背景
- みなさん、議論してますか。コードだけ書いていたい気持ちもありますが、それだけでは足りないので、我々は必要に応じて、チーム内外の人間と議論しますよね
- 議論するときに、一対一ならともかく、複数人で会話していると、だんだん会話が複雑になっていき、話をしているメンバー以外が置いてけぼりになってしまうことがあります
Aさん「この件、どうします? APIのスキーマ、まだ決まってませんよね」
Bさん「あ、それならこないだ話したあれがあるじゃないっすか、あの……」
Aさん「あー、購入APIのやつ? あれを流用する感じですか?」
Bさん「そうです。レスポンスは少し変えなきゃだけど。パターンが違うときの考慮とか」
Aさん「確かにね。でもパターンの場合分けについて、PMに確認しましたっけ? 例の件」
Bさん「一応投げてはいますけど。Slackで確認中とあるんで、近々回答くれるんじゃないかな……」
周り「何の話をしてるんだ……?」
問題点
- 周りが議論についていけず、結局何をどうするのかわからない
- 当事者同士があたかも納得しているように見えるが、実は当事者も雰囲気で会話していて、結局何がどう決まったのかはっきりしていないこともある。なので後になって「以前話したあの件、結局どういう結論になったんでしたっけ?」と振り出しに戻ることがある。
ドキュメントを中心に会話しましょう
- 口頭だけの会話に終わらず、文書をメインに議論を進めましょう
- 具体的な進め方は以下のとおりです。
- 議論を始める前に、誰かが議事録担当を申し出る
- 議事録担当が、Google DocumentなりNotionなりを画面共有し、そこに内容を記載していく。画面共有することで全員がドキュメント(議事録)を意識して議論するようになる。
- 議事録担当は、内容を理解していなくても、聞こえた内容をそのまま記載していく(理解しようと努めてしまうと、手が止まってしまうため)
- 不明点や曖昧な点があったら、途中議論をストップさせて、そこを明確にする
どんなメリットがあるのか?
- 議論の終了とともに議事録が完成するので、議論に参加できていない人も内容を把握できる
- リアルタイムの議論についていけなくなっても、参加者はそのドキュメントを読めば理解を追いつかせることができる
- 「自分たちの発言が文書化されている」という意識のもと議論するので、メンバーがより具体的な発言をしてくれるようになる
- 議事録を担当することで、議論の舵取りをすることができる
- 途中、議論が暗礁に乗り上げそうになったら、「すいません、少し整理させてください」とか「◯◯さん、先ほどの発言ですけど、もう少し具体化させたいので、聞いてもいいですか?」と場をリセットできる
- 私はよくこれをやっている。特に自分がメンバー内で最も理解が浅いときなどに役立つ。
- 知識がないときほど議事録を買って出よう。手っ取り早く知識を吸収できる。
より有用な議事録にするために
- 可能であれば、誰かの発言をメモするときは、発言者の名前も記載しておく
- 後で「この発言した人だれだっけ? もっと話を聞きたいんだけど」と思った時に確認できる
- tanakasan)DBの考慮は必要?
- satosan)現行を踏襲で良いはず
- ↑みたいな感じで、漢字変換をせずにローマ字表記だと、サクッとタイプできる
- 後で「この発言した人だれだっけ? もっと話を聞きたいんだけど」と思った時に確認できる
- いくつかの案が出たときは、番号を振って、それぞれのメリデメを整理する
- みんな「ああしよう、こうしよう」「それがいい、それでいこう」みたいな話し合いをしているが、実はきちんとメリデメの観点から会話できていないことが多い
- なので方針を決めるときも、なんとなく雰囲気で決まってしまったり、発言力の大きな人の意向でふわっと決まってしまったりする
- それを避けるために、各案のメリットとデメリットを整理する。「◯◯さん、先ほどこの案がいいとおっしゃいましたが、具体的にはどんなメリットとデメリットがありますか?」と聞いてみる
- メリデメを整理した結果、採用すべき案が決まったら、採用したことを示す何らかの印を番号の隣に付けておく。⭐マークとか。
まとめ
- ふわっとした議論にならないためにも、ドキュメントを中心に会話をしましょう
- 単に議事録を取るのではなく、それを画面共有し、議事録を見ながら議論することで、参加者たちがより具体的かつ明確な発言をしてくれるようになります