背景/目的
- 基板周辺にノイマン/ディリクレ条件を与える場合は理論解があるものの、基板をねじ締結しているような場合の固有振動数を計算するためには基本的に3D解析を行っていた。
- 基板配置の構想設計段階の部品の強度検討を行いたい。
- 3D構造解析の回数を減らしたい(可能な限りやりたくない)。
- 基板の材質・寸法の変更に伴う影響を定量化したい。
変数
$\omega_n$:$n$次の角振動数
$a$:短辺[m]
$\rho$:密度[kg/m$^2$]
$h$:厚さ[m]
$E$:ヤング率[Pa]
$\nu$:ポアソン比[-]
固有振動数の算出
検討対象
部品実装部の固有振動を考え、以下(a)〜(d)での固有振動数を検討する。
私の関係している範囲では、ねじ締結箇所が基板周辺のみという場合は殆どありませんが、各々の実装部品の周辺を囲んでいるねじ締結箇所というイメージで、上記のパターンの集合で成り立っていると仮定します。
算出方法
角振動数を無次元化している研究成果を利用する1。
ここでは部品の疲労破壊計算に用いることを前提とするので、1次モードのみ着目します(理由の詳細は改めて)。
$\Omega_1$ | Normalized natural frequency [Hz] |
---|---|
(a) | 8 |
(b) | 10 |
(c) | 18 |
(d) | 22 |
各無次元化固有振動数を用いて、下式より当該箇所の固有振動数を算出する。
$\omega_1 =\cfrac{\Omega_1}{a^2}\sqrt{\cfrac{D}{\rho h}}$
$D = \cfrac{Eh^3}{12(1-\nu)}$