2024年は毎月Unreal EngineのUdemy講座が公開された
今年も「Udemyおすすめ講座をシェアしよう! by Udemy Advent Calendar 2024」の14日目のための記事を書きました。
書籍だと数年に数冊しか出ないのですが、動画チュートリアルは毎月のように講座が公開されるようになりました。
海外チュートリアルは専門的に機能を深掘りする講座が増えています。
「Motion Design」という新機能がまだ正式にリリースされていないのに、公式より早く講座がリリースされて驚きました。
書籍より動画で学習する時代になりました。
公開された講座をすべて学習していては時間が足りません。
限られた時間で効果をあげられるようにいろいろ工夫をしてみました。
この記事では以下の観点で学習方法について紹介していきます。
- 学習する講座をどうやって選定したか
- どうやって学習したら身に付いたか
昨年はありがたいことに執筆した記事が最優秀賞をいただきました。
2024年にUdemyでUnreal Engineの講座が公開されるたびに、講座を記事を追加していきました。
今年の記事を読んだ上で、昨年の記事から学習する講座を選択して頂ければ幸いです。
学習する講座をどうやって選定したか
Unreal EngineのUdemy講座を2~3講座学習するだけで、1年があっという間に過ぎてしまいます。
毎月講座が増えていくけど、年に学習できるのは数講座です。
学習する講座を選定するのは大事だと考えました。
おススメ
- お仕事や制作物に将来的に使える
- 学習する機能を絞る
- 過去や現在作成している制作物に取り込める
おススメしない
- 直近で必要としている
- 全体を理解しよう
- Unreal Engineを使って何かを作りたい
学習の「範囲」より「深度」で選ぶ
Unreal Engineを勉強するといっても範囲はものすごく広いです。
入門者用の講座では範囲が広くなる代わりに、学習できる情報の深度は浅くなります。
おススメしている海外チュートリアルでは専門的な講座が増えてきています。
Udemyで学習するのであれば「範囲」で選ぶより「深度」で選ぶようにしました。
専門的な機能を選択できないのであれば、書店で販売されているような範囲を網羅している書籍を一度学習するのがおススメです。
より良い実装として組み込める内容を選ぶ
講座を作っている側は、様々な落とし穴を乗り越えて講座を公開しています。
失敗することなく、最後まで学習できるようになっています。
実際に制作するとチュートリアルのままということにはなりません。
チュートリアルで公開されている内容は失敗を乗り越えた制作者の最適解が公開されていると考えています。
同様な内容を一度組んだことがあると、最適解として実装をアップデートできます。
落とし穴をすべて取り切ったつもりでも、公開後に不具合が発生することはあります。
今時の動画教材を販売するサイトでは、問題が発生した場合は「製作者に質問を送る」「修正点を報告する」ことができるようになっています。
自分だけの問題とせずに同じ道を通るものとして、後から来る人が困らないように一緒に講座を作る仲間として協力すると学習が楽しくなります。
ZennでUnreal Engineの本を執筆していますが、年に数回はバク報告が飛んできて自分では気づけなかったことを修正でき、非常に助かっています。
教える側も教わる側も一方通行にならないように、やり取りできるようになると講座が成長していきます。
未来の目標を見据えて選択する
動画学習は意外と時間がかかり、一日ですべて学習することは難しいです。
学習している数日間が楽しく学習できるような状態を維持できるのは大切でした。
直近で必要だからと焦った状態で学習する場合はYouTubeのような1つの動画で完結する内容の方が向いています。
Udemyのような関連性のある動画が複数あって1つのことを学習できる教材の場合は、余裕をもって少し先の未来を見据えた選定ができるようになると講座の選定が楽しくなります。
長期間で目標を達成できるようになっているため、自分の「目標達成」のイメージと一致している内容を選択すると講座を学習した内容を最大限に活かせます。
講座を選択する際の前提
挫折する人の共通点としては「何を選択していいのか分からない」状態です。
漠然と「Unreal Engineを触れるようにする」だと、知らなくても大丈夫な情報にも手を出してしまい「勉強したけど、何も作れない」状態になってしまいます。
「達成したい目標がある」状態だと意外と必要なことは少ないです。
「そんなこと知らないの?」みたいなことを恐れていろいろとまわり道をしてしまうことが多いです。
「制作物がある」状態だと学習中に改善点が見つかり、その後の制作にも活きる知識が身に付きます。
学習した内容を応用した時に知識が定着するから、制作物がある状態で学習できる人は強いです。
「得意分野がある」状態だとUdemyの講座は非常に役に立ちます。公式ドキュメントに書かれていないような仕事で培われた専門知識を惜しげもなく教えてくれます。
得意分野をもっと伸ばしたいという目標がある状態を作っているのであとはやるだけになります。
今の自分に何が必要なのかさえ分かっていれば、自然と学習する内容も決まってきます。
Udemyに限らずまずは前提条件を揃え、未来の自分を成長させるような講座を選択できるようにしたいですね。
どうやって学習したら身に付いたか
学習する講座を決めたら、次は「どうやって学習したら、身に着くのか?」ということを考えて試行錯誤しました。
個人差もありますので、「こんな学習方法があるのか」と参考になれば幸いです。
動画の字幕をChatGPTで要約する
ChatGPTを使った学習方法を教えてもらいました。そこからいろいろと試行錯誤してブラッシュアップしてみました。
Udemyの動画の「トランスクリプション」をクリックすると字幕が文字列として表示されます。
字幕の文字列はブラウザの日本語翻訳で日本語訳にできます。
ChatGPTに字幕の文字列を技術文章として要約してもらいます。
以下は、Udemyの動画チュートリアルの字幕文字列です。
Unreal Engineの「(機能の名称)」について説明しています。
技術文章として要約してください。
(字幕の文字列)
動画の内容を要約してくれる文章を生成してくれます。
要約情報を一読した後に動画を見るようにするようにすると理解するのが早くなりました。
2024年の終わりになるころには動画の手順も文字で起こしてくれるようになりました。
2025年はもっと分かりやすくなっていそうです。
Unreal Engineや3DCGの専門用語は誤訳されてしまうことも多々あります。
誤訳がされた状態で要約をChatGPTにすると、誤った内容として要約されてしまいます。
- 3DCG用語:「Normal」が「法線」ではなく「普通」
- Unreal Engine:「Substrate」が「基盤」
英語字幕のままChatGPTに要約をした方が、精度がいいかもしれません。
- 英語字幕を日本語翻訳 -> ChatGPTで要約する
- 英語字幕の文字列をChatGPTで要約する -> 要約を日本語翻訳(おススメ)
あくまで要約なので、正しいかどうかは動画を確認する必要があります。
要約内容が合っているのか「ファクトチェック(事実か確認する)」という工程を踏むことで理解が深まりました。
要約した内容はNotionにチャプター毎のページを作り、制作過程でアップデートする内容があれば更新するようにしています。
すべてのチャプターを要約してから学習するようにしていたのですが、効率がいいようで定着していませんでした。
1チャプター毎に要約して勉強するほうが定着しました。
「1個流し」というトヨタの生産方法があるのですが、要約から動画学習までを1つずつ作業した方が理解が深まりました。
朝の1時間を勉強時間に当てる
講座を最後まで学習できたのは「朝の1時間の勉強時間を作成する」でした。
時間を固定して定期的に学習することで確実に進捗があり、最後まで講座を完走できました。
土日や祝日といったまとまった時間が取れる時に学習するより、決められた時間で作業した方が安定しました。
残り10分くらいからいいところになる時が多かったですが、強制的に終わらせるようにしました。
ちょっと物足りないくらいの方が次の日にも繋がりました。
業務時間に毎日1時間くらい勉強するできる時間を組み込めるようにした方が仕事が早くなり、勉強する1時間を取り返せました。
業務時間に勉強する時間を組み込めるように交渉するのは一見の価値があります。おススメです。
講座と並走して制作物を作成する
目標になる制作物と学習している講座とが一致していると最大限の効果がある学習となりました。
100%同じにするのではなく、以下の観点で成果物をよくするように講座を活用する学習方法が一番学習効果がありました。
- 同時進行で派生した成果物となるように制作物を作る
- 足りていない部分を他の講座で補強する
やはり目標となる「達成したい課題」をどう解決して達成するかが学習の目的になると真剣になります。
1つのアプローチでは目標達成することはできません。
さまざまなアプローチを解説してくれる講座が増えてきたことで、達成した時の品質が上がっていきます。
「自分にとって達成したい課題が何なのか」が定まってから学習しても遅くはありません。
まずは、自問自答して「何をしたいのか」といった目的をはっきりしてから学習に取り掛かるのが時間を有効に楽しく使えることだと実感できました。
2025年もたくさんのUdemyの講座が公開されていきます。
あれもこれもと手を出すのではなく、自分の目的を達成するために学習できるようにしたいですね。