試験範囲の変更について
2020年11月9日から、Microsoftの認定資格の1つである【AZ-900:Microsoft Azure Fundamentals】の試験範囲が変更されたようです。試験を受けようと前々から勉強していたのですが、一時中断している間に変更されてしまったので、一度詳しく内容を確認しようと思い翻訳しました。
変更内容の概要
変更前
変更前に問われるスキルと出題の割合は以下
※内容は過去にオンライントレーニングを受けたときの内容を参照
スキル | 出題の割合 |
---|---|
クラウドの概念の理解 | 15 ~ 20 % |
コアなAzureサービスの理解 | 30 ~ 35 % |
セキュリティ、プライバシー、コンプライアンス、信用についての理解 | 25 ~ 30 % |
Azureの料金プランとサポートについての理解 | 20 ~ 35 % |
↓
↓
変更後
AZ-900の公式ページによると、変更後の内容は以下となります。
スキル | 出題の割合 |
---|---|
Cloudのコンセプトに関する説明 | 20 ~ 25 % |
コアAzureサービスに関する説明 | 15 ~ 20 % |
Azureのコアソリューションと管理ツールに関する説明 | 10 ~ 15 % |
一般的なセキュリティおよびネットワークセキュリティ機能に関する説明 | 10 ~ 15 % |
ID、ガバナンス、プライバシー、およびコンプライアンス機能に関する説明 | 20 ~ 25 % |
Azureのコスト管理とService Level Agreementsに関する説明 | 10 ~ 15 % |
引用:試験 AZ-900: Microsoft Azure Fundamentals
変更内容の詳細
詳細については、同じく公式サイトに資料のダウンロードリンクが掲載されているのでこちらを翻訳します。
参考文献:試験スキルのアウトラインをダウンロード
1. クラウドの概念を説明する(20 ~ 25%)(「Cloudのコンセプトに関する説明」のこと?)
1-1. クラウドサービスを利用するメリットと考慮すべき点を明確にする
- 高可用性、スケーラビリティ、弾力性、アジリティ、ディザスタリカバリなどのクラウドコンピューティングの利点の説明。
- 設備投資(CapEx)と運営費(OpEx)の違いを説明。
- 消費量ベースのモデルを説明。
1-2. クラウドサービスのカテゴリの違いを説明する
- 共有責任モデルの説明
- IaaS(Infrastructure-as-a-Service)の説明
- Platform-as-a-Service (PaaS)の説明
- SaaS(Software-as-a-Service)の説明
- サーバレスコンピューティングの説明
- ユースケースに基づいてサービスの種類を識別・説明
1-3. クラウドコンピューティングの種類の違いを説明する
- クラウドコンピューティングの説明
- パブリッククラウドの説明
- プライベートクラウドの説明
- ハイブリッドクラウドの説明
- クラウドコンピューティングの3タイプの比較
2. コアAzureサービスに関する説明(15 ~ 20%)
2-1. コアとなるAzureアーキテクチャコンポーネントを説明する
- リージョンとリージョンペアの利点と使い方の説明
- 可用性ゾーンの利点と使い方の説明
- リソースグループの利点と使い方の説明
- サブスクリプションの利点と使い方の説明
- 管理グループの利点と使い方の説明
- Azure Resource Managerの利点と使い方の説明
- Azure Resourceの説明
2-2. Azureで利用可能なコアリソースを説明する
- 仮想マシン、Azure App Services、Azure Container Instances (ACI)、Azure Kubernetes Service (AKS)、Windows Virtual Desktop の利点と使い方の説明
- コンテナ(Blob)ストレージ、ディスクストレージ、ファイルストレージ、ストレージ階層の利点と使い方の説明
- Cosmos DB、Azure SQL Database、Azure Database for MySQL、Azure Database for PostgreSQL、SQL Managed Instanceの利点と使い方の説明
- Azure Marketplaceの利点と使い方の説明
3. Azureのコアソリューションと管理ツールに関する説明 (10 ~ 15%)
3-1. Azureで利用可能なコアソリューションを説明する
- IoTハブ、IoT Central、Azure Sphereのメリットと使い方の説明
- Azure Synapse Analytics、HDInsight、Azure Databricksの利点と使い方の説明
- Azure Machie Learning、Cognitive Services、Azure Bot Servicesの利点と使い方の説明
- Azure FunctionsとLogic Appsを含むサーバーレスコンピューティングソリューションの利点と使い方の説明
- Azure DevOps、GitHub、GitHub Actions、Azure DevTest Labsの利点と使い方の説明
3-2. Azureの管理ツールを説明する
- Azure Portal、Azure PowerShell、Azure CLI、Cloud Shell、Azure Mobile Appの機能と使い方の説明
- Azure Advisorの機能と使い方の説明
- Azure Resource Manager(ARM)のテンプレートの機能と使い方の説明
- Azure Monitorの機能と使い方の説明
- Azure Service Healthの機能と使い方の説明
4. 一般的なセキュリティおよびネットワークセキュリティ機能に関する説明 (10 ~ 15%)
4-1. Azureのセキュリティ機能を説明する
- ポリシーの遵守、セキュリティアラート、セキュアスコア、リソースの安全状態など、Azure Security Centerの基本的な機能を説明する。
- Key Vaultの機能と使い方の説明
- Azure Sentinelの機能と使い方の説明
- Azure Dedicated Hostの機能と使い方の説明
4-2. Azureネットワークセキュリティについて説明する
- 防御の考え方の詳細説明
- ネットワークセキュリティグループ(NSG)の機能と使い方の説明
- Azureファイアウォールの機能と使い方の説明
- Azure DDoS対策の機能と使い方の説明
5. ID、ガバナンス、プライバシー、およびコンプライアンス機能に関する説明(20-25%)
5-1. コアとなるAzureのアイデンティティサービスについて説明する
- 認証と認可の違いの説明
- Azure Active Directoryの説明
- Azure Active Directoryの機能と使い方の説明
- 条件付きアクセス、多要素認証(MFA)、シングルサインオン(SSO)の機能と使い方の説明
5-2. Azureのガバナンス機能を説明する
- 役割ベースのアクセス制御(RBAC)の機能と使い方の説明
- Resource Locksの機能と使い方の説明
- tagの機能や使い方の説明
- Azure Policyの機能と使い方の説明
- Azure Blueprintsの機能と使い方の説明
- AzureのCloud Adoption Frameworkを説明する
5-3. プライバシーとコンプライアンスのリソースについて説明してください。
- セキュリティ、プライバシー、コンプライアンスにおけるMicrosoftの基本的な考え方
- Microsoftのプライバシーステートメント、オンラインサービス規約(OST)、およびデータ保護改正(DPA)の目的の説明
- トラストセンターの目的の説明
- Azur compliance documentationの目的の説明
- Azure Sovereign Regions(Azure GovernmentのクラウドサービスとAzure Chinaのクラウドサービス)の目的の説明
6. Azureのコスト管理とService Level Agreementsに関する説明 (10-15%)
6-1. 費用の計画と管理の方法を記述してください。
- コストに影響を与える要因(リソースの種類、サービス、ロケーション、入出トラフィック)の説明
- コストを削減できる要因(予約インスタンス、予約容量、ハイブリッド利用のメリット、スポット価格)の説明
- 料金計算とトータルコスト(TCO)の機能の説明
- Azure Cost Managementの機能の説明
6-2. Azure Service Level Agreements(SLA)とservice lifecyesを説明する
- Azure Service Level Agreements(SLA)の目的の説明
- SLAに影響を与える可能性のあるアクションの識別(例:可用性ゾーン)
- Azure service lifecyesの説明(公開プレビューと一般利用可能性)
総括
翻訳してから改めて内容を確認してみましたが、カテゴリ等を再編成しただけで、実際に追加や削除されたものは殆どないのではと思います(もしあれば教えて下さい)。
ただ、出題方法や言い回、出題割合などは変更されたと思われますので、これまでの対策を取り入れつつ新しいラーニングパスを学ぶのが良いと思われます。