企画内容と発想に至る経緯
どんな疑問であれ、つきつめて考えていくときりがないくらい派生した疑問が湧いてくることがある。一つの問いからねずみ算式に湧いてくる問い達を(樹形図などの)見やすい形で整理したメモとして残しておきたい。 そんな風に最近感じる。 では、webアプリのアイデアにしてしまおう。という思い付きを文章化したのが今回の記事である。
例えば、以下のように疑問というものは得てして更なる疑問を呼びこみ、連鎖を成すもので。
派生する疑問の例 |
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1. 出発点の問い「なぜ勉強せねばならんのか」 |
2. 「勉強が有用だとしても、その効用は勉強以外から得られないのだろうか」 |
3. 「そもそも誰がどんな時に勉強をせよ、とけしかけるのか」 |
4. 「人間、そもそも生きていれば常に多少なりとも勉強している状態にあるのではないか」 |
5. 「勉強は為すべき行為だと結論が出たとしても、そもそもなぜ倫理的に正しくて、目的に適ったことをしなければならないのか」 |
6. 「今日の夜には寿命がきてしまう人にとって勉強とはなんだろう」 |
7. 「そもそもこんな議論なんてやめて、黙って勉強を始めた方がいいのではないか(実行したあとにこそ勉強の真価がつかめるのではないか)」 |
8. 「"勉強より大事なことがある"は勉強しない理由として妥当か」 |
9. 「社会に居る全員が勉強しなくても生きていける状況とはどんな状況?」 |
そこで思い至る。これをアプリケーションとして作ってみてはどうか、と。うむ。これは最近習ったばかりのToDoメモアプリ作りの応用問題としても有用そうだぞ、と。
樹形図というイメージに準えて名づけるならアプリケーションの名前はForestion(Forest for the Question/問いのための森) といった所か。ひとまず仮名も決まったところで、具体的にどんなサービスを実装できるか妄想をつらつらと書き連ねてみます。
(↑まずはモチベを高めるためにも仮のイメージでejsファイルを書いてみる。さぁ始めるぞ~、と。)
漠とした構想等
・一つの問いから生じた数々の問いを、樹形図状のグラフで表現する。枝別れたした問いを一望できれば便利だし、抱えきれないほどの問いも記録できるので、次々に問いを思いつくことに抵抗感がなくなる。
・また、哲学カフェや哲学対話といったイベントの中で出てきた「良い問い」は、アーカイブされずにローカルなグループの中で共有されておわり、となってしまう事が多く実に勿体ない。問いは島嶼ならず。他の問いとのコラボレーションの中で真価を発揮する問いだってあるはずだ。本アプリはそんな<問い同士が孤立している現状>への処方箋 たりうる。
・他のユーザーの問いからも枝を延ばしてリレーできるような機能があれば、いよいよ問いを通した生態系=森がアプリの中でできていくだろう。
・一方で、マインドマップ等の情報整理サービスとの差別化として、「情報を見通しの利く形に刈りそろえるのでなく、ひたすらに繁茂した問いの森の中でさまよう」 という「探索/迷い込む」を軸にした使用体験も打ちだしてみてはどうか。個人の情報管理ツールとして使用可能であるのは勿論のこと。しかし同時に、色んな人の問い同士が見通しのきかない複雑なつながりで造り上げる「限定された視界」の中で先もわからぬまま遊歩するという楽しみ方もできるようにしたい。
・基本的に「問いで生態系を作る」というコンセプトなので問いに対して「一つの答え」を出してしまうことはせず、「その問いの答えは○○だ」ではなく、「その問いの答えは○○ではないか」といったオープンエンドな問いの形で枝をのばすような仕組みで設計する。
・また「森」というメタファーを広げれば色んな派生機能も作れそうだ。
問いの葉(生じた疑問のメモ)を鳥や蟻が咥えて、ランダムに他のユーザーのマイページのもとへ運んでいくようにすれば意外性のある問いとの出会い、セレンディピティも期待できる。
他にも、かつて自分が抱いた問いについて、それについて出した答えが不本意なものであれば「腐葉土」として提供し、それがアーカイブとなって何かに役に立つといった副次的な機能も作れる。
・「あなたの問いを森に委ねてみませんか?」といったような謳い文句もつけられるだろう。つまり、自分の抱えるもやもやを具体的な問いとして形にして共有することがユーザーに一種のカタルシスを与えるといった体験も期待できる(設計次第ではあるが)。
おおよその機能要件
・会員データの入力を受け付け、ログイン操作ができる。
・ユーザーからインプットされたメモをデータベースへ登録する(まずは単純で列数の少ないSQLで実現し、少しずつ改良していく)。
・タグ等のメタデータに応じて問いの葉メモのソートや検索等ができる(JSON形式でデータを返す)。
・他のユーザーの問いを起点としてリレーをつなげることができる(枝を育てるための蕾を他のユーザーの木に植える、といった感じ。 こういう機能の実装はまだ自分の勉強が及んでいない範囲なので工夫と勉強が必要だ)。
・他のユーザーが生やした問いの葉が、ランダムに(完全なランダム?それ以外の選択肢も?)運ばれてくるようにする(インタフェースとして鳥や蟻といった森の生物のビジュアルを用いる)。セレンディピティ。
・表示を樹形図とリスト形式の二種類で切り替え表示ができるようにする。
・自分が育てている木(データベース)を他のユーザーに公開するかどうかの切り替えができるようにする(庭と森という二つのモードで切り替えられるようにする)。
道は長い・・・
さぁ次回からは具体的にexpress.jsを使って少しずつアプリを作っていこうではないか、という所で今回は終了。まだまだ稚拙な部分の残る杜撰きわまるプランではあるが、出発点としては(ギリギリ)十分だろう。
ドン・キホーテじみた徒労に終わる可能性はあるが、果たして。
それでは GOODNIGHT WORLD!