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3D都市モデル Project PLATEAUAdvent Calendar 2024

Day 16

PLATEAUアカデミー事務局の裏側~OBS使ってました~

Last updated at Posted at 2024-12-15
こんにちは。
PLATEAUアカデミー事務局です。

2024年度受講生の方、お疲れさまでした。
テキスト 1.1kg 重かったですね!!
受講生の皆さんにはカレンダー投稿をお願いをしてばかりだったので、事務局も投稿してみました。

PLATEAUアカデミー

3D都市モデルの整備を全国に拡大していくため、データ整備に必要な標準データモデル(CityGML)や3次元図化に関する技術の普及を目的とし、オンライン講座による自己学習と対面講座によるハンズオン学習方法を組み合わせた、国土交通省が開催するPLATEAU技術講習会です。主にこれから3D都市モデルの整備を行おうとする事業者向けの無料講習会です。

Peatixで募集していましたが、東京、大阪の会場はすぐに満席となり、特に東京追加分は申込開始3分で満席となりました。ありがとうございました!

PLATEAUアカデミーWebサイト                                  
sitop.png

事務局の裏側(講義中の講師の机)

この記事では、事務局(講師)が講座で使っていたソフトをご紹介します。
ソフトウェアといえば、受講生にはQGIS、Blender、FMEのインストールをしていただきました。
事務局PCにも、もちろんインストールされています。

今回ご紹介するのはそのソフトではなく、スクリーンに投影するために使っていたソフトウェアのご紹介です。

受講者の中で、何人かは気になっていたと思います。
講師の演台周辺のケーブル量の多さに・・・!
PC001.jpg

通常であれば、講師のPCとプロジェクターをHDMIケーブルで繋いで投影するだけです。
しかし今回は、ハンズオン講座です。
テキストをお見せしながらも、スマートにPC操作画面に切り替え、かつ、講師の体力(集中力)が落ちない工夫を考える必要がありました。

事務局ミッション

  • 3日間(16時間)の講座を走破する
  • テキスト画面と操作画面をスマートに切り替える
  • 講師の集中力(体力)が心配なので維持できる方法を考える

講師一人の場合、以下のタスクが発生します。
①喋る
②操作画面に切り替える
 └QGIS、Blender、FME、その他なんでも操作する
③テキスト画面に切り替える
 └ページめくりをする
④会場の様子を見る
⑤スクリーンの様子を見る
⑥(手持ちのテキストも見る)※本当は阻止したかった部分
書き出すと5,6点ですが、長時間講座での同時進行はなかなか大変です。
正直なところ、一人の場合、④はできる余裕がありませんし、⑤は完全に対応不可で、声をかけていただけるまでスクリーンの異常事態には気付きません。

そこで、このようになりました。

  • 二人体制でフォローし合いながら頑張る(もう頑張るしかない)
  • テキスト画面専用PC(講師)とPC操作画面専用PC(アシスタント)を用意
    2台体制で②と③の分離をして、切り替え時の無駄な動き(ページめくりの遅れを取り戻す、ソフトを拡大表示したときの表示バランス再調整)を減らします。
  • 二人体制による具体的な分担
    • 講師:①、②(画面切り替えのみ)、③、⑥
    • アシ:②、講師の進行フォロー(タイムキープなど)
    • 二人:④、⑤

用意したもの

先述の策を実行するために必要なものを揃えました

ハードウェア

  • PC 2台
  • キャプチャーボード(I-O DATA)Amazon
  • スプリッター(Kanaan)Amazon
  • スイッチャー Amazon(これは切替のラグが長いので後で不採用)
  • モバイルモニター Amazon
  • HDMIケーブル
  • USB type-C ケーブル

ソフトウェア

OBS Studio 
OBS:Open Broadcaster Software
OBSは、ゲームプレイの映像や顔出しでの雑談や歌、お絵かきの様子などを音声付きでリアルタイムに配信したり、録画したりすることができます。YouTube LiveやTwitchなどのライブ配信サイトや、動画投稿サイト用の動画素材を録画するために利用されています。(Google「AIによる概要」より。Google検索結果の上部に出てくるアレ。)

設営

配線はこんな感じです。演台と机に9本のケーブルが乗っていました。
配線図.jpg

使用ソフト:OBS Studio
CPU:Core i7-1185G7
メモリ:32GB
OS:Windows11

「講師PCとプロジェクターをHDMIで接続する」ここから大きくは変わりません。
ここにおまけがたくさんついたイメージです。
プロジェクターに映像を送る講師PCに、キャプチャーボードでアシスタントPCの画面映像を取り込んで、講師PCで2台のPCの画面をすぐに切り替えるためのOBS操作をします。
また、講師がスクリーンの様子を常時監視できるように、モバイルモニター(通称ミニモニ)を設置しました。つまり、スクリーンとモバイルモニターに同じ映像を送る必要があります。ここは、スプリッター(分配器)を挟めば解決です。
今回持ち歩いたこのスプリッターの元気が無くて(給電ポート不調による電力不足)、各会場でスクリーン投影にお時間かかってしまい、受講生の皆様には大変ご心配をおかけいたしました。。。

※キャプチャーボードは今回の場合給電不要でしたが、キャプボを使うゲーム配信者の方は迷わず給電しましょう。電力不足で映らないこともあるかもしれません。

OBSを使った投影

そもそもOBSを使うことになったきっかけとして、単純にスクリーンに映すPCを切り替える場合、スイッチャーを使うのが通常かと思います。

↑今回使われなかったスイッチャー(使用しなかった申し訳なさから何となくモザイク)

しかし、これでは秒単位のタイムラグがあり、スムーズな切替ができず煩わしさを感じます。
そこで、OBSを使うことにしました。

きっとOBSをご存知の方は、「LIVE配信でもするの?」「ゲーム配信?」と思われることと思います。
OBSの公式ページ(ja版)では、特徴として、次のように記載しています。

高性能のリアルタイムでの映像/音声のキャプチャとミキシングを行い、カスタムトランジションによって無制限のシーン間をシームレスに切り替えることができます。

これです

シームレスに切替え! ↑の画像は実際のOBS画面です。
上部にプレビュー画面(赤枠)があります。
左下でシーン(window1 / window2)を切替えると、プレビュー画面が切り替わっている様子が分かります。
なんて切替えが早いのでしょう!!
OBSはネット配信ツールとして2012年の初版リリースから長く使われています。(もうちょっと前からあったような…?)
簡単に言うと「映像を送り込む(流しこむ)」のがとても上手なソフトです。
今回、アカデミーではその上手な部分を活用しました!

アカデミーのような使い方をする場合、1点コツがあります。
きっと、スプリッターでスクリーンとモバイルモニターの2か所へ投影していることはイメージしやすいと思います。
その時のPC画面は気になりませんか?
PDFをフルスクリーンで投影すると、メインPCの画面もフルスクリーンになりますよね?そうすると、OBS画面で肝心な切替ができなくなってしまいます。
では、どうなっているかというと、実際のPC画面はこちらです。*裏側感が出てきましたでしょうか
{E94212EE-6F4B-4534-88F0-F07A1159C660}.png
↑講師PCの様子

テキストがプレビューされたOBSと、テキストのPDFが両方映っていると思います。
OBSのプレビューではリサイズ編集ができるので、PDFのテキスト部分だけを切出して画面いっぱいにしています。(福岡会場以外はなっていなかったと思いますごめんなさい)
その状態で、
OBSのプレビュー部分で右クリック▶全画面プロジェクター(プレビュー)▶プロジェクターの機器を選ぶ

 
↑※この画像の場合、再現環境で実施しているのでモニタの名前が出ています

この操作をすると、メインPCの画面はそのままに、選んだプロジェクション機器にプレビュー画面と同じものを映すことができます。

スクリーンに投影をするために、実は演台スペースの裏側(PC)では以上のようなことをしておりました。

↓↓こちらはOBSでできる合成画面の例です。映像の合成、文字入れなんかもできます。

反省

途中でも書きましたが、OBSの理想の使い方ができたのは実は福岡会場だけだったというごめんなさいなところがありました。
また、これだけ力説しておきながら、OBS切替え回数が想定より少なくなってしまいました。使い慣れるように頑張ってまいります!

会場別の事務局反省会

仙台会場

牛タンがやっぱりおいしいですね。萩の月は全国のお土産の中で一番好きです。
アカデミー初会場だったので、内容がボリューミーになってしまいぎゅうぎゅう詰め感が一番強かったと思います。そんな中、根気よく続けていただき、ありがとうございました。でも、実は一番PC問題が起きなかった会場でした。

札幌会場

前日入りで、雨の降る夜迷子になってようやくホテルにたどり着き、そこから食べたラーメンが美味しかったです。
一番少人数でアットホームに展開しました。投影環境も一番良かった会場です。アシスタント、操作が上手くいかない場面ができてしまい、不安にさせてしまいました場面もあったと思います。それでも一緒に進めていただき、ありがとうございました。

東京会場

前日、Dw601にたどり着くのが大変で、これは皆様に伝えねばと必死に写真を撮っていました。
スクリーンが小さい!薄い!遠い!そんな声が聞こえてくる気がします。色々問題起きましたが、無事に完走できて良かったです。会場規模も、アクシデントの規模も、東京が一番大きかったなという印象です。サポーターも最大人数で対応しておりましたが、それでもフォローが上手くできたか心配です。皆さん大変お疲れさまでした・・!ありがとうございました!

大阪会場

初日の夕食に選んだお店で受講生の方と遭遇!
大阪会場が人数規模に対して部屋が若干狭く、また皆さん本当に真剣で、熱意をとても強く感じました。スタッフも皆さんに負けないように集中して進めていましたが…2日目にスクリーンが映らなくなる、3日目の一番大事なところでFME動かない(バージョンアップ)という状態に陥り不完全燃焼に、、、大阪会場の皆さん本当に本当に申し訳ありませんでした。最後にいただいた拍手がとてもとても嬉しかったです。ありがとうございました!

福岡会場

会場に10時前に荷物を運び入れられないかもしれない事態が発生し、1箱ずつ一部の階段を往復して運び、想定より1.5時間遅れで会場設営して、開始する頃にはくたくたでした。
札幌会場とどちらが良い設備だろうかと悩んでしまう会場でした。この会場で撮影がしたかった・・・!福岡会場の皆さんは質問も多く、良い答えをお返しできないことも多くなってしまいました。それでも4会場の経験を活かしたアカデミーができたかなと思います。最後、余剰テキストをお持ち帰りいただきありがとうございました・・!!!
(まだ解決できていない宿題が1点あり、現在奮闘中です)

さいごに

PLATEAUアカデミー事務局の裏側でした。
講師が最近で一番感動してくれたイチオシのソフトウェアのご紹介でした。

今年度はたくさんの方に受講いただき、ありがとうございました。
また開催できるように精進してまいります。

お知らせ

対面講座用データは受講生限定です。それに合ったテキストは、製本版のみとなっています。
公開版テキストは、12月下旬に公開予定です。
また、受講生限定の対面講座用データから少し削られた公開版データを配信予定です。
講座の様子を撮影した動画は、編集作業中です。

以上です。ありがとうございました!

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