概要
ホストに仮想スクリーンを作成します。
ホストの仮想スクリーンをKindle Fire HD に合わせて設定します。
KindleからホストへVNCをつかって接続します。
次の環境で動作確認しました。
- Ubuntu 18.04 LST (ThinkPad E580)
- Kindle Fire HD 8 inch (2018)
仮想スクリーンを追加する
参考文献に従って次の通り作成しました。
/usr/share/X11/xorg.conf.d/
に設定を追加します。
sudo vi /usr/share/X11/xorg.conf.d/20-intel.conf
このファイルに次の内容を記述します。
VirtualHeads
に指定する数は任意です。
ここでは2つの仮想スクリーンを作成します。
Section "Device"
Identifier "intelgpu0"
Driver "intel"
Option "VirtualHeads" "2"
EndSection
ログインし直すと、VIRTUAL1およびVIRTUAL2スクリーンが追加されています。
$ xrandr -q
... (ディスプレイの設定一覧が表示されます)
VIRTUAL1 disconnected (normal left inverted right x axis y axis)
VIRTUAL2 disconnected (normal left inverted right x axis y axis)
もし、設定がうまくいかずログインできなくなってしまった場合は、ログイン画面からWaylandでログインし、修正作業をしてください。
gtf で設定値を計算する
Kindle Fire HD 8inchの解像度は 1280*800です。
ただし、このままの解像度を使ってしまうと、スクリーン下部のナビゲーションバーと干渉してしまうので、本稿では1280 * 700ピクセルの解像度を使用します。
はじめに gtf
コマンドで今後使用する設定値を算出します。
# gtf x軸の解像度 y軸の解像度 リフレッシュレート
$ gtf 1280 700 60
次のような値が得られるので、 Modeline より右をクリップボードにコピーします。
# 1280x700 @ 60.00 Hz (GTF) hsync: 43.50 kHz; pclk: 72.38 MHz
Modeline "1280x700_60.00" 72.38 1280 1336 1472 1664 700 701 704 725 -HSync +Vsync
Xrandrで仮想スクリーンを設定する
次のコマンドを入力してください。
xrandr --newmode
のオプションは、先の工程でクリップボードにコピーした値です。
$ xrandr --newmode "1280x700_60.00" 72.38 1280 1336 1472 1664 700 701 704 725 -HSync +Vsync
$ xrandr --addmode VIRTUAL1 1280x700_60.00
$ xrandr --output VIRTUAL1 --mode 1280x700_60.00 --left-of eDP1
VIRTUAL1 は追加された仮想スクリーン名です。
eDP1はホストの内蔵ディスプレイです。環境に応じて修正してください。
ホストにVNCサーバをインストールする
$ sudo apt install tightvncserver
x11vncをインストールし起動する
$ sudo apt install x11vnc
$ x11vnc
Kindle Fire HDからVNCで接続する
Kindle Fire HDにVNCクライアントをインストールし、ホストへ接続します。