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【基本情報技術者】回線に関する計算

Last updated at Posted at 2022-06-22

基本情報技術者試験の分野「回線に関する計算」についてご紹介いたします。
基本情報技術者試験では、「伝送(転送)時間」や「回線利用率」に関する計算問題が出題されます。

伝送速度の単位について

伝送速度を表現する単位は「bps」で「1秒間に送信できるビット数」を意味する。
これは「送信できるビット数」です。問題文に出てくる送信するデータは「バイト」で表現されます。つまり、単位があっていないため、単位をどちらかにあわせなければなりません。
1バイトは8ビットである。
したがって、バイトをビットに直す場合は、バイトに8を掛けます。一方、ビットをバイトに直す場合は、ビットを8で割ります。

実効速度と最大伝送速度

伝送速度には「最大伝送速度」と「実効速度」の2種類がある。
最大伝送速度とは、ネットワークの環境が混雑していない理想的な環境が利用できる時の理論上の伝送速度。

実効速度とは、ネットワークの混雑などによりロスが発生している時の実際の伝送速度となります。問題によってどちらの速度を使えば良いのか判断しなければなりません。問題中に伝送効率という用語が記述されている場合は、実効速度を使う。

例 回線の伝送効率を60%とし、1Mをバイト=10⁶バイトとする。

伝送時間の求め方

伝送時間を求める計算式
※伝送データは、単位を揃えてから計算する必要がある。伝送速度は最大伝送速度のこと。
キャプチャ.PNG

伝送効率を考慮した場合

問題中に伝送効率が記述されている場合は、実効速度と使って計算する。

実行速度を求める計算式
キャプチャ.PNG
伝送効率を考慮した場合の伝送時間を求める計算式
キャプチャ.PNG

回線利用率の求め方

回線利用率を求める計算式
※伝送データは、単位を揃えてから計算する必要がある。
キャプチャ.PNG

例題①

基本情報技術者 平成27年と30年(同一問題)午前31問 伝送時間
キャプチャ.PNG
この問題で与えられている情報を整理する。

・伝送するデータ:10Mバイト
・伝送速度(最大伝送速度):100,000ビット/秒(bps)
・伝送効率:50%(0.5)

①最初に伝送速度の単位がバイトとビットの単位を揃える。伝送するデータをバイトからビットに変更します。「1M=1,000,000」(Mは10⁶)のため伝送するデータは「10M=10,000,000」
1バイトは8ビットのためビットに単位を揃えるため8ビットをかける。
伝送するデータ:80,000,000ビット (10,000,000バイト×8ビット)

②伝送効率が記述されているので、実効速度を求める必要があります。この問題では伝送効率が50%となっているので、混雑しているので実際の速度はその50%(半分)しか出すことができない。
実効速度:50,000ビット/秒(bps) (100,000ビット×0.5)

③以上のことから、公式から伝送時間を求める。
伝送時間(秒)=伝送するデータ(80,000,000)÷実効速度(50,000)=1600(秒)

したがって、答えはエ 1,600となります。

例題②

基本情報技術者 令和元年秋期 午前30問 回線利用率
キャプチャ.PNG
最初に送信するデータ量を求める。
平均1Mバイトのファイルと問題にある。更に転送量20%が制御情報として付加されるとあるので1Mバイト+20%のデータ(0.2)でデータ量1.2Mバイトとなる。

ファイルの転送は10秒ごとに行われるので、1秒当たりの平均転送量は、
1.2Mバイト÷10=0.12Mバイト

また、データの単位がバイトとなっているので、1バイトは8ビットのためビットに単位を揃えるため8ビットをかける。

これにより伝送するデータ:0.96Mビット(0.12Mバイト×8ビット)
また問題から伝送速度:10Mビット/秒(bps)

回線利用率を求める計算式にそれぞれの値を当てはめます。
回線利用率(%)=伝送するデータ(0.96Mビット)÷伝送速度(10Mbps)×100=9.6(%)

したがって、答えはエ 9.6となります。

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