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Autonomous Database の手動バックアップを作成する

Last updated at Posted at 2022-04-13

Autonomous Database では基本的に自動バックアップが取得されます。しかしクローン時の元となるデータベースを作成したい場合等、特定の状態のバックアップを手動で実行したい場合があります。本記事ではAutonomous Database で手動バックアップを作成する手順をまとめました。Autonomous Database に対する接続情報以外に以下の情報が必要です。

項目 必要な情報
アクセス・トークン ユーザー名とトークンの値
リージョン名 リージョンID
バケット バケット名とネームスペース
資格証明 資格証明の名前

トークンの作成

まずアクセストークンを作成します。Oracle Cloud のホーム画面、右上のプロファイルアイコンから「User Settings」をクリックします。画面上部に表示される「oracleidentitycloudservice」で始まるユーザー名を記録してください。次に左下のリンク「Auth Tokens」をクリックします。次に「Generate Token」ボタンをクリックします。

Generate Token

表示された画面ではトークンの名前(Description)に任意の文字列を入力して「Generate Token」ボタンをクリックします。「Copy」リンクをクリックしてクリップボード内に保存されたトークンを記録しておきます。

リージョン

接続リージョンのIDを取得します。Japan East (Tokyo) の場合は「ap-tokyo-1」です。
Oracle Cloud ホームページの上部「リージョン名」から「Manage Regions」をクリックすると、リージョンの一覧が表示されます。「Region Identifier:」部分に表示されますので記録しておきます。

Region

バケット

手動バックアップはバケットに保存されます。このためバックアップ保存用バケットを作成しておきます。メニューから「Storage」⇒「Object Storage & Archive」⇒ 「Buckets」をクリックします。表示された画面から「Create Bucket」ボタンをクリックします。バックアップ用ストレージとして設定が必要な属性は特にありません。バケットの名前「Bucket Name」を記録し、「Create」ボタンをクリックします。

Bucket

作成されたバケット名をクリックし、バケットの詳細を表示します。「Namespace」に表示される文字列を記録してください。

Namespace

データベース設定

Autonomous Database に管理者権限で接続します。資格証明の作成とデータベース属性を変更します。

資格証明の作成

 資格証明の作成には DBMS_CLOUD パッケージのCREATE_CREDENTIAL プロシージャを実行します。以下のパラメーターを指定します。usernameパラメーターには「oracleidentitycloudservice/ユーザー名」の形式で指定します。オンライン・マニュアルの例では、oracleidentitycloudservice 部分がありません。単純にユーザー名のみ指定した場合、手動バックアップの設定が完了していないとみなされました。

パラメーター名 設定値 備考
credential_name 資格証明の名前 任意の名前
username Oracle Cloudユーザー名 oracleidentitycloudservice/ユーザー名
password アクセストークン
SQL> BEGIN
  2    DBMS_CLOUD.CREATE_CREDENTIAL(
  3      credential_name => 'backup_credential1',
  4      username => 'oracleidentitycloudservice/test@example.com',
  5      password => 'A9aA9a;<]y+AAaaAAAA)'
  6  );
  7  END;
  8  /

PL/SQLプロシージャが正常に完了しました。

次にデータベース属性を変更します。設定が必要なデータベース属性は以下の通りです。

属性名 説明 設定フォーマット
DEFAULT_BACKUP_BUCKET バックアップ用バケット情報 バケットのURI
DEFAULT_CREDENTIAL 接続クレデンシャル情報 {スキーマ名}.{資格証明名}

DEFAULT_BACKUP_BUCKET 属性はバケットを指す URI を指定します。以下のフォーマットです。

https://swiftobjectstorage.{リージョン名}.oraclecloud.com/v1/{ネームスペース名}/{バケット名}

それぞれの属性を変更します。

SQL> ALTER DATABASE PROPERTY SET default_backup_bucket='https://swiftobjectstorage.ap-tokyo-1.oraclecloud.com/v1/zzzzzzz9zzzz/bucket-20220412-1434';

データベースが変更されました。

SQL> ALTER DATABASE PROPERTY SET DEFAULT_CREDENTIAL = 'admin.backup_credential1';

データベースが変更されました。

処理が完了すると、Autonomous Database のホームページ下部の「Manual Backup Store」部分にバケット名が表示されます。「Not Configured」と表示される場合は設定が完了していません。

Manual Backup Store

バックアップの実行

手動バックアップを実行するには、Autonomous Database のホーム画面、左下の「Backups」リンクをクリックし、表示された画面から「Create Manual Backup」ボタンをクリックします。バックアップの名前「Display Name」に任意の名前を入力します。理由はわかりませんが、バックアップ名前には記号がほぼすべて使用できません。漢字やひらがな等も使えないので、半角アルファベットの大文字/小文字と数字のみで入力します。

Create Backup

取得したバックアップはデータベースのリストアやクローンに使用できます。Autonomous Database の「More Actions」メニュー内の「Restore」や「Create Clone」の画面からバックアップの一覧に表示されます。

残念ながらこれらの設定は Always Free 環境では利用できません。

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