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マネージャーは大変だけど楽しいよ!というお話。

Last updated at Posted at 2022-12-18

この記事はうるる Advent Calendar 2022 19日目の記事です。

はじめに

前回の記事から3年経っていることに驚いております。
あっという間にアラフォー真っ只中です。
学生時代に思い描いたアラフォーは、もっとオトナで結婚して子供もいて家も買って・・・ですが、現実は結婚生活もとうの昔に卒業し、悠々自適なお一人様ライフです。
世知辛いですね。
でも、悪くないです。

今の私は?

2019年3月に株式会社うるるにジョインし、3年半が過ぎました。
入札情報速報サービスNJSS(エヌジェス) というプロダクトの開発チームでマネジメントを担当してきました。
2022年10月からは、開発系プロジェクトのPMと並行してNJSS内に複数ある開発チームの横串組織として、SRE・QA・DevOpsなどをテーマに開発組織を支援するチームの立ち上げを行っています。
個人の目標として「マネジメントは大変だけど、楽しいよ!」そんな事を色んな人に伝えていきたいと考えています。
また、本業に並行して複業フリーランスもやっていて、今は新機能開発のPM案件、情シス部門の立ち上げ案件なんかをやってたりします。
お仕事お待ちしております。

この記事で書くこと

社会人経験でプレイヤーよりマネージャー歴のほうが上回った私が、過去の経験などを元に感じているマネジメントの大変さや楽しさを書こうと思っています。
(現職のことだけではなく、今までの経験をサマっています。)

世に出ているベストプラクティスなども学んでいますが、現実はそう思うように行かないものです。
大変なことも多いですし、辛いこともあります。逃げ出したくなることもたまにあります。
でも、やっぱり楽しいのです。そんなことを書きます。

この記事で書かないこと

「マネジメントはこうあるべきだ!」「EMのしごとはこれだ!」といった内容は書きません。
前提知識がないと理解しにくいことや、小難しい話は書かずに、私が日頃感じる大変さや楽しさといった実例をなるべく平易な表現で書くので、あるべき論やベストプラクティスを学びたい方々は、世のつよつよマネージャーの記事や書籍を参考にされてください。

ここが大変だよマネージャー

各所との調整

エンジニアに限らず、どの職種でも同じだと思いますが、マネジメントをする上で調整ごとは多いです。
対象は、経営層・営業組織・運用部署・情報システム部署・人事系部署・経理部門と多岐にわたります。
開発部門の責任者として、何かの調整を行う上で一度で調整がうまくいくことは、まぁないです。
議論し、それぞれ持ち帰り、また議論し、の繰り返しで調整が完了します。
時間がかかることも多いし、想定通りの落とし所に落とせない場合もあります。
その結果を開発チームに持ち帰って伝える時の難しさと言ったら・・・まぁ大変です。

スケジュールの遅延

規模が大きいプロジェクトであればあるほど、スケジュールの遅延はどうしても発生しがちです。
マネージャーは開発チームとは対策を検討しつつ、関係各所へ連携も行いつつという2軸の動きが必要です。
もちろん、遅延の要因は状況により様々で、開発チーム起因でないこともあったりします。
そんな時、開発に理解のない組織だと一方的に責められて・・・まぁ大変です。

不具合や障害の対応

昔々、エラい人が言っていました。
「バグのでないシステムなんて存在しない。存在するとしたら、それはバグのないシステムではなくバグに気づけない環境だ。」
「どんなに用意周到に開発を行ったとしても、リリースした瞬間から負債は溜まり始める」
そうなんです。
いくらテストに時間をかけても気づけ無い潜在的なバグや、利用環境の変化から後天的なバグなど、いくらでも出てきます。
それでも、バグが見つかったり障害が発生したときにチームの矢面に立つのはマネージャーです。
開発に理解のない組織だと「ちゃんとプログラミングすればバグなんて発生しないでしょ!」なんて嫌味を言われることもあります。
そんな時、マネージャーは 「ちゃんと商談すれば失注なんてしないでしょ?」という思いを噛み殺しながら、 状況報告・暫定対応・恒久対応の陣頭指揮に奔走します。
顧客影響が大きかったり、事業影響の大きい状況に陥ったときと言ったら・・・まぁ大変です。

採用

過去に人事として採用を行ってたこともありますし、ここ数年はエンジニアとして新卒・中途採用に携わっています。
面接官の経験としては、もう10年超えますが、初めて採用業務に入ったときよりも圧倒的にエンジニア採用の難易度が高くなっています。
dodaさんの記事( https://doda.jp/guide/kyujin_bairitsu/ )によると、有効求人倍率が10倍とかの世界です。
わかりやすく言えば、転職市場に現れた1人のエンジニアを10社が取り合うような状況です。
現職では採用広報への投資に賛同的な文化なので、何人ものエンジニアが徐々に外部露出をすることで、なんとか応募はもらえるものの、スキルマッチとカルチャーマッチの2軸にこだわると、両方の観点でバシッと決まる方になかなかお会いできなかったり、お会いできても他決でお断りされたりとなかなか苦しい状況です。
ご希望いただける方とのカジュアル面談は時間の許す限りお会いさせていただくので、多い日には1日3・4件の予定が入ることもあり、そんな日は退勤時には喉が枯れています。
それだけ喉を酷使しても良い出会いにはなかなか繋がらない状況といったら・・・まぁ大変です。

育成や評価

育成と一言で言っても技術だけではなく、範囲は無限大です。
開発の進め方の知識・ビジネスマンとしてのあり方・コミュニケーション方法などなど。
育成対象に合わせた課題設定や並走、フィードバックを行っていきます。
より成長してもらい、より活躍してもらうために、相手にあったアプローチを考えて本気で接していくのはなかなか大変です。
特に頑固なタイプやプライドの高いタイプへのアプローチは一歩間違うと離脱につながってしまうので、周到な準備と本気度が問われます。
また、日頃から密にコミュニケーションを取れていないと、評価のフィードバック時に認識のズレが発生し大きな軋轢が生まれます。
過去には、私の至らなさから離脱につながったこともあり、そうなってしまった時のつらさといったら・・・まぁ大変です。

メンバー間の不和

「育ってきた環境が違うから〜好き嫌いはイナメナイ〜」なんて歌がありました。
プロジェクトチームや組織には、それぞれバックボーンが異なったり、システムや開発に対する価値観が違った人が集まってきます。
そんな人達があつまっているわけですから、特定のメンバー間で衝突が起こることもあります。
建設的な衝突であれれば、全く問題ないと思っているのですが、"合う合わない"の場合は「も〜オトナになろうよ〜」と思ったりします。
交通事故と一緒でどっちかが100%悪いことなんてまぁ基本ないんですが、当事者に取っては「100%相手が悪い」モードになっちゃうことも少なくないです。
お互い大人ですし、仲良しサークルを作ることが目的ではないので、仕事に影響がでなければ"合う合わない"まで干渉していくことはしないんですが、業務に影響が出る場合は、介入していかなければいけません。
業務に影響が出ている時は特に、事実と解釈が分けられていない人、思い込みで判断してしまっている人、とにかく感情的になっている人、さまざまな場合があります。
業務影響を出さないために、その間を取り持ったり、最悪の場合は組織編成を見直したりと、人の感情を見て動いていく必要があります。
対策を打っても、どうしても解決できずに退職や離任につながる時といったら・・・まぁ大変です。

課題を見つけ解決していくこと

「マネージャーの仕事を一言で表すと?」と聞かれたら、私は「課題を解決することです」と答えることが多いです。

話は変わりますが、職務上カジュアル面談を実施することもありますが、受けることも大好きです。
それは、現職にいながら、他社の事例を知ることができたり、課題やその解決を追体験できたりするからです。
(もちろん、貴重なお時間をいただくので、転職はまだ考えていないという事を事前に伝えてOKをもらえたときのみ、お時間を頂いています。)
一度、カジュアル面談の質問で「今発生している最大の組織課題はなんですか?」と聞いた際、「うちは組織課題ないんだよね〜」と言われたことがあります。
本当に組織課題がない完璧な組織である可能性も極僅かにありますが、理想を追い求める限り課題が無いということはありえないと考えています。
現職でもそうです。
見えている課題も見えていない課題も山積みです。
むしろ課題しか無いです。
一緒に課題解決をしてくださる方、「うるる 採用」で検索いただき、ぜひジョインしてください。
あなたがいない課題解決といったら・・・まぁ大変です。

ここが楽しいよマネージャー

連携がバシッと決まる瞬間

他部署との協調、経営層との調整、メンバーとの対話など、上下左右斜めと文字通り縦横無尽に連携のハブとなって動くことが求められます。
それぞれの持ち場にはそれぞれの正義や正解があり、それをすり合わせながら落とし所を見つけていくのですから、その調整には神経を使います。
もちろん大変な場面が多いのですが、普段からこまめに連携を取っていることで、極稀にバシッと連携が決まるときがあります。
その時のガッチリFit感といったら・・・もう最高です。

リリースやプロジェクトの完遂

大規模プロジェクトのリリース直前とかは、やっぱり稼働が上がっちゃったり土日のリリース作業とかがあって、精神的にも肉体的にもつらい状況はあるけど、バシッとリリースが決まると得も言えぬ達成感が得られます。
文化祭が終わったあとのような、部活の引退試合のあとのような、「あ〜やりきったな〜」って思えるエモい感じは次への活力になります。
そんな日に飲むビールのうまさといったら・・・もう最高です。

相談を受けたり人の役に立てている実感

見た目も態度も大きく怖がられたり煙たがられたりすることも多いのですが、うるるに来てからは何故か自部署に限らず他部署や他職種の人からも相談を受けることもあります。
きっとうるるという環境は、常に向上心を持って、成長に貪欲なメンバーを後押ししていて、自身の成長のために周囲に学びに行くような積極的な行動ができる人が活動しやすくなっているのだと思います。
時間の許す限りできるだけ時間を確保し、持っている知識や経験を元にお話させてもらったりします。
もちろんすべての相談に完璧に乗れるわけではないですし、純粋に一緒に考えているだけのことも多いですが、その後に「あれやってみてこうでしたよ!」といったFBをもらえたりします。
相談に乗った結果で、良い方向に向かったと聞けた時といったら・・・もう最高です。

新しい知識に触れる環境

マネージャーは、組織やチームの"長"として立ち回ることもあり、他部署とのハブとなることが多くあります。
ピープルマネジメントをやっていると人事・労務周りの知識、プロジェクトマネジメントをやっていると会計周りの知識、プロダクトマネジメントをやっていると営業やマーケティング周りの知識など、他職種との関係から新たな知識に触れることができます。
慣れないうちは戸惑うことも多いですが、知識が身につくたびに深い会話ができるようになり、深い会話をすると視野が広がり、その経験が次の挑戦に活かせる好循環にはいっていけます。
これ進研ゼミでやったヤツ以前経験したやつだ!となった瞬間といったら・・・もう最高です。

感謝の言葉

マネージャーはそれぞれの環境でフロントマンとして立ち回ることもあり、日常の業務で接する人も多いです。
そのため、感謝の言葉を聞ける機会も必然的に多くなります。 (もちろん、厳しいFBもありますが・・・)
すごいシンプルなことですが、感謝の言葉を聞くとそれまでの大変なことが一気に吹き飛ぶレベルでポジティブな気分になります。
感謝はしっかりと言葉にして具体的に直接的に相手に伝えられるといいですね。そうすればお互い幸せな気分になれます。
私個人への感謝ももちろん嬉しいですが、チームとして感謝を受けたときと言ったら・・・もう最高です。

メンバーの成長

昨年から、直接メンバーをマネジメントすることから、リーダーを挟んでのマネジメントに挑戦しています。
最初の頃は、もちろんガッツリ並走をしており、「本当にその判断でいいの?」「自分だったらその判断はしないな」という思いをグッとこらえ、よほどのリスクポイント以外は介入しないようにしていました。
徐々に並走の比重を落とし、最近はほぼ介入の必要がなくなってきており、週次の進捗確認と判断ポイントの確認ぐらいで済んでいます。
それどころか、私では気づけなかった方法や判断をされることが増え、素直に学びになることも出てきました。
そんなリーダーの活躍を目の当たりした瞬間と言ったら・・・もう最高です。

メンバーの活躍

同じチームで一緒に仕事をしたメンバーが活躍している姿を目の当たりにするとやっぱり嬉しいです。
そして、その仲間が評価された時は冷静なふりして心のなかでガッツポーズしてます。
自分の事が褒められる以上に、メンバーの活躍が評価される時の方が数万倍嬉しいです。
例えば、現職に限ってみても

  • 事業部のMVPをエンジニア初で受賞した仲間
  • 中途入社から半年で管理職試験に挑戦し見事に通過した仲間
  • パートナーとしてチームに来てくれていて、自社でMVPを獲得したと教えてくれた仲間
  • 中途入社から1年間で10人規模のプロジェクトのリーダーに大抜擢された仲間
  • 自身の課題に真摯に向き合い、乗り越え、管理職への昇格を勝ち取った仲間
  • パートナーとしてチームに来てくれていて、自社でベストエンジニアを受賞したと教えてくれた仲間

などなど、数え切れない活躍エピソードは素直に嬉しいし、ありがとうの気持ちでいっぱいです。
そんな場面を目の当たりにした日は・・・もう最高です。

まとめ 〜何故、この記事を書こうと思ったのか?〜

ここ2・3年、本業・複業合わせて100人弱くらいの仲間と共にお仕事をさせてもらっていて、「マネージャーって大変そうだし、忙しそうだし、つらそうだし、やりたくないんですよね」という話を聞くことが少なくない回数ありました。
他社でVPoEやEMをされている方とお話していても、似た理由でマネージャーを敬遠する人が増えていると聞くことも多くあります。

もちろん、大変なことも多いのは事実です。でも、楽しいことも多いです。
もちろん、向き不向きもあると思います。でも、やってみなきゃ分からないことも多いです。

一度やってみて、それでも合わないな!と思ったらマネージャーという役割をやめればいいだけです。
ちょっとおもしろいな!と思ったら、もう少し挑戦してみればいいだけです。
マネージャーはすごいわけでも偉いわけでもなく、ただの役割です。
ちょっとでも興味を持って挑戦したいと思ってくれる人が増えると嬉しいな〜と思っています。

以上、うるる Advent Calendar 2022 19日目でした。
明日20日目は Tomoya Tsutsui さんの記事になります!お楽しみください!

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