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はじめまして、pochitto(@pochitto)と申します。

さっそくですがここでは、「ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング」(以下「はじプロ」)に対する個人的な改善して欲しい点、追加して欲しい機能などを書いてみたいと思います。

まずはじめに、はじプロのイケてる点から。


はじプロのイケてる点

当然ながら、はじプロは素晴らしいゲームソフトだと思っています。
特に良いと思われる点を挙げていきます。

1. 誰でも簡単にゲームを制作できる

まずもって、ゲーム制作の敷居が非常に低いソフトです。難解なコンピュータ言語を覚えなくても、ビジュアルでプログラミングしていくことがきます。しかも丁寧かつ楽しいレッスンが付いているので、本当に誰でもゲーム制作ができるようになります。

2. 物理エンジンが標準で付いてくる

何も考えなくても、物理法則に則った挙動を再現できます。世の中の遊びの大半が物理法則に則った面白さで構成されている事を考えると、応用範囲がとても広いです。これって凄いことだと思います。

3. 3Dゲームが簡単に作れる

3Dゲームを作るのってハードルが高いはずですが、はじプロだといとも簡単に作れてしまいます。3Dマリオのような3Dアスレチックゲームも簡単に作れます(レッスンで制作します)。

はじプロに要望したいこと

ですが、改善して欲しい点、要望したい点も山のように存在します。
実際に制作する上で感じたものを、できる限り列挙してみたいと思います。

1. 公式コミュニティが無い

せっかく制作したゲームを公開する公式なコミュニティが無いのは、誠に残念です。
Twitterでシェアしたり、「ひげぱいん」といった有志の方が作ったコミュニティサイトを利用すれば良いのですが、こういうのは公式に用意して欲しかったな~と思います。
公式コミュニティがあれば、どれだけダウンロードされたか、どれだけの評価がもらえたか、人気のあるゲームは何か、あるいは自作の評価はどれぐらいなのか、といった事が共有できて、制作者にとってもモチベーションが上がると思います。今からでも遅くないのでぜひ実装して欲しい機能の一つです。

2. 512ノードンの制約がきつすぎる

はじプロでは、設置できるノードン(ノード)が512個までに制限されています。
その制限内でゲームを制作するメガデモ的な楽しみも確かに存在しますが、どちらかといえば制限が緩い方がいろんなゲームが作れて良いと思います。はじプロ2がもしリリースされるなら、せめて1024ノードンぐらいに制限緩和して欲しいところです。

3. 扱える物体の形が少ない

モノノードンという立体オブジェクトを置けるのですが、球、円柱、立方体の3種類しかありません。もっと多角形な物体が置けたらなぁと思う事しばしです。せめて三角形ぐらいは用意して欲しかったところです。

4. モノノードンに番号付けしづらい

モノノードンにユニークな番号を付けるにはオシャレなモノノードンを連結する、筆者が編み出した技で識別する、等の方法を取るのですが、オシャレなモノノードンは32個までしか置けないし、不便です。もっとスマートにユニークな番号が付けられるようにして欲しかったです。

5. モノノードンの色合いを増やして欲しい

モノノードンの色付けはプリセットされたものから選ぶのですが、種類が少なすぎて困ります。テクスチャを貼れば良いのですが、テクスチャがもったいないので使いたくないんですよね…もっと微妙な色合いが表現できたらなあと思います。

6. 複雑な処理が組みにくい

何か複雑なことをさせようとすると、ハードルがブチ上がります。おめくり式等のテクニックを使えば解決できるのかもしれませんが、なかなか手を出しづらいです。そこまでやりたいなら他のツールを使えばよいのでしょうが…

7. テクスチャの描画ツールがショボすぎる

せっかくテクスチャを作成できる機能があるのなら、もっと描画ツールを充実させて欲しかったです。パソコンで元データを作って転送する仕組みを導入すれば解決できるのですが、それを導入するのがまた敷居が高い!気軽に誰もが素敵なテクスチャを描ける機能が欲しかったです。

8. テクスチャに半透明機能が欲しい

水の表現をする際に市松模様のテクスチャを貼り付けるというテクニックがありますが、それとは別に半透明にする機能が欲しいなあと思います。そうすれば空気遠近法も実現できるし、水の中の表現ももっと豊かになると思います。

9. 各種ノードンを置ける数の制限が厳しすぎる

筆者はとあるゲーム制作をするときにモノワープノードンを多用したのですが、標準では8個しか置けずとても苦労しました。これだけではなく、さまざまなノードンの設置数が厳しく制限されています。もう少し緩めて欲しかったな~と個人的に思います。

10. 配列が扱えない

通常のコンピュータ言語なら当然にように配列が扱えますが、はじプロに配列を扱う機能はありません。配列の代わりに、画面においてあるモノそのものを「さわっているセンサーノードン」で識別するという方法を取らなければいけません。これはものすごーーーーく不便です。もうちょっとなんとかならなかったのかなーと残念に思います。

11. 日付や時刻が扱えない

日付や時刻が扱えないので、現実に即したゲームが作れなません。アラームとかアナログ時計とか、作ってみたくなりますよね?それが作れないのはちょっと残念です。

12. ランダムシードが設定できない

これも地味に不便です。ランダムに生成されるステージを作るとき、ある程度ランダムさを制御したくてもできません。ランダムシードぐらいは設定できるようにして欲しかったなぁ、と個人的には思います。

13. ことばつきモノノードンの制限が厳しすぎる

ことばつきモノノードンは、ゲーム内にテキストを表示させるノードンです。が、これが8個しか置けません。セリフのあるアドベンチャーゲームやRPGを作ろうとしても、そのままではセリフが8個しか置けないということです。仕方なくテクスチャノードンを使う事になるのですが、これってすごく不便だと思います。

14. テキスト入力機能がない

ゲーム内でテキストを入力する機能がないため、たとえば主人公に名前を付けるとか、ちょっとした質問を受け付けるとか、そういったインターフェースを作ることができません。インタラクティブなゲームを作りたいとき、不便を感じます。

15. くるまノードンの制限が厳しい

標準でくるまノードンというものがあって、レースゲームを簡単に作ることができます。が、このクルマノードン、ある程度の角度までしか傾かないように制限がかかっているのです。たとえば宙返りをさせたり、横転させたりといった事はできないようになっています。エクストリームなレースゲームを作りたいとき、地味に不便を感じます。
もちろん、「はじプロクルマ部」の皆さんのような変態技術(褒めてます)で車を自作すれば解決する問題ではありますが…

16. ひとノードンにもっと自由が欲しい

ひとノードン自体はとても優秀なノードンで、アクションさせたり壁キックをしたりポーズを取らせたりすることができます。が、もっと自由が欲しい!倒れたり座ったり逆立ちしたり、もっと多彩なアクションができたらなあと思ってしまいます。

17. ノードンのパラメータをゲーム内で変化させられるようにして欲しい

各ノードンの設定パラメータは基本的に固定なので、ゲームの進行に合わせて変えたりといったことができません。
たとえばワールドノードンのパラメータをリアルタイムで変えて昼⇒夕方⇒夜といった時間経過を表現したり、オシャレなモノノードンの大きさを変えたりできたらもっと表現の幅が広がるように思います。

18. VRキットに対応していない

せっかく3Dのゲームを作れるので、3D空間をリアルに体験したいですよね。ニンテンドーラボ VRキットという優秀なVR装置があるので、できれば対応して欲しかったな~と切実に思います。自作のゲームが目の前で大迫力で遊べる!なんて、めちゃ魅力的だと思いませんか?

19. エクスパンジョンキットとか出して欲しい

たとえばヒトノードンがマリオになるとか、オシャレなモノノードンを別キャラに変えられるとか、あのゲームのBGMがはじプロで使える!とか、そういう遊び心のあるエクスパンジョンキットを出して欲しいです。そういうものがあれば、遊びの幅がもっと広がるのになーとちょっとだけ残念に思います。

20. 制作者の皆さんにもっと技術解説して欲しい

アドベントカレンダーで図らずも実現した感はありますが、制作者の皆さんにもっと技術解説して欲しいなあと思います。どうやって作ったんだコレ?というようなゲームが山ほどあって、でも中身を見てもさっぱり分からん!というものがほとんどです。
制作者の方が自らの言葉で制作意図とか使用したテクニックとかを語って欲しいなあと思います。

21. 公式による超絶技巧ゲームを見て見たい

任天堂公式で、はじプロを使って制作された超絶技巧のゲームを見て見たいです。
はじプロの限界がどのあたりにあるのか、どこまで表現できるのか、ゲーム制作のプロである任天堂にぜひ見本を見せてもらいたいなあと思います。
我々が想像だにできないような凄いゲームが見れるのでは、と思うとワクワクしてしまいます。

22. はじプロを持ってない人でもはじプロのゲームで遊べるようにして欲しい

その昔、Wiiで「あそぶメイドイン俺」というゲームがありました。これはニンテンドーDSの「メイドイン俺」で制作されたゲームをWiiで遊ぶためのソフトです。これと同じような仕組みで、はじプロを持ってない人でもはじプロのゲームで遊べるようにして欲しいなぁと思います。ゲーム制作者のモチベーションアップにもつながるように思います。

23. 独立したゲームとしてリリースできるようにして欲しい

制作されたゲームの中には、「もうこれ商業レベルだろ」というような素晴らしい作品があります。そういったものを独立したゲームとしてリリースできるようになれば、とても夢が広がるように思います。1作品あたり500円までなら出せますよ!

24. はじプロの公式Twitterアカウントを作って欲しい

やっぱり公式から定期的にアナウンスなりリプがあると嬉しいですよね。今からでも遅くないので、ぜひはじプロの公式Twitterを作って欲しいなあと思います。クソリプとかしないので、本当お願いします!

25. よゐこの特番をまたやって欲しい

発売当初に公開された「よゐこのはじめてのプログラミング生活 あそぶ編」、こういう番組をまたやって欲しいですね~。あれでコミュニティが一気に活性化しましたよね。

はじプロの技術レベルが上がった今だからこそ、あっと驚くアイディアに溢れたゲームが見られるような気がします。というか、ぜひ見たいです!


以上、アドベントカレンダーにちなんで無理やり25個の改善して欲しい点を挙げてみました。
とはいえ、現状のはじプロでかなり満足しています。
工夫次第でいろんなゲームを制作できるし、厄介な制限もアイディア次第で回避できる、パズル的要素があると思っています。
何よりも、奥が深い!
一体どれだけの事ができるのか、探求したくなる魅力があります。
これからもはじプロでいろんなゲームを制作していきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事の執筆者について

改めまして、pochitto(@pochitto)と申します。
普段は一般企業のIT部門に勤務しながら、はじプロでのゲーム制作を始めとして、雑多な創作活動をしています。
主にtwitter上で活動していますので、ご興味あればフォローしてください。

ちなみに筆者自身がはじプロで作った各種ゲームについて、ブログに制作日記をまとめています。
一番新しい自作ゲームは、「ドラクエスト ~アフレガルト探検RPG~」です。
よろしければ併せて読んでいただければ幸いです。

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