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【PHP/Laravel】Carbonで想定通りの日時にならない!どうする?

Last updated at Posted at 2023-03-20

はじめに

Laravelには、日付や時刻を扱う処理を簡単にしてくれるCarbonという便利なライブラリが標準で備わっています。

このCarbonを使う上でハマりがちな落とし穴があるので、その例を示して確認していきます。

想定読者

PHP/Laravel初学者

開発環境・前提

開発環境

  • OS:Windows11 22H2
  • PHP 8.2.0
  • Laravel 9.44.0

前提

  • ローカルにLaravel開発環境があること。

(準備)
作成済みのLaravelプロジェクトのルートディレクトリまでコマンドラインで移動し、コマンドphp artisan tinkerでTinkerを起動。

※Tinker:Laravelに標準搭載されている対話型の実行環境

Tinkerでの確認手順

①まずは以下の通りに、各内容を一つずつ順番に入力していきます(「>」の後ろの内容)。

Tinker
> use Carbon\Carbon;

> $now = Carbon::now();

下の画像のように変数$nowに現在の日時が代入されます。
Tinker_1.png
②次に以下のように入力すると、画像のように先程$nowに代入した日時から5時間経過した日時が、変数$afterFiveHoursに代入されます。

Tinker
> $afterFiveHours = $now->addHours(5);

Tinker_2.png
③この後、$nowから7時間後の日時を変数$afterSevenHoursに代入します。

Tinker
> $afterSevenHours = $now->addHours(7);

Tinker_3.png
おかしいですね…
この例では$nowには2023-03-08 16:23:12という日時が代入されているので、その7時間後だと16時+7時間で23時になるはずです。

ではどうして想定通りの日時にならないのでしょうか?

ズバリ、②の過程で元の$nowの日時が16時から21時に上書きされてしまったからです!
これにより、③の過程で16時だと思って使用した$nowが実は21時であり、そこから7時間後の4時になったのです。

しかし感覚的には$nowを16時の状態で保持したまま、最終結果は23時にしたいところです。
それでは一体どうすれば良いのか?

次のようにすれば、一瞬で解決できます!

Tinker
> use Carbon\CarbonImmutable;

> $now = CarbonImmutable::now();

> $afterFiveHours = $now->addHours(5);

> $afterSevenHours = $now->addHours(7);

Tinker_4.png
先程はuse Carbon\Carbon;としていたところをuse Carbon\CarbonImmutable;に変更しています。
これで元の$nowの日時が変わることなく、5時間後および7時間後の日時を正しく求めることができます。
Carbonの代わりにCarbonImmutableを使うだけで良いので、簡単ですね!
(ちなみにimmutableは「不変の」という意味なので、まさに文字通りです!)

おわりに

Carbonを使っているとハマりがちのポイントなのでご注意ください!
複数人で開発する際は、日時の扱いについて事前に共通認識を持っているとスムーズに進められると思います。

本記事が少しでも読者の皆様の参考になれば幸いです。
それでは良き開発ライフを!!

参考情報

  • Tinkerについて
    Tinker(REPL)の項を参照

  • Carbonについて

  • Laravel Daily様のYouTubeでの解説動画
    英語での解説ですが、動画を見ているだけで内容を把握できるぐらい分かりやすいです。
    本記事はこの動画の内容と同じことを行っています。

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