はじめに
この記事では、退職して約3年間、仕事に就けていなかった元システムエンジニアが離職中にやったことなどをまとめた記事になります。病気による症状がなかなか収まらず、コントロールできないがために、離職期間が長くなり、今に至りました。そのため、どうせなら他の人に観てもらおうと、記事を書きました。
「何かしらの理由で仕事を辞める」あるいは「辞めざるを得ない」といった方々を支援する形で記事を執筆・公開しています。また、一度仕事を辞めて、離職期間中に仕事を探して転職する人や、私のように病気などで長期間、辞めざるを得ない人は、ぜひこの記事を参考にして、過ごしてみてください。
退職することが決まったら、まずやるべきこと
この章は、Qiitaに載せるにはあまり適切ではないため、簡単に記載しているだけです。詳細は各自で調べてもらう必要があります。
- 退職の意思表示 & 退職届の提出
- 仕事でお世話になった人へのあいさつ
- 仕事で支給された物品の返却
上着、社員ID、アパート(社宅)の退去など
- 雇用保険の失業手当の手続き(ハローワーク)
離職票の提出、失業手当受給のための説明会参加、求職活動
- 健康保険の切り替え手続き
社会保険から抜けることになるので、その切り替え
- 住民税支払いの切り替え手続き
- 国民年金保険への切り替え手続き
- 住民票の切り替え手続き(他の市町村へ引っ越しする場合)
- その他(自己の判断で調べてください)
デジタルライフの見直しと利活用:
※この記事の中心となる内容はこの章からです
所持しているアカウントを整理しましょう
アカウントの整理や棚卸
仕事をしていた時は思った以上に手持ちのアカウントが整理されていないことが多いと思います。この機会に整理することをお勧めします。
実際、私は様々なサービスのアカウントを大量に所持しており、プライベート用のgoogleアカウントがいつの間にか 2つあることに気づきました。そのうちの 1つを廃棄することにして、仕事用のgoogleアカウントを新た作成しました。この仕事用のgoogleアカウントは今後、一生使っていこうと考えています。転職イベントやハローワークのセミナーなどで聞く限り、これからは終身雇用という状況は難しく、転職を繰り返していくことで、その人自身が仕事していける環境づくりが必要であると感じたからです。もしも、また転職を行うとなった場合、新たにアカウントを作成するのも不便なので、この機会に一生使用するであろうアカウントを作ってみてはいかがでしょうか?
不必要なアカウントは削除して廃棄
不必要なアカウントは削除しましょう。単純に管理が面倒になるのと、単にセキュリティ上のリスクを背負うだけになるということが理由です。
私の場合、2年以上使っていないアカウントは基本的に削除して廃棄しました。ただし、そのアカウントが今後も使用する可能性があったり、それを廃棄すると、不都合になる場合は廃棄する必要はありません。ここは慎重に廃棄する決断を下すことを勧めます。
一部サービスでは、アカウントを廃棄できないものもあるらしいです。これはどう廃棄したらよいのかわからず、廃棄しようがないので、今後も厳重に管理が必要かも。
セキュリティ上の管理体制の見直し
主に不正アクセスされるリスクを回避するために行うだけです。
- パスワードを変更しなおす
- 多要素認証または多段階認証へ設定を変更
- その他、必要な設定の見直し
個人的な独自の対応
-
主要アカウントの隔離対応
googleアカウント/Apple ID/Yahoo IDなど他のサービスへID連携するアカウントや銀行口座アカウントの情報を電子媒体に記録するのではなく、紙媒体へ移行し、それを金庫の中で保管し始めたという話。
支払いなどを電子化に切り替えてみる
離職後は金銭的な負担が非常に重くのしかかります。少しでも負担を軽くするために、まずは支払いを現金払いから電子化へ切り替えてみましょう。またポイントカードの整理などもしましょう。
スマホでの支払いに切り替えることで、ポイントの付与がその負担を多少軽減したり、支払いがスムーズにできるので、時間的効率にも繋がります。私はPayPay(QRコード決済)を利用するようになり、約1年間利用して約1万円分のpaypayポイントを獲得しています(キャンペーンとかを利用したりもしていたので、普通より多く獲得しているはずです)
ポイントには有効期限があるので、資格喪失しないようにしましょう。
これと同時に、Vポイントやdポイントといったポイントカードも、スマホのアプリに切り替えました。これで財布がすっきりとスマートになりました。
テキスト生成AIを活用してみる
長期間、仕事ができないといった状態になると、どうしてもコミュニケーションが少なくなってしまいます。相談する相手もいなくなる場合もあるので、AIを話し相手としてみることで、いろいろな知識を得ることもできます。
生成されたテキストが正しい情報であるかは、自身で確認して、それが正しいかを判断する必要があります。(ハルシネーション)
2023年から急激にAIの話題が上がり、利用できるAIやサービスも増えました。私が退職したのは2021年末だったのですが、退職して1年近くは技術的な相談を気軽にできる人もいなければ、自分一人で地道に物事を対処するしかありませんでした。このテキスト生成AIを活用すれば、簡単にチャット上で話をすることができるアシスタントとして役に立ってくれます。AIを使いこなせる人材になることを意識するのもいいかもしれません。
Copilot
ChatGPT
Gemini
Claude
Reka
ちなみに、私はウェブ職TVから、AI関連の情報を得るようにしていました。
Yahoo知恵袋を活用する
AIは確かに便利ですが、基本的にはある程度決まった表現でしか、回答が返ってきません。yahoo知恵袋で質問することは、テキスト生成AIとは違う視点や表現で回答が返ってきます。また自分自らが、質問に回答するといったコミュニティへの参加もできます。
私は主に、病状についての対処法や原因調査のために利用していましたが、その他にもIT関連の話や仕事のことなど、様々なことを質問したりして、得られた回答を活用してきました。ただし使用するにあたり、注意する必要もあり、メリットとデメリットがあることも確かです。
メリット
- 気軽に、簡単に始められる
- まれに親切な人が懇切丁寧に回答しれくれる
- ほかの人の視点から情報を収集することができる
- テキスト生成AIなどとは異なる視点での回答がやってくる
デメリット
- 回答された内容に信ぴょう性があるかどうかは自分で調べて判断するしかない
- 回答されないこともある
- 心無い回答をしてくる人がいる(こういう人はブラックリスト追加 + 非表示)
- 質問に対する答えになっていない回答がやってくることもある
GitHubを利用し始める
もしGitHubを使用していないのであれば、これに登録し、作ったプログラムソースをプッシュしましょう。また草を生やしましょう。
前職では、GitやGitHubを用いていなかったので、私はこの機会にGitHubを利用し始めました。(使っていたのはMicrosoft社製のVSSというバージョン管理クライアントツールだったと思います)
自分が作り上げたプログラムソースをGitHub上でバージョン管理することができ、転職時の採用担当者がどの程度の技術力を持つのかを、把握してもらえたり、ポートフォリオを見てもらえたりします。
私の場合、社会人前に作り上げたソースコードなどをほぼ全て、ローカルPCの保存からクラウド上の管理へ移行させました。
↓ちなみに草を生やすとはこれ(私の場合、AWSの無料枠が終了したタイミングである10月以降、草が生えていない状態になっていますね...)
自己啓発やスキルアップ:
資格取得や勉強をしてみる
離職期間中は勉強する時間の確保が容易なので、資格の勉強をすることで知識を増やすことや資格を取得できるかもしれません。また資格取得は転職時に役立つので、可能であれば取得しておきましょう。
私の場合、前職でTLSが何なのかを理解していない状態だったがために、会議で恥をかいたことがあります。『勉強していれば、仕事であんな恥ずかしいミスをしなかった』ということもなくなるかもしれませんので、一度、資格取得を目指して、勉強を頑張りましょう。
以下は私が離職期間中に取得したり、勉強した資格になりますが、他にも資格はたくさんあるので、それらは自身で調べてください。
ITパスポート
情報セキュリティマネジメント試験
基本情報技術者試験
応用情報技術者試験
個人情報保護士認定試験
DHセキュリティ認定資格
プログラミングスクールへ参加を検討し、目的を持って参加してみる
お金がかかりますが、離職期間中にプログラミングスクールへ通うのもありです。私の場合、専門実践教育訓練給付金の制度を利用して受講しました。ちなみに履歴書の中に、学習歴として記載することもできます。
専門実践教育訓練給付金の制度を利用して、受講を考えている人は最寄りのハローワークへ行き、担当者に手続き方法を聞いてください。ジョブカードというものを作成することとなり、そのカードをもとに簡単な面談が行われるはずです。この面談は自分がどのような仕事をしてきて、将来的にどうなりたいのか、といった質問がされます。
実質的な費用は以下のような感じでした。
- MacBook Air メモリ16GB 容量256GBなどの購入費 : 約20万円
- 授業料 3か月間 : 約68万円
- 専門実践教育訓練給付金 : 約48万円
ここで記載している金額はざっくりとした筆者の記憶によるものであり、明細をしっかり確認したわけではありません。状況によってはもっと費用が掛かる場合や受講するスクールによっては安くなる可能性がありますので、あくまで受講を考える上での参考にするだけにとどめてください。
プログラミングスクールへ通ってみて、感じたメリット・デメリットは以下の感じです。私の場合、前職でWebアプリケーションの開発を任されたことがなかったこともあり、Webアプリケーションの基本的な知識や開発手法を学べたことが一番手に入れたものとして大きかったと思っています。ちなみに私はTechCampに参加した身です。
メリット
- 独学で進めるより、プランに応じた学習が可能
- もともとプログラミングに精通している人であれば、振り返りになるので、学びになる
- 履歴書に、学習歴として書くことができる
デメリット
- 費用がそれ相応に掛かる
- 学習する内容がある程度決められているので、それ以上のことを学ぶことはできない
- 未経験者を対象にしているスクールもあるため、もともとプログラミングに精通している人であれば、内容が物足りなくなる感じがあるかもしれない。
ちなみに、私の場合に限っては、勉強のために参加したものありますが、仕事を継続して続けられる体調であるかを見極めるために、参加しました。
動画編集スキルを身につけてみる
情報発信するうえで、動画を活用するという手もあります。そのためにも動画編集スキルを勉強したり、動画編集をしてみたりしましょう。無料で公開されているソフトもあるので、PCのスペックが十分であれば、気軽に動画編集ができます。
私の場合は病気による症状がなかなか収まらず、今後、元の仕事と同じ仕事に就けるかどうかすら怪しかったので、別の仕事に就くということも視野に入れていました。また前々から動画編集をしてみたいという思いがあったので、結果的に離職期間中に動画編集スキルの基本的な操作を身につけることにしました。今では趣味として、動画編集をしており、YouTubeにアップロードして、その動画を公開したりしています。
上記ソフトは無料で使用できる編集ソフトになります。Shutcutで動画編集の基本的な知識や操作を身につけ、現在はDaVinci Resolveを用いて、動画編集をしています。おすすめはDaVinici Resolveになります。Shutcutは機能があまり汎用的ではなく、操作しずらい印象があります。
動画編集をするためには、それなりのスペックを持つPCが必要となります。
大学の講義等をオンラインで受講する
さまざまな分野の講義を無料で受講することができます。DX、プログラミング、セキュリティ、統計学、マーケティングなどが受講できます。
情報発信とコミュニティの利用:
Qiitaへの記事を投稿して情報を発信してみる
今後も、ITエンジニア、Webエンジニア、システムエンジニアとして仕事をしていくのであれば、自分が理解していることや行ったことを記事にして、発信してみましょう。
自分のこれまでやってきたことや勉強したことなどの記事を作成して公開するなり、他の人と交流してみましょう。1年以上、Qiitaを使用したり、記事を掲載していますが、あまり批判的なコメントはなく、そもそも記事を見ている人は限定的なので、基本的に気にする必要はありません。実際に本当に役立つのか?という記事を私はたくさん書いていますが、一部の記事でいいねしてくれているので、どこかのだれかには役立っているのだと思って、今もQiitaを利用しています。
ただし私の場合は、Qiitaで情報を発信することのみを目的に利用していたわけではなく、今後、仕事で部下や若手と仕事をしていく際、自分の作成した記事を元に、人材育成できるのではないか、という可能性のもとで、記事を書いています。
YouTubeチャンネルを開設・運用してみる
動画編集スキルを勉強して、動画を作ったら、それを公開しましょう。これは情報共有という位置付けで公開することもできれば、自身のビシネスや特技を宣伝するツールになります。
私の場合は、2023年11月頃から本格的にチャンネルを運用し始め、現在ではチャンネル登録者数430以上、視聴回数80万回以上、総再生時間6000時間以上となっています。目標を数値化したり、現在の状況や同業者のデータを数値化しながら、チャンネルを成長させて行っています。ただし、声出しをしていないので、チャンネル登録者数の伸びはイマイチですが...
チャンネルの運用には、画像生成AI、テキスト生成AI、音楽生成AIなども活用して、運用しています。
ただ、観てくれている視聴者がいるのは確かで、誰かのために動画を出すためなら、動画編集は苦ではありません。自分の得意な分野や特技など、公開してみてはいかがでしょうか?
メリット
- 気軽に、簡単に始められる
- 簡単に動画をアップロード、公開することができる
- YouTube Studioがあるので、視聴された動画やチャンネルの分析ができる
- プログラミングの知識があれば、YouTube Data API を活用して、他のチャンネルのデータ分析をすることができる(プログラミングの知識が必要になる)
- チャンネル登録者数や視聴時間といった条件を満たせば、収益化ができる
- 自分の都合の良い、好きな時間に始めることができる
- コメントされたら、視聴者と交流することができる
デメリット
- 始めの頃は、思った以上に視聴されない(継続して動画を公開することが重要)
- 動画を公開すると、必ずといってアンチが出現します(こういう人は無視 + ブラックリストに記録 + コメントを非表示)
- 定期的に動画をアップロードして、新しい動画を公開しないと、視聴回数やチャンネル登録者数が減少する
- 全世界に動画が公開される仕様なので、公開する内容に注意しないと、🔥する可能性がある
実際に、アンチのコメントはやってきますし、低評価が押されるのは確実です。それらに挫けず、動画を投稿することが成功の鍵だと思います。
あと注意すべきことがあるとすれば、意図的に炎上させようとするアンチが存在することと、何度も非表示にしてもアカウントIDだけを少し変えて(アカウント名やアイコンは変えず)、不快なコメントをしてくる視聴者もいます。前者に関しては、スクリーンキャプチャするなどして記録しておき、コメントは速攻で非表示で良く、後者に関しては、キリがないので、無視で良いです。
公開されているYouTubeコンテンツを利用する
様々な動画が公開されているので、利用目的に応じて、公開されている動画を活用してみる。
私の場合、YouTube Premium会員ということもあり、数あるSNSの中でも、特にYouTubeをふんだんに視聴しました。私がお世話になっている、もしくはお世話になっていたチャンネルは以下の通りです。(主にQiitaに載せていて問題なさそうなチャンネルのみを掲載)技術的な知識を勉強したり、コーディングを真似てみたり、IT業界の情勢などを把握したり、といったことで利用してきました。
まさるの勉強部屋
ITすきま教室
ウェブ職TV
だれでもエンジニア
プログラミングチュートリアル
セイト先生のWeb・ITエンジニア転職ラボ
TECH WORLD
しまぶーのIT大学
まこなり社長
テックキャンプのプログラミング塾
キノコード / プログラミング学習チャンネル
動画クリエイターへの道 by machosuke
私生活ですべきこと:
近くの図書館を有効活用する
(住んでいる場所にもよりますが、)図書館を有効活用しましょう。本を借りたり、そこで勉強したり、といったことができます。
私の場合は、徒歩30分程度の場所にある図書館を利用していました。主に本を借りたり、そこでパソコン作業していました。無料のWi-Fi設備があったり、近くにスターバックスがあったりする場合もあるので、家で引きこもるよりかは図書館を利用した方が効率的です。
旅行に出かけてみる
特に辞めざるを得ない状況で、仕事を辞めた人にとっては精神的な負担がのしかかると思います。気分を一新するためにも、旅行へ行き、気分を晴らしましょう。
金銭的な負担が発生するため、状況に応じて、計画的に出かけましょう。また旅行に行けないような病状では出かけては行けません。
私は仕事を継続できなくなっただけでなく、下半身の麻痺が一生残る可能性もあったため、精神的な不安がのしかかりました。それを払拭するために、旅行へ出かけたりして、気を紛らわしていました。
歩数管理・体重管理
退職後、気づかずに体重が増えるということもあるので、定期的に散歩に出掛けて、歩数管理をしつつ、体重を管理しましょう。
私の場合は、治療で使用していた薬剤の影響?などにより、退職前後の1ヶ月で体重が8kg増えてしまいました。そういったこともあり、定期的に散歩に出掛けて、1日にどの程度歩いたのか、また毎朝、体重計に載って体重を測り、それをスマホで管理していました。現在では、元の体重に戻りつつあるのですが、記録しておかないと、気づけないということもありますので、ぜひ図ってみて、記録しておきましょう。
利用していたアプリは、以下の4つでした。ポケモンGOは友人がやって欲しいと申し出てきたことと、歩数を稼ぐためのモチベーションを上げるために使っていました。Coke ONはスタンプを貯めると、無料で自販機から飲料水をゲットできます。
転職に向けてやるべきこと
この章は、Qiitaに載せるにはあまり適切ではないため、簡単に記載しているだけです。詳細は各自で調べてもらう必要があります。
転職サイトへの登録
様々な転職サイトがあるので、自分で調べて、登録しましょう。
病気が理由で退職した人は、活動するなとは言いませんが、おすすめしませんし、転職自体は避けましょう。なぜなら、病気を理由に退職をして、病気が治っていないのに仕事するということは、面接官や応募先企業からすれば、『また退職するのでは?』という印象になってしまうからです。病気が治せるならば、治してからの活動をお勧めします。万が一、病状が治癒せずに、症状が固定した場合は、応募先にその旨を伝える必要があります。
doda
type
openwork
findy
paiza
転職イベントへの参加
各種転職イベントがオンライン・オフラインで実施されているので、そちらに参加しましょう。
履歴書&職務経歴書の作成
自己分析をした上で、経歴書と職務経歴書の準備を行なっておきましょう。昨今は、オンライン上での応募があるので、WordやExcelといったファイル形式で、用意する必要があります。
最後に
同じような境遇の人で、仕事ができない体になってしまった、といった人はぜひこの記事を読んで、有意義に療養してください。また気になる点があれば、コメントに残してください。
なお記事にしておいた方が良い内容を思いついたら、追加で更新していきます。
最後まで閲覧いただき、ありがとうございました。