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Debian で Dropbox が動かない。Please run "echo fs.inotify.max_user_watches=100000…" 云々と言われた

Last updated at Posted at 2016-03-27

TL;DR

Debian や、Ubuntu ベースである KDE neon などで Dropbox の同期がうまくいかない場合で、CLI から dropbox start を実行した際に、下記のようなエラーメッセージが表示される場合の対処法について記述する。

Unable to monitor entire Dropbox folder hierarchy. Please run "echo fs.inotify.max_user_watches=100000 | sudo tee -a /etc/sysctl.conf; sudo sysctl -p" and restart Dropbox to fix the problem.

  1. /etc/sysctl.d/ 以下に、拡張子が .conf のファイルを作成し、その中に fs.inotify.max_user_watches=100000 と記述する。
  2. sudo sysctl --system を実行する
  3. Dropbox を再起動する。

コマンドで表現すると下記のようになる。

$ echo "fs.inotify.max_user_watches=100000" | sudo tee /etc/sysctl.d/dropbox.conf
$ sudo sysctl --system
$ dropbox stop
$ dropbox start

詳細

Debian に Dropbox をインストールしたのだが、どうも同期がうまくいっていないように見える。
※2020/09/20追記: Ubuntu ベースである KDE neon でも同様の問題が発生した。Ubuntu や、Red Hat 系その他のディストリビューションでも同様の状況が発生しているのかもしれない。

一旦停止して再度コンソールから起動してみた。

$ dropbox stop
Dropbox daemon stopped.
$ dropbox start
Starting Dropbox...Done!

Unable to monitor entire Dropbox folder hierarchy. Please run "echo fs.inotify.max_user_watches=100000 | sudo tee -a /etc/sysctl.conf; sudo sysctl -p" and restart Dropbox to fix the problem.

出力されたエラーメッセージを見る限り、/etc/sysctl.conf に fs.inotify.max_user_watches=100000 という行を追加した後、sudo sysctl -p を実行せよ、とある。

まず、fs.inotify.max_user_watchesinotify なるライブラリーの設定のようだ。man を見ると、これは はファイルやディレクトリーの変更を監視するためのライブラリー。恐らく Dropbox はこれを用いてファイルの変更を検知しているのだろう。

fs.inotify.max_user_watches は、どうやら監視対象にできるファイル数の上限を示しているようだ。つまり、Dropbox に入っているファイル数が多すぎる、ということか。
現在の値は

$ cat /proc/sys/fs/inotify/max_user_watches

で見れるようで、私の環境では 8192 だった。

/etc/sysctl.conf はカーネルパラメーターを記述するためのファイルで、ここに

fs.inotify.max_user_watches=100000

と記述することで、監視対象にできるファイル数の上限を100,000に設定できる。
ファイルを編集した後、sudo sysctl -p を実行して /etc/sysctl.conf を読み込み直すことができる。その後 Dropbox を再起動すれば問題が解消しているはずだ。

尚、個人的には /etc/sysctl.conf を直接編集せず、/etc/sysctl.d/ 以下に別途 *.conf ファイルを作成し、上記の設定を記述する方が好みである。(TL;DR に記述したコマンドでもそのようにしてある。)
その場合、sudo sysctl -p ではなく sudo sysctl --system を実行しなければ設定が読み込まれないため注意されたい。

尚、Linux に不慣れで、sysctl -psysctl --system を実行することに不安があれば、/etc/sysctl.conf または /etc/sysctl.d/*.conf を編集し保存した後、単に OS を再起動しても良い。

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