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【要件定義】システム開発を発注する側も何を発注しているのか分かっていない説

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はじめに

システム開発をするときの大半は顧客との対話から始まります。
顧客「こんなものを作って欲しいんだよね」
自分「ふむふむ、なるほど。わかりました。」
こんな感じです。(本当にわかったのかはさておき)

一方でこんな場面もあります。
自分「先程このようなお話がありましたが、そうなるとxx機能も必要だと思いますがどうでしょう?」
顧客「あー確かに。その機能も開発しないといけないですね。」

これって本来ならばおかしいことではないのか?と思います。
なぜなら自分から開発してほしいと依頼しているにもかかわらず、その内容がわかっていないことになるためです。
言われて初めて気付いているような状況です。

要件定義の現場ではこういうことが多々あります。そのためヒアリングが重要です。
このヒアリングが甘いと、あれもこれも追加開発しなきゃと現場にしわ寄せがいって大変なことになります。

それではなぜこのような、顧客自身が作ってほしいものを把握していない状況が生まれるのでしょうか?

「もっと速い馬がほしい」──ヘンリー・フォードの名言が示す、第三者の視点の重要性

「もし私が顧客に何がほしいかを聞いていたら、彼らは『もっと速い馬がほしい』と答えただろう。」

この言葉は、自動車の父とも呼ばれるヘンリー・フォードの有名な名言です。
この一言に、顧客のニーズを深く理解し、それを超えて革新を生み出すための重要な教訓が詰まっています。
フォードが伝えたかったのは、顧客自身も本当に求めているものが何であるかを正確に把握していない場合が多いということです。
そして、それを見極めるためには第三者の目線が不可欠であるということです。

顧客のニーズを超えた真の課題を見つける

多くの場合、顧客は自分の現状を基にした解決策を求めます。
しかし、現状の枠組みの中での解決策が必ずしも最善であるとは限りません。
彼らが「もっと速い馬」を求めたのは、移動手段としての馬に依存していたからです。
当時の移動手段は馬であるため、車というものを想像することは人々にはできないことでした。

しかし、フォードはその背後にある真のニーズ──「より効率的で速い移動手段」を見抜き、それを自動車という形で提供しました。

顧客の要望に単に「YES」と応えることは簡単ですが、それが最善の解決策であるかは疑問です。
顧客の発言をそのまま受け入れるのではなく、その背後にある目的や課題を理解しようとする姿勢が求められます。

質問することの価値

顧客からの要望を受けた際には、「なぜこの要望を出しているのか?」という視点を持つことが重要です。

その要望がどのような問題を解決しようとしているのか、またその問題を解決するための他のアプローチはないかを考えることで、より効果的で革新的な解決策を見つけることができるかもしれません。

例えば、顧客が「この機能を追加してほしい」と言ったときに、単にその機能を実装するのではなく、「なぜその機能が必要なのか?」と問いかけることが、より深い理解と優れたソリューションの提供に繋がります。

第三者の視点がもたらす価値

第三者の視点は、顧客が見落としている新たな可能性を発見する助けになります。
顧客が抱えている課題に対して新鮮な見方を提供し、革新を促すきっかけを生むのです。

私たちが提供するべきものは、顧客が最初に思い描いたものではなく、その先にある本当に必要とされる解決策です。
そのためには、顧客の言葉にただ従うのではなく、深く考え抜くことが求められます。

まとめ

ヘンリー・フォードの名言は、顧客のニーズを超えてその本質を見抜くことの重要性を示しています。
私たちが顧客に本当に価値あるものを提供するためには、単に要望に応えるだけでは不足していることが分かります。
その背後にある目的や課題を理解し、第三者の目線で新たな可能性を模索することが不可欠です。

このことを意識すると、顧客がまだ気づいていない本当のニーズを見つけ出し、それを満たすソリューションを提供することで、より良い発注・受注ができるのではと思います。

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しかしこの記事公開時点ではα版リリースで、設定できるルールも少なければバグも多々あるかと思います。
すべて無料でご使用いただけますので、是非利用いただきまして様々なご意見をいただきたいです。
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