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Windows 使いの Mac 移行奮闘記 〜キーボード操作と日本語入力の壁を乗り越える〜

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はじめに

私は幼少期から手元の端末としては 30 年ほど Windows のみを使用してきましたが、転職により新たに Mac を業務利用することになり、Windows と Mac の違いに戸惑いました。
個人端末は引き続き Windows なので、どちらも似たように使いたくなりました。
特にキーボード操作の違いに困りましたが、Windows を Mac に寄せると良い感じになる印象でしたので、課題と対策の概要を共有したいと思います。

使用環境

  • 業務端末: MacBook Pro (14 インチ) US 配列キーボード
  • 個人端末: VAIO SX14 (14 インチ) US 配列キーボード

日本語入力の課題と対策

Windows では Microsoft IME を長く使用してきました。
日本語入力と直接入力の切り替えには 普段から「Shift」+「Caps Lock」キーを使用していて、Mac では設定で簡単に「Caps Lock」キーで日本語入力に切り替え可能だったので当初はこれを使用しました。

しかし、Mac の日本語入力への切り替えの 速度 に違和感を覚えました。
Windows の場合は切り替えが即座に反映されますが、Mac の場合は 1 秒未満ですが若干の遅れがあり、個人的には非常にストレスに感じました。

このため、社内で教えてもらい SKK という IME を導入することにしました。
Mac の場合は AquaSKK 、 Windows の場合は CorvusSKK が利用可能です。
SKK は Microsoft IME 等と異なる入力方法なので、慣れるまでは時間がかかりますが、慣れてしまえば Mac と Windows の間で日本語入力の差が無くなりストレスフリーになりました。

補足: SKK の概要

SKK は「Simple Kana to Kanji conversion program」の略で、Emacs の SKK(Simple Kana Kanji)モードを元にした日本語入力システムです。他の IME とは根本的に異なる入力方式を採用しており、次のような特徴があります:

  • 変換の即時性: 文節ごとではなく、単語ごとに即座に変換される
  • 辞書登録の簡便さ: 未登録の単語に出会ったとき、その場で登録が可能
  • レスポンスの速さ: 処理が軽量で遅延が少ない

キーボード配列や役割の違いの擦り合せ

Windows の場合に「Ctrl」キーと組み合わせて使用できるショートカットが多様ですが、Mac の場合は同様のショートカットが「Command (⌘)」になります:

操作 Windows Mac
コピー Ctrl + C Command (⌘) + C
切り取り Ctrl + X Command (⌘) + X
貼り付け Ctrl + V Command (⌘) + V
元に戻す Ctrl + Z Command (⌘) + Z
やり直し Ctrl + Y Command (⌘) + Shift + Z
保存 Ctrl + S Command (⌘) + S
検索 Ctrl + F Command (⌘) + F

物理的な配置として、Windows で Alt キーが存在する場所に Mac の Command キーがあるので非常に厄介で、そのまま使っている時は高確率で誤操作していました。
また、Mac には Command とは別で Control キーも存在しているので落とし所が難しいです。

個人的には Windows で Caps Lock と Alt の利用を諦める方針 でキーボード入れ替えを行っています。

  • Windows で Alt キーを利用する機会は (個人的には) あまり無いので、Alt キーを Ctrl キーとして使用する
    • Alt + Tab のように多用するものはショートカットを設定
  • Caps Lock キーに Windows の Ctrl / Mac の Control キーを割り当てて、ターミナル使用時の Ctrl キーの使用感を揃える

これでも操作に差はありますが、個人的に多用するショートカットやボタンに関しては改善されて快適になりました。
具体的には下記の設定を入れています。

Windows

  • レジストリ操作での変更
    • Caps Lock キーを Ctrl キーに上書き
  • PowerToys の Keyboard Manager での変更
    • Alt (左) キーを Ctrl (左) キーに変更
    • Ctrl + A を Home のショートカットに設定
    • Ctrl + E を End のショートカットに設定
    • Ctrl + Tab を Alt + Tab のショートカットに設定

PowerToys で Caps Lock を Ctrl に上書きすると不定期に Ctrl が押しっぱなしになる現象が発生したので、レジストリ操作を利用しました

Mac

  • システム設定での変更
    • Control キーと Caps Lock キーを入れ替え

まとめ

徐々に調整を進めこのセットアップで両 OS を並行利用してきましたが、初期の混乱から徐々に安定した作業環境を構築できました。
特に以下の点で大きな改善を実感しています:

  1. 入力の一貫性: SKK による日本語入力は、最初は戸惑いましたが、1 ヶ月ほどで慣れると両環境で同じ操作感になり、頭の切り替えが不要になりました。

  2. キーボード操作の統一: 修飾キーのカスタマイズにより、主要な操作(コピー/ペースト/カーソル移動など)がほぼ同じ指の動きでできるようになりました。

  3. 思考の中断が減少: 環境の違いによる「あれ、このショートカットは何だっけ?」という思考の中断が減り、作業への集中力が向上しました。

もちろん、完全に同一の操作感を得ることは難しく、OS それぞれの特性(ファイル管理やアプリケーションの挙動)に対する理解は別途必要です。
それでも、キーボード操作という最も頻繁に行う動作を統一できたことで、OS の違いを意識することなく作業できるようになりました。

Windows 一筋だった私でも、このようなカスタマイズにより一定の期間で Mac にも適応できました。
同様の状況にある方々の参考になれば幸いです。

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