モチベーション
論文等でLaTeXで原稿を書く際、画像ファイルはEPS,JPG,PNGを使うことが多いと思います。特に実験データのグラフなどはベクター画像形式であるEPSを用いることになります。
ところでこのEPSというフォーマットは、HTML中のimgタグでパスを記述してもWebブラウザでは表示できません。Web技術全盛の昨今ではいささか使いにくいと感じます。
個人的にも、LaTeXフォーマットの執筆がやりにくいので、代わりにMarkdownで原稿執筆するエディタを作ったりしました1。レンダリングはHTML+Javascript+CSSで行い、Electronでアプリとして固めました。しかしEPS画像は表示できないのは論文執筆には不便です。
ブラウザで表示させるためにJPGやPNGに変換しても良いですが、ベクター系式ではなくなってしまいます。
変換するならベクター形式であるSVGが良いだろうということで、方法を模索したのでここで紹介します。
方法 EPS → PDF → SVG
Latex環境一式とGhost Script(GS)をインストールします[^2]。
場合によりPerlも必要です。私の場合はWindows環境だったのでstrawberryperlをインスコしました。
Latex環境の中に入っているepstopdf
コマンドを使って、EPSからPDFへ変換します。続いて、pdftocairo
コマンドを使ってPDFからSVGへ変換します。実際には次のようなコマンドになります
epstopdf hoge.eps hoge.pdf
pdftocairo -svg hoge.pdf
上手く行けばhoge.svg
というファイル名でSVGファイルが作成されると思います。
Note 1
GSは32bitと64bitの設定が混在しているとerrorになります。環境変数のpathでtexのbinとGSのbinが共に64bitになっているか確認しましょう。
Note 2
他の方法としてpstoedit
も試しましたが、上手く行きませんでした。