基本情報技術者試験の分野「システムの性能評価」についてご紹介いたします。
システムの性能指標
ベンチマークテスト
システムの使用目的に合った標準的な実行プログラムを実行させ、その測定数値から処理性能を想定的に評価する方法。
MIPS
MIPSとは. Million Instructions Per Second(100万命令/秒)の略。コンピューターの処理速度を表す単位で、1秒間に何百万個の命令が実行できるかを表す。
命令ミックス
コンピュータの処理能力を測定する際に用いる命令の組み合わせのことです。よく使う標準的な命令をひとつのセットにしたものです。
命令ミックスからMIPS値を求める
「基本情報技術者平成30年秋期 午前問9」のMIPS値を求める問題を解いてみる。
最初に命令の種別ごとに出現率(%)を割合計算のために小数点に置き換え、必要なクロック数と掛け算し、加重平均を使って、平均命令クロックを求める。
・レジスタ間演算:4×0.3
・メモリ・レジスタ間演算:8×0.6
・無条件分岐:10×0.1
(4×0.3)+(8×0.6)+(10×0.1)=1.2+4.8+1.0=7.0
この計算結果から、1命令に必要な平均クロック数は7クロックであるとわかります。
問題からこのCPUの動作クロック数が700MHz ※M(メガ)=1,000,000=10⁶
700×10⁶と表せる。
CPUの動作クロック数÷1命令に必要な平均クロック数
700×10⁶÷7=100×10⁶回
MIPSは1秒間に実行できる命令数を百万単位で表す指標なので、10⁶=M(メガ)
100×10⁶→100M
このCPUの性能は100MIPSになります。