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ネットワークスペシャリスト試験(ネスペ)の受験記録

Last updated at Posted at 2021-12-15

本記事では、令和3年度春期ネットワークスペシャリスト試験の受験記録についてまとめます。
仕事やプライベートが多忙でなかなか時間取れず、気づけば受験から半年以上経過してからの執筆となってしまいました。。😅

ネットワークスペシャリスト試験とは

Wikipediaより

ネットワークスペシャリスト試験(ネットワークスペシャリストしけん、Network Specialist Examination、略号NW)は、情報処理技術者試験の一区分である。試験制度のスキルレベル4(スキルレベルは1〜4が設定されている。)に相当し、高度情報処理技術者試験に含まれる。対象者像は「ネットワークに関係する固有技術を活用し、最適な情報システム基盤の企画・要件定義・開発・運用・保守において中心的な役割を果たすとともに、固有技術の専門家として情報システムの企画・要件定義・開発・運用・保守への技術支援を行う者」。業界では「ネスペ」と略されることもある。

上記に記載の通り、情報処理技術者試験の高度試験の1つで、ネットワークシステムの設計・構築・運用・保守に関する知識の保有レベルを試すものになります。
試験の形態としては、マークおよび筆記の試験となり、実技試験ではないので、具体的な技術の保有を問われることはありませんが、実際に存在するような企業システムのネットワーク構成などを題材に、広く問題が出題されるため、ネットワークに関する幅広い知識を有している必要があります。
試験の合格率は、ここ10年は12〜16%の間を推移しています。

なお、筆者が受験した令和3年度春期の受験者数・および合格率は以下でした。

高度試験 受験者数(人) 合格率(%)
ITストラテジスト試験 3,783 15.3
システムアーキテクト試験 3,433 16.5
ネットワークスペシャリスト試験 8,420 12.8
ITサービスマネージャ試験 2,018 15.0
情報処理安全確保支援士試験 10,869 21.2

表の出典
今期の高度試験の中では、情報処理安全確保支援士試験(セキスぺ)に次いで受験数が多かったようです。

試験の詳細については、公式の試験ページをご参照のこと。

受験のきっかけとモチベーション

筆者がネスペを受験することになったのは、単刀直入に言えば、筆者の友人らに受験を勧められたことがきっかけになります。(その友人らも同時期にネスペ・セキスペの受験を予定していたため、勧誘を受けた形です。)

本試験を受けるメリットしては、以下のようなものが挙げられると思います。

  • 自己スキルアップ
    言わずもがなですが、試験勉強を通じたスキルアップ、自己の知識レベルの確認が行えます。特に、ネットワークの基礎的な知識(TCP/IP全般)は、情報系エンジニアであれば、ほぼ必須の知識と言えますので、その辺りの知識を定着させるのにも有効かと思います。
  • 企業内での評価
    高難度の試験として知名度は高いので、取得することで企業内での評価向上につながる可能性は大いにあります。また、大手企業などでは取得が奨励されていたり、褒賞金制度が存在する場合もあります。

受験申し込みの方法

IPAの受験申込ページより申込が可能です。

試験対策

試験対策の方法や利用した書籍を紹介します。

試験の構成と合格ライン

時間 問題数 合格ライン
午前1 9:30〜10:20 30問 60%
午前2 10:50〜11:30 25問 60%
午後1 12:30〜14:00 3問中2問選択 60%
午後2 14:30〜16:30 2問中1問選択 60%

合格には、全ての区分で合格ラインを満たしている必要があります。

午前問題

午前1

応用情報技術者試験の午前問題から30問が出題されます。ただし、応用情報や高度試験に合格してから2年以内であれば、申請により免除されます。筆者は応用情報の合格からギリギリ2年以内だったため、免除を受けることができました。
午前1試験の開始時刻は9:30〜ですが、免除された場合は、10:50〜の試験開始となるため、朝に余裕ができます。(自分は朝が弱いタイプでしたので、助かりました。)

午前2

小問(マーク)形式で、25問が出題されます。
対策として、筆者は、ネットワークスペシャリスト過去問道場にて、繰り返し過去問を解きました。
筆者の体感で、8〜9割は過去問からの出題であったため、午後2については過去問を一通り解いておけば対策としては十分かと思いました。
過去問道場内の段級位認定で、「8段」あたりまでいけば過去問を一通り学習できた事になると思うので、学習の目安となると思います。

午後問題

午後問題も基本的には、過去問を解きながら学習を進めました。

午後1の対策としては、ネスぺ午後1の過去問、また、当時セキスペの受験予定者と一緒に勉強をしていたことから、セキスペ午後1の過去問も解いていました。(別試験ではありますが、暗号化技術・認証技術・セキュリティプロトコルなど、セキュリティの範囲はネスペにおいても必出なので、対策しておいて損はないと感じました。)
IPA試験の過去問題はこちらからダウンロードすることができますが、ここには解答の解説がないため、過去問解説のある書籍を利用していました。
午後2の対策としても、ネスぺ午後2の過去問を中心に勉強していました。

利用書籍

  • 徹底攻略 ネットワークスペシャリスト教科書 令和2年度 徹底攻略シリーズ

ネスぺ午後問題の対策で、筆者が最も利用した書籍です。「教科書」と名がついている通り、用語解説がメインの書籍ですが、付録として過去問の解説も付いていたため、午後問題の過去問は主に本書籍を利用して勉強しました。
問題を解いた後、解説を見ても分からなかった場合や、周辺知識を知りたい時に、すぐに用語解説のページを参照できるのも便利でした。また、書籍版を買うと電子版も無料でダウンロードが可能なため、スマホやタブレットで閲覧できるのも嬉しい点でした。

  • 2020 ネットワークスペシャリスト 「専門知識+午後問題」の重点対策 (重点対策シリーズ)

午後問題の対策では、サブの立ち位置で利用していました。
こちらも午後問題の過去問解説が主な内容ですが、上の「ネットワークスペシャリスト教科書」と比べると、教科書的な用語解説が無い分、問題の解説量が多かったと思います。
「ネットワークスペシャリスト教科書」の方の解説を読んでよく理解できなかった問題があった場合、こちらの解説を見るような使い方をしていました。

2022年の改訂版も出ていました。
2022 ネットワークスペシャリスト「専門知識+午後問題」の重点対策 (重点対策シリーズ)

  • 午後(I・II)に集中!情報処理安全確保支援士精選17問

セキスペ午後問題の解説が分かりやすく載っていました。午後1の対策として、本書籍に載っている午後1問題を中心に対策しました。

試験当日のあれこれ

  • 問題選択について
    午後1・2の問題選択は合否を分けるほどに重要でした。
    筆者は、最初、問題文全体と前半の設問(語句問題・文章穴埋め系が多い)を見て、解けそうか・得意なジャンルかどうか、で問題選択を判断していました。
    しかし、午後1にてそのように問題選択をした結果、後半の設問でかなり苦戦してしまいました。
    そこで、午後2では、後半の設問を先に見て解けそうかどうかで判断するようにしたところ、午後1よりも苦戦せず解くことができました。
    後半の方が配点が高いと思われる点、また、後半の長文記述系を解けることで問題用紙がちゃんと埋まるので、精神的ダメージが緩和できそう:sweat_smile:という点でも、この戦法は有効だったと思います。

  • お昼休憩
    お昼休憩が短かったです。
    午前2の終わりが11:30、午後1の始まりが12:30、なのですが、
    試験開始の20分前には着席している必要があるので、実質、11:30~12:10(40分間)がお昼休憩になります。
    筆者は試験会場近くのフードコードへ昼食を食べに行きましたが、あまり時間的な余裕は無かったので、あらかじめ弁当などを買っておくのも良いかと思いました。

まとめ

令和3年度春期ネットワークスペシャリスト試験の受験記録についてまとめました。
筆者は問題選択での苦戦がありつつも、なんとか合格できました。(午後1の正答率は67%程度だったため、危なかったです。)
本記事がこれからネスペを受験する方の参考になれば、と思います。

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