今回紹介するESP-WROOM-02 DIP化キットを使った気象センサーは、下記システムの右側の上下モジュールです。
気象センサーモジュールの仕様
- IoTデバイス: ESP-WROOM-02
※ ESP-WROOM-32も選択肢として有りましたが、Bluetoothは不要、下記のように組み込んで使うのでピンも最低限あればよく、かつ廉価であるのでこちらを採用。 - 搭載センサー
- BME280 センサー: 室内設置(気温・湿度・気圧)
- サーミスタ: 室外設置 (外気温測定) ※分圧抵抗 10KΩ
- MCP3002: ADコンバータ 10bit 2ch
サーミスタの出力電圧測定用
※ESP8266のADC出力を1V未満に分圧する抵抗に近いものがなかったのでMCP3002を採用 - 電源モジュール: ニッケル水素電池 (1.2v) x 4本 = 4.8v
ESP-WROOM-02 DIP化キットを使ったIoT工作の書籍
- 超特急Web接続! ESPマイコン・プログラム全集 [ CQ出版社 ]
ISBN978-4-7898-4704-9 ( 2019年4月1日 第2版発行)- 第1章 1 ESPスタータ・キット×ブレッドボードで作るIoT実験ポード
ブレッドボードを使って実験用ボードを制作する - Appendix 2 いつまでも動く無人IoTを作る! ESPマイコンのケチケチ運転術
スタンバイ電流の小さい電源ICで間欠運転! 6か月連続動作
- 第1章 1 ESPスタータ・キット×ブレッドボードで作るIoT実験ポード
書籍で紹介しているレギュレータが入手できなくなっているので、著者のサポートページから上記①-BのPDFをダウンロードしました。
最新のプログラムもGitHubで公開しているので、書籍自体は古くなっていますが解説も図入りでわかりやすいので持っていても損はないと思います。
1. ESP-WROOM-02 書き込み用開発ボードの制作
1-1. ブレッドボード上に組み立て
PDF文書 ①-Bを元にブレッドボード上にESP-WROOM-02モジュールの書き込み用回路を組み立てし、書籍のサンプルをビルドしてWi-Fi接続の確認を行います。
1-2. 開発ボードをユニバーサル基板にハンダ付けする
ブレッドボードで組んだ回路では、書き込み作業中に部品・配線が外れてしまい途中で書き込みに失敗することがあります。 プログラムの書き換えも頻繁にあるので下記のようにユニバーサル基板に回路をハンダ付けしました。
さらに3.3Vの出力電源、I2Cポート、SPIポートをボードの下左端にまとめると実験作業の使い勝手が向上します。
2. ESP気象センサーモジュールの制作
2.1 ケチケチ運転術・基本ボード (B) の製作
ブレッドボード上にテスト用のWi-Fi通信機能プログラムの書き込みが終わったESP-WROOM-02 DIP化キットと安定化電源を配置し、 乾電池を繫いでWi-Fi通信機能が正しく動作するか確認します。
2.2 気象センサーモジュールの組み立て
上記の 2-1 に加えセンサーモジュールの部品を配置し、実際にセンサーから取得したデータがWi-Fi経由でUDPパケットとして発信することを確認します。
電池モジュールと気象センサーモジュールの配線
全てのモジュールをケースに格納して気象センサーが完成
結論
いつまでもブレッドボード上でしか実験できないようでは初心者から抜け出せません。ちゃんとしたIoTシステムを構築するにはユニバーサル基板へのハンダ付けは避けて通れません。今回紹介した書籍のESPモジュールを使った回路は比較的容易に作ることができるものが多いのでハンダ付けはマスターしたほうが良いと思います。モジュールが完成したときの喜びはひとしおです。
次回は、今回作成した気象センサーモジュールで測定した気象データをUDPパケットで内部ネットワークにブロードキャストするプログラムを紹介する予定です。