンピュータの発達により、テクニカルライティングの需要はさらに高まる。
  • 1980年代になると、コンピュータが一般的に普及して、ワープロの利用が増え、文章作成のデジタル化が進む。
実用文とは
  • 実用文とは、物、事について説明する文章のことである。
  • 読み手が知りたいと思う情報を的確に伝える役目がある。
  • 読み手に行動を促すことが目的である。
  • 法務文書、広告コピーは実用文には含まれない。その理由として、法務文書は分かりやすさよりも、論理的整合性、曖昧性の排除を優先して書かれているからである。
実用文の目的
  • 読み手に物事を伝え、理解してもらう。
  • 読み手にやるべきことを、理解してもらう。
  • 読み手に正しい行動をとってもらう。
  • 読み手に注意事項を守ってもらう。
  • 読み手に適切な選択肢を選んでもらう。
  • 読み手に提案をして了解をしてもらう。
テクニカルライティングの概要
  • 日本語スタイルガイドは実用文はこう書くべきという指針をTC協会がまとめたものである。
  • 日本語スタイルガイドはどのような実用文にも当てはまるように編集されている。
  • 欧米では実用文の書き方のガイドが昔から存在しているが、日本語ではTC協会がはじめてまとめている。
  • 文章校正支援ツールだけでは、完全なチェックはできないため、人によるチェックが必要になる。
  • 書き手が書く内容を理解できていないと、いい文章は書けない。
  • コンテクストの組み立てとは、伝えようとしている内容を、どのように伝えれば正しく伝えられるかを決めることである。
  • 読み手が自ら価値を見出せるように書くことが重要である。つまり、読み手視点で価値を創造することが重要である。
  • 文章の役割は伝えるだけでなく、保存の役割もある。
  • テクニカルコミュニケーション技術とは、テクニカルライティング技術だけでなく、イラストを載せる、どう配置するも考慮にいれた技術である。
  • テクニカルコミュニケーション技術には、企画、設計、チームマネジメントも仕事範囲になる。
  • テクニカルライティング技術には大きく2つある
    ・語句を正しく選択して、文を組み立てる技術
    ・文章を構成して、文章の流れを構築する技術
  • 文章とは読み手に情報を与えた後、読み手の理解・共感を引き出し、その後、行動を促す必要がある。
  • 最近の読み手の傾向は、情報を直感的に理解しようとする。拾い読みだけで済ませようとする傾向にあることが分かっている。このような傾向のある読者に論理的な説明だけでは足りない。
  • 文章の役目は情報の伝達と保存(記録)にある。
  • 情報のライフサイクルに合わせて、長期間に渡って情報提供をし続けることが求められている。
  • テクニカルコミュニケーション技術の応用分野
    ・使用説明 パッケージ、包装材、製品カタログ、Webの製品情報
    ・技術文書 廃棄物処理に関する文書
    ・業務マニュアル
    ・ビジネス文書 案内文、議事録、企画書
  • テクニカルコミュニケーション技術はテクニカルライティング技術を包含する技術である。

第2-1章

  • 「。」で区切られた単位が文、文が集まって1つの内容になったのが文章。
  • 名詞+名詞、名詞+動詞のような組み合わせで生成された名詞のことを合成名詞という。合成名詞はむやみに作らないようにすること。例)管理者権限保持者、接触感
  • サ変名詞(動作名詞)とは、印刷する、説明する、入力するなど、名詞+するになった名詞のことをいう。
  • AのBのCのDというように、のを3回以上連続させるのは避けること。
  • 何がどうするは、主語と述語の関係にある。
  • 「きれいな花」は、きれいな:修飾語 花:被修飾語)。
  • 「はい」は独立語。
  • 単語は自立語と付属語に分類できる。
  • 自立語は普通の単語、付属語は、は、を、です。
  • 動詞の中には、自動詞と他動詞がある。
  • 筆が立つは自動詞 棒を立てる 他動詞 第三者が動作するのが他動詞。
  • 用言とは動詞のこと 体言とは名詞のこと。
  • 日本語の正しい使い方は内閣告示でまとめられている。
  • 受動態は駄目、能動態でかくこと。
  • 常用漢字は昭和56年に内閣告示1号として制定された。その後平成22年に一度だけ改正されている。
  • 常用漢字表の他に、内閣が出した「公用文における漢字使用等について」という資料の中に、原則、漢字で書く語、原則、ひらがなで書く語と区別している。
  • 技術用語の正式な書き方については、次を参考にすること。
    ・JIS用語集
    ・文部科学省学術用語集
  • 送り仮名の付け方についても内閣告示の「送り仮名の付け方」で決められている。
  • 決められていてもそれに厳密に従うのではなく、慣用で決められている場合はそれに従いなさいと言っている。
  • 本則と許容のどっちを採用するかは書き手が自由に決めてくださいの世界になっている。

第2-2章

  • 口語体を使うこと文語体は使わない。
  • 一般ユーザー向けマニュアルでは、本文にはですます調を使うことが原則だが、技術文章にはである調が使われることもある。
  • ですます調は、柔らかく、平易な印象を与える。
  • である調は、力強くい雰囲気で、正確・厳密である印象を与える。
  • ですます調とである調はどっちかに統一して書くこと。

3章

  • 読み始める前に、なんのために書くのか(目的)をはっきりさせてから書くこと。
  • 伝える相手を明確にしてから書くこと。また、読者はどの程度の事前知識を要しているかを明らかにさせること。
  • コンテクストとは日本語では文脈、前後関係、背景の意味。
  • コンテクストを組み立てるとは、書き手と読み手の間の共通認識を形成すること。
  • コンテクストを組み立てることによって、書き手と読み手の間の知識量のギャップを埋めることができる。
  • 次のような順序で展開して書いていく。
    ・全体⇒部分
    ・概要⇒詳細
    ・既知⇒未知
    ・重要⇒補足
  • 箇条書きの順番。
    ・優先度高い⇒低い
    ・本質的⇒補足
    ・簡単⇒難解
    ・身近⇒遠い
  • 技術文章では、起承転結の転を入れる必要はないが、場合によっては転を入れてもいい。
  • 事実と意見は区別して書くこと。
  • 書く時に考慮する点は。
    ・読み手がどの程度の知識を持っているか
    ・読み手の価値観、常識
    ・読み手の心情に配慮する
    ・誰にでも共通する認知
  • 読み手が知らないことを伝えるには、比喩を用いるテクニックを使うといい。 例)〇〇に例えると□□のようなものだよ。
  • 専門用語には注釈をつけて説明するといい。
  • 正式名称は最初は用いて、2回目以降は略称でいい。
  • 自分の主観は入れない。客観的に書くこと。
  • ぱっと見の印象をよくすることを心掛けること。
  • 箇条書きは7個以内がいい。
  • 項目数、図なども7個以内がいい。
  • チャンキングの支援といって、短期記憶ができる個数は7個が限界といわれているため。
  • 読み手が行う1つの動作は1つの文章にすること。
  • 書いた後読み直すことを推敲という。少し時間を空けた後に推敲するといいといわれる。

4章

  • 文書とは、書籍・書類・書状・証文など、文字で書き記したものの総称。
  • 文章は、文を連ねて、あるまとまった感情や思想、話題を表したもの。
  • 文章に図をどのように配置するかを考えるのが表現設計。
  • フォントを統一する、基本フォーマットを用意するのも表現設計。
  • ノンブルとはページ番号のこと。
  • 統一性を持たすために執筆ルールを決めておくこと。
  • 見出しは章節項の3段階が基本 3段階が上限と考える。
  • 読み手が検索しやすくするという文書をデータとして活用しやすくすることも留意すること。
  • 検索しやすくするには文書を構造化させる必要がある。
  • 検索しやすくするにはどうするかは表現設計に組み込む必要がある。
  • 文書の構造化は読み手が検索しやすくなるだけでなく、書き手の情報システム化の意味合いもある。
  • 構造化で優先するのは読み手が検索しやすさであって、書き手の情報整理を優先してはいけない。
  • メタ情報(表向きには見えない情報)も文書の構成要素の1つに含まれる。
  • 章節項は構成要素という言い方をする。
  • 構成要素を組み立てるメリットは、読み手が欲しい情報に誘導できる。検索しやすくなる。まとまっている印象を与えられる。書き手にとっても、文書システムにして再利用できる。
  • 組み立てられた文書を構造化文書と呼ぶ。
  • 構成要素に文書を書くと「文書の構造化」になる。更に、情報システムに保存することを意識して書くと、「文書データの構造化」となる。
  • 文書の構造化ができて初めて文書データの構造化ができることになる。
  • 文書の構造化:読み手のため。
  • 文書データの構造化:書き手のため。
  • 文書を構造化するには、先ず、構成要素を決める。
  • 構成要素をワープロで書くには、スタイル機能を利用してスタイルとして設定する。
  • 普通のエディタにはスタイル機能はない。Wordにはある。
  • 統一したフォントサイズ、フォントのルールのことを書式情報と呼ぶ。
  • 書式情報と内容情報(本文)を分離させることで、他システムへの流動性を持たせることができる。
  • 執筆に必要なツールは3つある。
    ・執筆ツール
    ・構成検討ツール
    ・校正支援ツール
  • 構造化して文章を書くツールをアウトラインプロセッサという。
  • 取り扱い説明書は著作権法の対象とならない。
  • レイアウトが創造的であれば対象となる。
  • 写真などを引用する場合は写真の著作権、肖像権に触れてはならない。
  • 一般に公表されている写真については著作権、肖像権に触れることはない。
  • 商標法はマークなどのこと。特許庁に出願して登録すれば、商標法で守られる。
  • 企業秘密は不正競争防止法で保護される。企業秘密をもらせば違法となる。
  • 安全情報にかかわる法律は、製造物責任法(PL法)と消費生活用製品安全法(消安法)の2つ。
  • 製造物の欠陥には3種類ある。
    ・設計上の欠陥
    ・製造上の欠陥
    ・警告表示上の欠陥
  • テクニカルライターに必要なことは、警告表示上の欠陥がないように、取扱説明書に分かりやすく記述することにある。
  • 消安法では、重大な事故があった場合、経済産業省を通して、公表しなくてはいけないとしている。
  • 公表しただけでは、欠陥があったことを認めたことにならない点が重要。
  • 重大な事故の責任をメーカーに求める法律は消安法ではなくPL法。
  • 消安法でテクニカルライターが意識しないといけないことは、製品の使用に伴うリスクを評価し、そのフィードバックを取扱説明書に分かりやすく記述することにある。
  • 知的財産にあたるものは、人間の創造的活動によって生み出したものと定義している。
  • 著作権にあたるのは、文芸、学術、美術であるが、プログラムも著作権にあたる。
  • 取扱説明書は基本的に著作権にはあたらない。しかし、レイアウトやイラストが創作的であったり、表現の仕方が創作的であった場合は、著作権の保護の対象になる。
  • ネット上の写真、イラストは著作権の対象になるので、利用する場合は、著作者の許諾が必要になる。
  • 写真でも人物写真においては、著作権の他に、肖像権も関わってくる。
  • ネット上の写真を利用したい場合、著作権、肖像権の侵害にならないようにするには、引用を記述しないといけない。
  • 引用とは。
    ・著者、書名、出版社名などの情報を明示する
    ・自分の説明が主で、引用文を従の関係にすること
    ・自分が書いた分と引用文を明確に区分して記述すること
    ・引用文を一切変更しないで引用すること
  • 法令の条文はコピーしても著作権の侵害にはならない。
  • 商標とはロゴとかのこと
    ・商標を保護して欲しければ、特許庁に登録することになる
    ・取扱説明書に商標を記述する場合は、「XXは〇〇社の登録商標です」という記述をかけばいい
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