いつもはメモ的なことしか書いてないのですが、せっかくEC-CUBE Advent Calendar 2015にのっかるので、ちょっとEC-CUBEまわりで気になっている事を書いてみます。
今回は、EC業界相関図とか、ECサービスのランドスケープみるとEC-CUBEは単体ではなくEC-CUBE系って紹介されてますよね?
これってなんなの?って思うのでちょっと調べてみました。公式ではないので、見解に間違いがあるかもしれませんが、そこはご了承くださいませ。
EC-CUBEのライセンスのおさらい
EC-CUBEは例外付きGPLという形で提供されています。
EC-CUBEのEC-CUBEで利用するプラグインによるものはGPLが適用されませんという事のようなので、ざっくり行ってしまえば、プラグイン以外は、GPLなので、可変・再配布が可能なわけです。
なので、このEC-CUBE系と括られているサービスはEC-CUBEをベースに独自にカスタマイズされたパッケージをどこかのベンダーが提供しているものと思われます。
いわば、LinuxにおけるCentOSだとか、Ubuntuだとか。そんな感じでしょうか。
どんな派生があるのか?
ECのミカタの最新のEC業界相関図にものっている2つを調べてみました。
FRACTA NODE
まずは、ブランドのためのeコマース&CMSという、FRACTA NODEを調べてみました。
一見するとEC-CUBEで作られている事は明記されていないようですが、会社概要をみると代表取締役がEC-CUBEエバンジェリストの河野 貴伸さんであることや、関連会社の記載から株式会社フルブライトからのスピンオフであることがあります。この情報を元に株式会社フルブライトについて、EC-CUBE公式サイトの制作会社紹介ページ を確認すると説明に
ASPとフルスクラッチの中間をEC-CUBEベースで実現。月額¥19,800〜より提供するFRACTA NODE
と書かれているので、EC-CUBEベースでほぼ間違いないでしょう。
詳しい機能などは実際に問い合わせなどをしていませんので、わかりませんが、FRACTAのサイトオープンが2014年9月であることやFRACTA社の設立が2013年11月であることから、FRACTA NODEは、EC-CUBEの2.13系もしくは、2.12系あたりをベースに開発されたパッケージではないかと思われます。
ブランドのための・・・というだけあり、事例をみても、実際にかなりデザインからしっかり特徴づけられているサイトや、どこかで聞いたことのあるブランドが見受けられるので、ブランドのための・・・ということには間違いないのだと思われます。
CAGOLAB
続いては、CAGOLABを見てみます。
こちらはEC-CUBEのカスタマイズ経験者なら一度は名前を聞いたことがあるかもしれないくらい知名度が高いと思いますが、改めて調べてみたことを書いてみます。
EC-CUBEプラチナパートナーのアラタナが運営しておりこちらもEC-CUBEエバンジェリストの方が中にいらっしゃるようです。
アラタナ社の沿革をみるとCAGO LABの提供が開始が2007年ということです。EC-CUBEが2006年リリースらしいので、EC-CUBE系の老舗パッケージといってもよさそうですね。
こちらはなにか特定の業種や打ち出しをされているというよりは、事例の数が800社超ということと、具体的な機能はわかりませんが、EC-CUBE専用のカスタマイズ機能が55件以上 ということですので、かなりの幅広い方が利用されているのではないかと思われます。
2007年リリースということですが、沿革をみるかぎり、バージョン2、バージョン3、バージョン4とリリースを重ねられており、「カゴラボ」バージョン4が2013年の7月なことや、EC-CUBE2.11系以降の脆弱性への対応の実施が報告されているので、おそらくはEC-CUBE2.11系か2.12系がベースになっているのではないかと伺えます。
EC-CUBEの脆弱性の対応についても、アナウンスがあるのは安心して利用できそうですね。
他にもEC-Orangeなど、EC-CUBEを利用したパッケージは多く存在するようですが、ざっと「EC-CUBE ASP」 とか「EC-CUBE パッケージ」、「EC-CUBE サポート」などで検索するとEC-CUBEをベースにしたサービスが多く存在する事がわかります。
どれを選ぶべきか
EC-CUBEだけでなく、EC-CUBEをつかったサービスもこれだけ多く存在するとなると、どれを選んでいいものか?ってなりし、サービスではなく、EC-CUBEのカスタマイズを依頼するにも、どの会社で頼んでいいものやら。となりそうです。
実際の要望はまちまちだとおもうので、どこがいいかは、自社の都合でよく吟味すればよいかと思いますが、
今回、紹介した2社にようにEC-CUBEのパートナーとしてしっかりとした実績のある方を選ばれるのがよいと思います。
最低でも、EC-CUBEの制作会社紹介のページに掲載されている企業が運営しているのか?は調べたほうがよいでしょう。
ロックオンがセミナーなどでも紹介していますが、EC-CUBEでは危険度野高い脆弱性などが確認された場合に、一般に公開することによる被害を防ぐために、制作会社のパートナーから順に非公開で情報が提供されます。
やはりECはセキュリティ的にセンシティブな情報が多いので、こういった情報のキャッチアップが早い企業かどうかはよく確認した方がいいでしょう。
EC-CUBE3.0は?
いくつか調べてみましたが、EC-CUBE3.0をベースにしているパッケージはまだないようですが、EC-CUBE3.0はプラグインを中心にカスタマイズをしていくとされてますので、今後はそういったパッケージが出てくるとしたら、複数のプラグインを組み合わせようなものなのか、プラグインセットみたいなものが提供されるのかもしれません。
どちらにしろ、EC-CUBEの周りに制作会社は多数いますが、そこで1つ抜きん出るために、EC-CUBE 3.0系ベースで何かしていくにはいいビジネスチャンスかもしれません。
こんな感じでいいのかわかりませんが以上です。
次は何やらタイトルが気になる @Geany さんです。