はじめに
こんにちは!ポーラ・オルビスホールディングスのITプロダクト開発チームでエンジニアをしている大野です。
私の所属するITプロダクト開発チームでは、業務で扱うシステムとは別で各自があったらいいな!と思うプロダクトを各自が好きなように作成するという取り組みを年間を通して行っています。この取り組みをスプラッシュプロジェクトと名付けており、アプリをたくさん作成し、設計や技術選定の経験を積み、エンジニアリング力の向上に努めています!
先日、これらのプロダクトを開発するハッカソンを企画・実施しましたのでご紹介します!
概要
目的とルールはこんな感じ。
目的
- 技術力高めてこ!
- チーム全体でハッカソンを体験してみる
- AIをもっと使いこなせるようにしよう!
ルール
- クオリティはどれだけ低くとも動きがわかるものを必ず用意すること (「動くプロトタイプ」を見せること)
- 発表時にfigmaとかpowerpointで見た目だけのモック等はダメ
- 言語やデプロイ周りは基本何でもOK!
- 作成するアイディアは事前に決めておく
- APIとUIが繋ぎ込まれた1機能が正常に動いていること
- AIを使用する場合はCursorを使用すること、なるべくAIに書かせる
- 評価等は一旦なし、上記の要件を満たせていたらえらい!
ルールについては一般的なハッカソンに近いですが、本来はアイディア出しから行うところを事前に決めておきました。その代わり、1日実装に使えるのでAPIとの繋ぎ込みまでをマストで行ってもらうことにしました。
また、AIエディタのCursor縛りですが、ちょうどチーム内でCursorを導入するかどうかを判断しているタイミングだったので、使い心地を確かめるために Cursorに限定しています。
また、チーム内の開発ではAIを使用していますが、当時はバイブコーディングのようなエージェントとしての使い方ではなく、ツールとしての使い方が多かったので、バイブコーディングを体験してみようという意図でこの形にしています。
チームについては4チームで行い、1チーム2人で参加する形にしました。
できたプロダクト
以下の4プロダクトのプロトタイプが1日で作成できました!
全チーム最低1機能のAPIとの繋ぎ込みもできており、全員ノルマは達成することができました!
ランダム人選ぶ
登録したチームメンバーの中からランダムで1名選出してくれるWebサイト
ログを保持し、メンバーの選択が1週するまで同じ人が出ないようにしました!
使用技術
FE: vugu(Go) + S3
BE: Go + Amazon API Gateway + AWS Lambda
プロダクトアイディア募集サイト
スプラッシュプロジェクト(あったらいいな!と思うプロダクトを作成する取り組み)のお題を投稿できるWebサイト
気楽に入れていただけるとこのようなハッカソンを通じていつか実現する可能性が…!
使用技術
FE: next.js + Amplify
BE: python + Amazon API Gateway + AWS Lambda
プロダクトカタログ
本チームで作成したプロダクトを一覧で確認できるwebサイト
主機能だけでなく、問い合わせ先、作成者等も一覧で見れるようにすることで運用の手助けに!
使用技術
FE: next.js + Amplify
BE: python + Amazon API Gateway + AWS Lambda
社内システム設計書のRAGツール
社内システムの設計書をAIに食わせて、エンジニアがいちいち設計書を探さずともAIに教えてもらえるようにしよう!
使用技術
FE: next.js + Amplify
BE: python + Amazon API Gateway + AWS Lambda + Amazon Bedrock
感想
全チーム1から実装したのに最低1機能のAPIとFEとその繋ぎ込みが2人で1日でできたのはすごいですね、AIすごい。
ただどうしてもバイブコーディングに慣れていないところもあり、各メンバー指示の出し方に苦戦している印象でした。いじってほしくないファイルまでいじられちゃったり、いらない機能勝手に実装しだしたりと…ここは指示出しに慣れつつ、AIのルールも同時に洗練させていきたいところですね。
技術的には通常業務で使っているnext.jsやpython、Lambda + API Gateway の構成等に偏ってしまったので、できれば他の言語やデプロイ等も遊んでみて欲しかったなと思います。
未経験技術の初期学習コストもAIで多少は吸収できそうなので、次回は通常業務で使用している技術禁止でやってみてもいいのかもしれない…
我々ITプロダクト開発チームでは新メンバー募集中です!ぜひ!