はじめに
『Azure OpenAI ServiceではじめるChatGTP/LLMシステム構築入門』が2024/1/24に出版予定で、共著させて頂きましたので感想ブログをアップさせて頂きます。
可愛いチラシも作ってもらいました。ポンデリング美味しそう♪
1/19時点で、コンピュータサイエンスで1位、コンピュータ・ITで4位、本全体で92位まで登ったらしいです!
想定読者
想定読者は、ChatGPT/LLMを活用したい、さらにシステムやアプリに組み込みたい開発者の初級から上級。そして管理者向けとして、プロダクト化するには避けては通れない非機能要件、組織全体でガバナンス効かせて活用するための共通基盤化、さらには責任をもってリリースするための責任あるAIまで幅広くカバーしています。
入門と言いつつ、エンタープライズレベルで導入できるレベルまでカバーしている、歯ごたえある感じに仕上がっています。書籍名に「実践」を入れるか著者間で一瞬議論があったぐらいです。
目次紹介
各章で取り扱っているは次の通りです。章を追うごとに高度になっているためstep by stepで進めることもできますし、自分の知りたいところだけピンポイントでつまむこともできる構成にしています。
経緯
大元は、本書の全体統括も担当した永田さんから
永田さん:「AzureML本を技術書典で出したいんです!立脇さんもどうですか?」(意訳)
私:「(何も考えずに)もちろん、Yesです!」
のやりとりだったと思います。永田さんと伊藤さん曰く、AzureML本が世の中になさすぎる、おかしいと。確かに少なすぎです。
外部の方から、このようなtweetも頂いてます。真摯に受けとめてMS Japanメンバで色んなジャンルでもっと書いていかないとです。
そんなこんなで、自費出版したのがこちら『Re:ゼロから始めるAzure Machine Learning』です。
技術書典14で池袋サンシャインで現地販売も行ったのですが、予想以上に沢山売れました。
技術書典経験のある伊藤さんも、これまでにないほど売れて驚いていました。まだ電子版でも継続購入があるそうなのでありがたいことです。
心残りがあるとすれば、打ち上げの高級焼肉に体調不良で伊藤さんが参加できなかったことです。今回は皆で旨いもの食べましょう。
そんなこんなで、当初の高尚な目的を忘れ、美味しいお肉の味をしめた我々は (!?) 商業書籍としてさらに多くの方にAzureに触れて頂くため、いくつか案を考え企画書にまとめて出版社と連絡をとり提案したところ、今が旬のAOAI本に決まりました。
吉田さんとは、日本マイクロソフト主催のイベントにLLMを活用したアプリ実装ネタで登壇された時に出会いました。先行してLangChainの本を執筆されており、MSの著者陣に経験者がいなかったこともあり、共著をお願いさせて頂きました。
そして、AOAIの外部向けイベントやYouTube動画で多数の発信をされている蒲生さんと花ヶ埼さんにもjoin頂き、最強の布陣で執筆が開始されました。
執筆範囲
私は、第4部の監修と執筆を担当しました。9章は私が一から書き上げましたが、10章のコンテンツフィルタリングとデータの取り扱いは蒲生さんから頂いて一部アップデートさせて頂きました。
書評では、ガバナンスや責任あるAIがよかったというコメントも頂いておりますが、
個人的な推しポイントとしては、認証・認可や負荷分散等の非機能要件が一気通貫でまとまっているところです!
それぞれの技術要素は、ドキュメントや有志の方の記事で断片的にまとまっているのですが、それぞれが整合しているわけではなかったり、足りない部分があったりするので埋める作業や検討が必要になってきます。
LLMアプリ開発をして本番導入する場合、非機能要件の検討は必須になってくるので一通り読んで頂くと、導入スピードが早められるのではないかと思います。
執筆談
それぞれ尖ったエンジニアが集まって章を担当して執筆を進めたためか、途中全体のレベル感や粒度が異なるという状況に陥ったのですが、永田さんと宮田さんのおかげで想定読者に記載したレベルごとのゴールから逆算して構成や章間の流れで整えるといったことができ、書籍として成り立ったと思います。お二人の行動に感謝です。
最初、著者間での執筆は、技術書典の流れでRe:Viewを活用していたのですが、今回新しくjoinされた方々は、マークダウンと異なる記述方法に四苦八苦されていたので、今後新たな体制で臨むときにもRe:Viewを使うかは要検討だなと思いました。
感想
楽しかったです!
執筆もですが、商業書籍の出版までの流れも初めての経験で色々学べました。
また、一時でもAmazonのカテゴリランキングで1位になるぐらい、皆様にお手に取って頂けているのもとても嬉しいです。
ありがとうございます。
著者陣にはまだまだ書きたいものが多数あるようですので、同人誌・商業誌どちらかでまた出版できるよう頑張ります。
おわりに
今回出版できたのは、誘ってくれた同僚、構想検討やレビューに付き合って頂いた同僚や出版社の方々など、様々な方にご協力いただいたおかげです。
本当にありがとうございました。
また献本が届いた方から続々とXでのコメントや書評を頂いております(だいたい時系列順)。ありがとうございます!